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ヤマネ、お前もか!哺乳類のヤマネも体が蛍光色に光ることが判明

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(著) (編集)

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 動物界は不思議と謎に満ち溢れているが、「体が光る動物」もその1つだ。

 暗闇でピンク色に光るトビウサギや、珍獣カモノハシ、さらには、オートラリアの有袋類ウォンバットなどなど、光る哺乳類の仲間がたくさん発見されているのだ。

 そして今回、新たに光る哺乳類の仲間入りをしたのは、ヨーロッパに生息するリスに似たネズミ「メガネヤマネ(Eliomys quercinus)」だ。

 暗闇を好むメガネヤマネは、死んだあとですら赤や緑に光るというが、そもそも彼らはなぜ?どのようにして光るのか?動物界のミステリーに光を当ててみよう。

死後も体から光を放つメガネヤマネ

 ときにリスに間違われることもある「メガネヤマネ」は、ヨーロッパに生息するネズミの仲間だ。

 目の周りのフチ取りのせいでなんだかメガネをかけているような彼らは夜行性で、普段は森の暗闇で活動している。また10月ごろから冬眠することでも知られている。

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メガネヤマネ photo by iStock

 今回、研究チームは、博物館の標本や冬眠中のまだ生きているメガネヤマネを調べ、その体に紫外線を当てたところ、発光するという新事実を発見した。

 一番強く光るのは「お腹側」で、紫外線を当てると赤が混ざった明るい緑の蛍光を放つ。尻尾や手足なら緑色だ。

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さまざまな紫外線の条件下で紫と赤に光るメガネヤマネ / image credit:Karmel Ritson and Grete Nummert

 もちろん博物館の標本は死んでいるので、死体でも光るということだが、生きている個体に比べると、光は弱いとのこと。これはだんだんと色素が分解されることが原因であるようだ。

 またメスもオスも光るために、メガネヤマネの発光は性別とは無関係だと考えられている。

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紫外線を照射して光ったメガネヤマネの体。なお、一番上の列は生きているもの、真ん中は死体、一番下は博物館の標本(つまり死体)を映したものだ/Image courtesy of / image credit: Karmel Ritson and Grete Nummert

不思議な生物蛍光の仕組み

 深海魚・ホタル・キノコなど、生き物の中には光る仲間がいることはよく知られているが、哺乳類で光る仲間は、今のところごく一部で確認されているだけの珍しい現象だ。

 生物が持つ光る能力のことを「生物発光」や「バイオルミネセンス」という。

 正確には、ホタルやヤコウチュウなど、器官によって自ら光を放つものは生物発光と言い、カモノハシトビウサギ、サソリのように、紫外線を受けて光を放つものは生物蛍光と呼ぶ。

 生物発光と生物蛍光の違いは、光の発生源がどこにあるかだ。

 今回発見された光メガネヤマネは「生物蛍光」の方で、外から受けた光を別の色に変えて発光している。その原因は、紫外線の光子がタンパク質などの有機化合物に取り込まれ、再放出されることだ。

 これは光が反射されているわけではない。蛍光物質や蓄光物質などは光を浴びるとこれを吸収して、不安定な状態(励起状態)になる。これがまた元に戻ろうとするとき、光を放つのだ。

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生物発光するクラゲ photo by iStock

なぜ哺乳類が発光をするのか?

 だが、そもそも哺乳類が光る理由はよくわかっていない。

 たとえば、ほ乳類でありながら卵を産むカモノハシは、光でコミュニケーションを交わしているとの説がある一方、トビウサギは斑点のように光ることからカモフラージュではないかと推測されている。

 いずれにせよ、哺乳類が光る理由は、いまだ解明されていないミステリーで、今後の謎解きが待たれるところだ。

 この研究は『Zoology』(2023年2月5日付)に掲載された。

References:Garden Dormouse Is Latest Mammal To Glow Under UV Light, But Scientists Can’t Explain Why | IFLScience / written by hiroching / edited by / parumo

追記(2023/04/06)生物発光と生物蛍光の違いに関して補足し再送します。

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この記事へのコメント 27件

コメントを書く

  1. 遺伝子組換えによる動物実験の可能性もあるのでは?

    • -14
    1. >>1
      博物館が遺伝子組み換え実験後の標本を所蔵する可能性は限りなく低いよ

      • +2
    1. >>3
      多分だけど光の反射という現象で説明できると思う

      • +5
  2. そもそも捕食者に蛍光を見る利点があまりなく、さらに蛍光を発する物質はありふれてるため、特に理由はない説。
    赤外見る方が、体温あって生きているのがわかるしね。

    • +1
  3. ヤマネ~!
    いつも可愛い姿をありがとう

    • +4
  4. はいっ、じゃんが×10+じゃんがじゃじゃ~ん ♬

    • +2
  5. 田中「おまえいつもどこでなにやってんだー!」

    • +1
  6. 夜には食うほうから見ると食欲沸かない色に見え
    逃げ切れるのかもな

    • +1
  7. もしかしたら人魂やUFOの正体はこれでは

    • -1
  8. 自然界の夜では紫外線が殆ど無いだろうから発光しないのでは?
    別の理由で獲得した毛の構造がたまたま紫外線を当てると光るものだった、という可能性もあるんじゃないかな。

    • +2
    1. >>12
      単なる思い付きを書き連ねるので、まだ世の中にはこういう説はないだろうと思うことを書いときます。
      このヤマネは夜行性なので光に対しては鋭敏だと考えられます。あまり知られていませんが、曙(あけぼの)や東雲(しののめ)くらいの日の出前で空が明るくなってきていて、地面はまだ暗い時間帯ですが、空からは紫外線が降り始めています。この状態だといわゆる可視光は少ないですが、紫外線を受けたヤマネの蛍光部分が微発光して夜行性の鋭敏な目には光っていることがわかり、仲間を見つけることができるとか、もうすぐ日が昇ることを知ることができるとか、そういうメリットがあって淘汰されずに残ったかもしれません。
      もしかすると雌雄でモヨウが違って暗くても同性に抱き着くことなくつがいを作ることができるなどあるかも~という妄想が広がりました。あくまでもシロートのヘリクツレベルですので怪しいことこの上ありませんが、こういう説はどうかなと。

      • +1
      1. >>13
        繁殖のためというのは合理的かつロマンチックで良いね
        捕食される危険よりも愛が大事さ!

        • -1
  9. うちのじいちゃんも光を当てると頭部が発光するのは
    生物蛍光によるものだったのか。
    勉強になるわ

    • +3
  10. ヤマネかわいいよなあ
    あんな小さいのに雪の中で生きていけるの本当にすごい

    • +3
  11. 紫外線が見える眼鏡で世界を見たらファンタジーが広がっているかも

    • +1
  12. ヤマネはネズミのなかまじゃないってツッコミは無粋ですか?

    • -1
    1. >>22
      まあネズミ目(齧歯目)ではあるから大目に見て下さいな。
      イヌがネコの仲間、という程度には無茶かもだけど。

      • 評価
  13. ムササビかモモンガかわすれたけどそれもブラックライトあてたら光るやついたよね

    • 評価
  14. 田中「おでもおでこ光ってるけどな!」

    • 評価

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