この画像を大きなサイズで見るこれまで、次々と自然界の動物たちが光を生成し放射する「生物蛍光」を行っていることが明らかになってきたが、カラフルな羽毛で舞う極楽鳥もその仲間に加わった。
アメリカ自然史博物館とネブラスカ大学リンカーン校の研究チームの研究によると、赤道付近の森林に生息する極楽鳥(フウチョウ)45種のうち37種が光ることが明らかになった。
その蛍光性の光は、メスよりもオスのほうが強く、オスが自分の魅力をメスにアピールしたり、地位の序列といったものにも関係する可能性があるそうだ。
極楽鳥の求愛ダンスには光の演出も加わっていた
極楽鳥(ゴクラクチョウ)は、インドネシア・パプアニューギニア・オーストラリア東部に生息するフウチョウ科の鳥たちだ。
極楽という名の通り、天国を思わせるカラフルな羽毛やユニークな求愛のダンスで知られている。
ところが、そのダンスは色鮮やかさだけではなく、光まで加わっていたのだ。
ただでさえ派手なダンスが、光によって煌びやかに演出されるのだから、鳥たちの目にはさぞやド派手なパフォーマンスに映っていることだろう。
今回の研究の筆頭著者、アメリカ自然史博物館のポスドク研究員(研究当時)のレネ・マーティン氏は、phys.orgにこのように語っている。
この派手な鳥たちが、さらに派手な方法で互いにシグナルを送り合うのは、ごく自然な成り行きであるように思えます(レネ・マーティン氏)
この画像を大きなサイズで見る生物蛍光する動物は多い
研究が進むにつれ、自然界で光る生物たちの存在はどんどん明らかになってきている。だがそれは「生物発光」ではなく、「生物蛍光」と呼ばれるものだ。
生物発光は、ホタルのように自分の体内の反応で光を放つのに対し、生物蛍光は、生物の毛皮や組織などに含まれる物質が、紫外線などの光を吸収して別の波長の光を放出する現象のことだ。
ブラックライトで照らされた白いTシャツがぼんやりと光るのは、そこに含まれた蛍光剤が紫外線を吸収して再放出するからだが、仕組みはこれと同じだ。
意外なのは私たち哺乳類ですら生物蛍光する仲間が次々と発見されていることだ。2023年の研究では、なんと哺乳類の半数以上の”科”に属する125種で蛍光の光が確認されている。
この画像を大きなサイズで見る極楽鳥45種中37種で生物蛍光を確認
鳥たちは1万種以上が知られ、その色鮮やかさや視力の良さで有名であるというのに、生物蛍光についてきちんと調査されてこなかった。
そこでマーティン氏らは今回の研究で、アメリカ自然史博物館が所蔵する極楽鳥の標本を調べて、彼らが光るのかどうか確かめてみることにしたのだ。
すると紫外線にさらされた極楽鳥は本当に光ったのである。今回の研究で調査された極楽鳥45種のうち37種で生物蛍光が確認されたのだ。
この画像を大きなサイズで見るメスよりもオスのほうがよく光る理由
この研究によると、メスよりもオスの方がよく光るという。たとえば口の内側・くちばし・足の皮膚、頭・首・お腹の羽毛といった部分で、これはオスの求愛ダンスで特にアピールされる部分だ。
その一方、メスの光は、胸やお腹の羽毛でしか見られなかったという。
極楽鳥がどのようにして生物蛍光機能を進化させたのかはわからない。
だが少なくともこの鳥たちが生息する赤道近域は、1年中太陽の光がたっぷりと降り注いでいる。また森林という環境も生物蛍光を利用するのに都合がよかった可能性がある。
自然史博物館のエミリー・カー氏は、これについて次のように説明する。
こうした鳥は赤道近くに生息しており、年間を通して豊富な明るい日光を利用できます。また、さまざまな森林の樹冠が光をより複雑なものにし、生物蛍光シグナルが強調されるかもしれません(エミリー・カー氏)
ちなみに鳥の目を調べたこれまでの研究では、そのに含まれる色素が蛍光のピークと一致していることが明らかになっているという。
このことから、おそらく極楽鳥もまた同じようにして生物蛍光の光を認識し、求愛だけでなく、地位の高さを示すためにも利用している可能性があると研究チームは考えている。
この研究は『Royal Society Open Science』(2025年2月12日付)に掲載された。
追記:(2025/02/15)本文を一部訂正しました。
References: Widespread biofluorescence in birds-of-paradise suggests enhanced signaling for hierarchy and courtship displays / Many birds-of-paradise species emit light through their plumage, study finds | Birds | The Guardian














👴 ナマンダブツ ナマンダブツ
後光が差してるって言いたいんだよね?
