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英国海軍が謎の音に緊急警戒!ロシアの潜水ドローンを疑うも、クジラのおならだった

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英海軍のアスチュート級原子力潜水艦 LA(Phot) Will Haigh WIKI commons
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 スコットランド沖で、英海軍が水中から未確認の音を2回探知した。海軍は、原子力潜水艦がロシアの潜水ドローンに狙われている可能性を警戒し、大規模な捜索を開始した。

 その結果、音の正体はクジラのオナラだったことが判明した。何とも人騒がせな話だが、それでも英(イギリス)海軍は警戒を続けているという。

「謎の音」を追跡!英海軍が警戒態勢

 始まりは、スコットランド北西部のラーセイ島とアップルクロス近海で、英(イギリス)海軍の音響センサーが、未確認の謎の音を2回探知したことだった。

 この音は最初に北へ向かい、数日後には南へ戻り、さらにスカイブリッジ方面へ移動するという奇妙な動きを見せた。海軍の専門家たちは、この異常な音の動きを不審に思った。

 特に懸念されたのは、ロシアのGUGI(ロシア深海研究部隊)の活動だった。

 この組織は、海底に盗聴機を設置し、他国の潜水艦の音響データを収集しているといわれている。音が人工的に聞こえたため、海軍内で『ロシアのスパイ活動の可能性がある』との疑念が浮上した。

 英国海軍にとって、原子力潜水艦である、アスチュート級攻撃型潜水艦や、ヴァンガード級弾道ミサイル潜水艦の位置情報は国家機密である。

 これらの潜水艦は極めて静かに航行するよう設計されており、その音響データが漏洩すれば、ロシア側にとっては極めて重要な情報となる。

 そこで、海軍は緊急態勢を取り、徹底した調査を開始した。

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イギリス海軍が保有するヴァンガード級原子力潜水艦 LA(Phot) Stu Hill / WIKI commons

音の正体はクジラのおならだった!

 海軍の専門家たちは、音の発生源を特定するために徹底的な分析を行った。

 当初、人工的な音と思われていたが、さらなる解析の結果、音の発生源は、クジラであることがわかった。クジラが発したオナラだったのだ。

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クジラ Photo by:iStock

なぜクジラのオナラを潜水ドローンと勘違いしたのか?

 では、なぜ英国海軍はクジラのオナラをロシアの潜水ドローンの音と誤認したのか?

 その理由のひとつは、クジラの放屁が水中で特殊な音を発することだ。クジラが排出するガスの泡は水圧の影響を受け、特定の周波数の音を発生させる。

 通常、軍の音響センサーは潜水艦やドローンの音と海洋生物の音を区別できる。しかし、今回の音はこれまでに一度も記録されたことのない音だったため、軍の専門家ですら「人工音」と判断してしまったのだ。

 また、この音は一定のルートを移動していたため、軍事的な活動と誤解された可能性もある。

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Photo by:iStock

それでもなお、警戒を続ける英国海軍

 クジラのおならだったと判明したものの、英国海軍は警戒を緩めるつもりはないという。

 「我々は常に領海を監視し、イギリスを守るために警戒を怠らない」と、国防省の関係者はコメントしている。

 また、最近ではロシアの船舶がイギリス周辺の海底インフラに接近していることが問題視されている。

 国防大臣ジョン・ヒーリー(John Healey)氏は「イギリスの海底インフラを脅かすロシア船舶は、海兵隊が乗り込んで拿捕(だほ)する可能性がある」と警告を発した。

 軍事の世界では、どんな小さな異変も見逃すわけにはいかない。今回のように「犯人がクジラのオナラだった」というケースは極めて珍しいが、もし本当に他国の諜報活動だった場合、その影響は計り知れないからだ。

 言い換えれば、英国周辺の海域では、クジラのオナラのような自然現象も軍事的脅威と見なされるほど、緊張状態が続いているということだ。

References: UK navy mistook farting whale for Russians trying to track their submarines / UK Navy Thought They Were Under Attack, But It Was Just a Farting Whale

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この記事へのコメント 17件

コメントを書く

  1. くじらのおならの音を偽装した水中ドローンが出て来たら極めて危険な事態に

    • +17
  2. ・・・妙だな
    聴音ソナーは第一次大戦の頃には実用化されていた。
    それなのに今まで鯨のオナラを誰も聞いたことがなかったのか?

    • +4
    1. 個体ごとにクセがあるから同一音扱いになってなかったんじゃね?
      人間だって単発爆音がいれば連射もいるっしょ?
      体のサイズで周波数変わるだろうし

      • +15
      1. お腹の具合が悪くて変な音がしてた可能性もあるかも

        • +9
    2. 集音器の性能が飛躍的に向上しコンピュータで情報を処理している現代と、今より性能の劣る集音器で観測員の耳と注意力に依存していた時代を比較してもね。

      • +4
  3. プッと出るのとブッと出るのとプスゥーと出るのとは違う音なんだろうか。

    • +3
  4. まぁ噂ではかつて鯨を原子力潜水艦と勘違いして追いかけ回した潜水艦も居たとか…

    • +3
  5. 鯨が安心しておならのできる世界になって欲しいものだ

    • +6
  6. 聞いた話によれば、潜水艦のソナー音とそっくりな鳴き声の鯨が居るんだとか。

    • +1
  7. 節分でマメの食い過ぎには気を付けるこった

    • 評価
  8. 水中では音が重要だから(空気中より高速かつ長距離まで伝達する)
    ソナーみたいに目立って検出できたとなると
    クジラのおならにも何らかのコミュニケーション的な機能があったりする可能性もあるんじゃないかと思ったり。

    • +1

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