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地球最古のクレーター、35億年前の隕石衝突の痕跡が発見される

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(著)

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西オーストラリアで発見された地球最古のクレーターは35億年前のものこの画像を大きなサイズで見る
Image Credit: Curtin University
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 オーストラリア西部のピルバラ地域で、地球史上最古のクレーター、隕石の衝突痕が発見された。

 従来の最古のクレーターは22億年前のものだったが、今回発見されたクレーターはそれよりも10億年以上古い35億年前のものだ。

 発見された直径100km以上のクレーターは、微生物が生きられる環境を生んだ可能性があり、生命誕生や地球最初の大陸の形成に影響を与えた可能性が高い。

 さらに、この発見は火星での生命の痕跡を探すヒントにもなるという。

35億年前の地球最古の隕石クレーターを発見

 我々人類がいる太陽系が誕生したばかりの頃、惑星や衛星には大量の小惑星が衝突していた。

 しかし、地球上では大気や風雨による侵食、さらにプレート運動によってこれらの衝突の痕跡はほとんど消えてしまった。

 だが今回、地球史上最古である35億年前の隕石クレーターがオーストラリアのカーティン大学のティム・ジョンソン教授とクリス・カークランド教授の研究チームによって発見されたのだ。

 発見された場所は、オーストラリア西部にあるピルバラ・クラトンと呼ばれる地域だ。

 クラトンとは、カンブリア紀以前に大陸の基盤ができた古くて安定した陸地のことで、プレートの動きによる変動を受けにくく、数十億年前の岩石がそのまま残っていることが多い。

そのため、地球の歴史を知る上で重要な場所とされている。

 ジョンソン教授は「これまで知られていた最古のクレーターは22億年前のヤラババ・クレーターだったが、今回の発見でその記録が大きく塗り替えられた」と述べた。

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隕石が衝突していた岩石  image credit:Christopher L. Kirklan et al., Nature(2025)

衝突の衝撃は地球全体に影響を与えた

 研究チームによると、約35億年前に地球へ衝突した隕石は、秒速約10km(時速約3万6000km)という猛スピードで大地に激突した。

 その結果、直径約100kmにも及ぶ巨大なクレーターが形成された。

 この規模の衝突では、地球全体に影響を及ぼすほどのエネルギーが放出され、飛び散った破片は世界中に広がった可能性がある。

 このクレーターの存在を示す証拠の一つが「シャッターコーン」と呼ばれる表面に無数の溝を持った特殊な岩の構造だ。

 シャターコーンは、極めて強い圧力によってのみ形成されるもので、隕石の衝突や核爆発などでしか生じない。

そのため、研究チームはこの発見が隕石衝突によるものだと確信している。

 2023年には同じピルバラ・クラトンで、隕石衝突によってできたとされる「インパクト・スフェルール」も発見されていた。

 これは微小な球状の岩片で、隕石の衝突によって地表の岩石が溶け、急速に冷えて固まることで形成される。今回のクレーター発見は、これらの証拠と一致するものだった。

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ピルバラ・クラトンの岩石に隕石衝突の痕跡を発見 Image Credit: Curtin University

隕石衝突と生命誕生の関係

 カークランド教授は「この発見は、地球の進化における隕石衝突の重要性を示している。クレーターによって作られた温泉のような環境が、微生物の誕生を助けた可能性もある」と語る。

 衝突の熱で生まれた温かい水が豊富な環境(熱水環境)は、微生物が繁殖するのに適しているからだ。

 また、このような巨大な衝突は地殻形成にも大きな影響を与えたと考えられる。

 実際、火星でもクレーター周辺に生命の痕跡があるかもしれないと考えられており、この研究は地球だけでなく他の惑星で生命を探す手がかりにもなる可能性があるという。

 今後もさらなる古代のクレーターが発見されることで、地球の歴史や生命誕生の謎がより解明されることが期待される。

 この研究結果は、科学誌『Nature Communications』(2025年3月6日付)に掲載された。

編集長パルモのコメント

パルモの表情、普通

太古の昔から隕石の衝突は起きていて、それが今の地球の形成と関与していたのだとしたら、今後また小惑星が衝突することで、地球の未来も大きく変わったりするんだろうな。これもまた宇宙規模の自然淘汰として運命を受け入れる、ことができないから、偉い人たちが頑張って回避策を考案しているわけだな。

References: Nature / Smithsonianmag / Eurekalert

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この記事へのコメント 7件

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  1. 生まれてすぐにビンタくらっちゃった地球が可哀想

    • +4
  2. そんな大昔の地層が残ってんだ
    侵食やなんかで埋もれてそうなもんだけどな

    • +4
    1. ほんと大昔というか生命発生以前の地表面か地表に近いところが今も同様に地上にあるってことがビックリですね。 よっぽど雨が降らない状況が維持されているってことかなと。 エジプトしかり、ナスカしかり、そして今回のここはけた違いですが雨が降らないことで昔の状態が維持されるのは水の惑星の表面としてはやっぱり特異なのでしょうね

      • 評価
    2. クラトンという安定した場所に刻み付けられて地層となって残っていたってことだね
      シャターコーンはクレーターの中心を示してくれるそうなので
      それでクレーターの大体の大きさがわかったと理解したよ

      • +2
  3. 地球の誕生が46億年前でカンブリア紀が5億4200万年前で生命誕生が35億年前だから、もしかしたら隕石の衝突が生命を生み出した説も有りえると思うが、この時期は大気層も薄くて空気も無かったから微生物の世界だったろうし、隕石など無数に落ちていたからこの隕石によって生命が誕生したわけではなく古い隕石の跡が発見されたという話だね。隕石衝突生命誕生仮説を証明できると良いと思うけど科学の世界は証明されないと仮説つまり空想で終わるのが何とも歯がゆい

    • +2
  4. googlemapで見ると、マーブルバーという町のちょい西あたりが中心。
    確かに中央丘ぽい構造が見えるような?

    • +1
  5. 古代核戦争説の記録がさらに古くなったな

    • 評価

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