鳥のすべてかどうかは知らないですが、少なくともカラスを含むいくつかの種類の鳥は人間にとって不可視の紫外線が彼らの可視光の中に含まれているのでそれに対応する蛍光が見えるというのは、よく考えれば当たり前なのかもしれませんね。 で、ふと思ったのですが鷹を含む猛禽のたぐいは紫外線みえてるのかなと。 捕食者たる猛禽や食物連鎖の上の方に見つからないように小さい鳥が進化するのは想像つくのですがゴクラクチョウのような小さな鳥が蛍光を発するということはもしかして猛禽類は紫外線みえないのかなとか思ったり。
でも、今回の記事のような話はとても新鮮で新しい視点を与えてくれるので、妄想大爆発ですw これからも新発見の紹介よろしくお願いいたします。
これらの羽毛の場合は、紫外線は蛍光を生じさせる「エネルギー源」で、ヒトの可視光領域の波長の光を放出しているとのこと(単一の波長の光が放出されるわけではなく、また、当たった光の波長によって放出される光の波長は異なるが、青から緑の領域がピークになる)。いずれにしても当たった光を波長を長くして放出するので、むしろ紫外線から外す効果となる。
また、メスの場合はオスより、蛍光を生じる羽毛が生えている範囲が狭く、放出する光が弱く斑に見える。このことから、メスにおいては蛍光がカモフラージュに利用されているのかも知れないと言っている(複数の色で斑や縞を描く迷彩塗装の対象を一つの物体ではなくバラバラであるように見せる効果のようなものか)。オスの場合は少なくともメスより目立つことになるが、ハンディキャップ理論的な性的アピールの例かも知れない。
ワシは紫外線が見えるよ。哺乳類の尿にはビタミンB2が含まれているんだけど、これってブラックライトで照らすと光るから、それで獲物の痕跡をたどってるらしい。
なおトイレでブラックライトを使うと尿跳ねが視覚化されるので潔癖症の人はドン引きになります。
論文があるんですよね「猛禽類の採餌における紫外線感度と色覚」ってヤツ
ttps://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201302205341070703
でもサマリもないのでわからないっす~(泣
自分は紫外線が見えるので哺乳類の尿を辿っている自己紹介してんのかと思った
光りながら踊る男子たちだったのか
蛍光ペンライト両手に踊り狂ってた古のヲタクと、意外に共通項があったな…
なんで派手化するかっていうと、メスにとって「健康そうなんで、子も強く健康に育つだろう」って事らしいね。
マツケンサンバ…
また髪の話してる、、AA略。
あらゆる波長を跳ね返すハゲなら紫外線でも光るからお仲間
標本で検証するのは大事だけれど、生きた個体が自然環境の中でどう見えるかが大事だよね。雌雄の差があるから生殖に関係があるのはほぼ確実とは言え、よくよく調べたら実は偶然に固定されただけかも知れない。
蛍光を意図的にカバーした個体と自然環境で比べないとわからないかもね
身近なら人間だって体液がブラックライトで光るみたいだけど普段それを自分たちで認識したりシグナルとして利用もしてないからなあ
この研究では、生息環境における環境光に少ない(つまり環境光に紛れずよく見える)光が放出されること・オスが性的ディスプレイ動作で「良く見せつける」部位に生物蛍光を生じる羽毛が多く分布していること・放出されるピークの光がよく見える目の構造になっていることも述べられている。
「偉大な相手というものは輝いて見えもものだヨ」
地獄鳥はいるのかな
名古屋に極楽と言う地名があります。
高尾山に棲む妖怪で、
夜中に鳴き声を発し、聞くとあまりの恐ろしさに悶絶するそうな。
ちょっと、内田裕也
実は光が届くはずのない体内の臓器にも光るものがある
暗闇でも身体が判るように人間も光ってるのかもしれない
極楽鳥の一部に光を99%吸収するほぼ完璧に近い漆黒の羽を持つのがいるんだよね。それに対比して今度は蛍光とは、この種は実に面白い。