この画像を大きなサイズで見る仙人は霞(かすみ)を食べて生きているという言い伝えが中国にはあるが、まったくのデタラメではないのかもしれない。
オーストラリア、ニューカッスル大学の環境生命学者フラヴィア・フェイエット=ムーア氏らの研究によると、人間は空気から栄養素を摂取している科学的証拠があるのだという。
もちろん必要な栄養全てを空気から賄うことはできないが、少なくとも、ヨウ素や亜鉛、マンガン、ビタミン類など一部の必須栄養素が呼吸を通じて人間の体内に取り込まれているのだそうだ。
特に新鮮な自然の空気にはたくさん含まれているんだそうだ。ではその研究を詳しく見ていこう。
新鮮な空気は本当に美味しいのかもしれない
自然の中で深呼吸をすると、空気がおいしいと感じたことはないだろうか?実際においしいのかもしれない。
ニューカッスル大学のフェイエット=ムーア氏によると、私たちは一日に約9,000リットルの空気を吸い、一生では4億3,800万リットルにもなるという。
生きている限り常に吸い続けるのだから、そこから吸収される物質の影響は少しずつ体に蓄積していく。
厳密に言えば、酸素だって体が基本的な機能を維持するために必要な物質だ。すなわち立派な栄養素なのである。
だが、たった一度の呼吸で吸い込まれる個々の物質は、ごくごく微量なので無視されがちだ。
さらに栄養素といえば、食事から摂るものという固定観念があるので、呼吸によって栄養を摂取しているとはみなされない。
フェイエット=ムーア氏に言わせれば、呼吸するものだから、口から食べる栄養のようには注目されないのだ。
そのため、これまで空気が健康に与える影響を取り扱う研究のほとんどは、汚染をテーマにしたものだった。
空気から悪いものを取り除くことばかりに着目し、空気からいいものを取り入れようという発想がなかった。
だが、過去の研究を見れば、空気から摂取される栄養は酸素だけでなく、ビタミンのような必須栄養素だって同様であることがわかるのだという。
この画像を大きなサイズで見る呼吸によって摂取される「エアロ栄養素」
フェイエット=ムーア氏は、そのような空気から摂る栄養を「エアロ栄養素」(空気の栄養の意)と呼んでいる。
これに対し、普通の食事から摂り、腸から吸収される栄養を「ガストロ栄養素」(お腹の栄養の意)という。
エアロ栄養素は、鼻・肺・嗅上皮(ニオイを感じる部分)・中咽頭(ノドの中間部分)の微小な血管を通して体に吸収される。
たとえば、肺は腸の260倍もの大きな分子を吸収できる。それがそのままの形で血流に乗って、脳にも吸収される。
実際、タバコのニコチンや麻酔薬といった化学物質なら、数秒以内に体内に入る。このとき、口から摂取するよりずっと低い濃度でも、はるかに強い効果が発揮される。
一方、腸は、酵素や酸を利用することでまずは物質を小さく分解する。それが血液に乗れば、さらに肝臓によって代謝や解毒がされる。
こうしたプロセスを経る腸は、デンプン・糖・アミノ酸を吸収するのは得意だが、一部の薬を吸収するのが苦手だ。だから経口で投与する薬を開発する際には、工夫が必要になることがある。
この画像を大きなサイズで見る空気から栄養を摂っている証拠は昔からあった
フェイエット=ムーア氏によると、空気から栄養を摂取することを示す証拠は昔からあったのだという。
たとえば1960年代の研究は、ヨウ素濃度の高い空気の中で作業をするクリーニング業界の労働者では、血液や尿にヨウ素がたくさん含まれていることを示している。
もっと最近では、アイルランドの海藻が豊富な沿岸地域で暮らす子どもたちは、やはり尿のヨウ素レベルが高いことがわかっている。
そうした子供たちの食事はほかの地域と変わらない。違うのは、大気のヨウ素レベルが非常に高いことだ。
じつは海藻は海水からのヨウ素を濃縮している。そのために沿岸地域では、大気中のヨウ素レベルが高くなる。
このことは、海藻が豊富な地域で暮らす人々は、食事では足りないヨウ素を空気から補完している可能性を示している。
まさしく空気から栄養が摂取されていると考えられるのだ。
この画像を大きなサイズで見るまたマンガンや亜鉛は、鼻の嗅覚ニューロンを通じて脳に取り込まれる。このことは、マンガンの濃度が高い空気を吸う溶接工で実際に確認されている。
嗅覚系や呼吸器系にある繊毛(毛のような構造)には、コリン・ビタミンC・カルシウム・マンガン・マグネシウム・鉄・アミノ酸など、さまざまなエアロ・ニュートリエントに結合できる受容体が存在することも知られている。
さらに70年以上前の研究では、ビタミンB12欠乏症の患者に、エアロゾル化したビタミンB12を吸い込ませると効果的に治療できることを明らかにしている。
ビタミンB12欠乏症は、ベジタリアンや高齢者、糖尿病患者やお酒好きに多い。だから、こうした人々にとっては、空気から吸い込むビタミンB12が大切になると、フェイエット=ムーア氏は指摘する。
バランスの取れた食事には空気も含まれるかも
今後の課題は、海や山など、各種自然環境の空気にどのような成分が含まれているのか調べることであるそう。
この画像を大きなサイズで見るそうして判明した成分から、実際にエアロ栄養素になるものを特定していく。
また、そうしたエアロ栄養の候補をどのくらい吸収すればいいのか究明することも大切だ。
これは飛行機・病院・潜水艦・宇宙ステーションといった空気がろ過されている場所で特に重要になるとのこと。
こうした研究が進めば、いつの日か、空気から摂るべき栄養のガイドラインも作られることだろう。
そのとき、バランスの取れた食事と言えば、食べ物だけでなく、美しい自然の中での深呼吸も含まれるようになるのかもしれない。
この研究は『Advances in Nutrition』(2024年10月30日付)に掲載された。
References: Air is an overlooked source of nutrients – evidence shows we can inhale some vitamins














霞を食って生きる
海とか滝を見てると妙に感動するけど、アレもマイナスイオンと
一緒に計測できない何かを食してるのかもしれない
必要量は食事から摂っていて、空気中の元素のほうは摂っているのではなく取り込まれちゃうのではないかと疑ってはいますし、嘘くさいと断ずるのは簡単だけど私の常識が古いだけなのかもしれないから今後の研究を待つことにしたいです。 記事中の例以外にも、確かにお酒をビニール袋に入れてスーハーすると蒸発したアルコールが肺経由で血液に取り込まれてすごい勢いで酔うので吸収効率が良いことは体験から知っています。
どうなんだろうなぁ……
よし栄養素の高い美味しい空気を健康食品として缶詰にして売ろう。これは儲かるな。
アルプスのおいしい空気でクララも立ったのか
あ、申し訳ない
レスつけたつもりはないんです
原子レベルのガス状態じゃないと効果なさそう
「目の保養」なんて言葉もある位だから目からも吸収できるでしょ
目が直接物質を吸収してるかは分からないけど、
視覚情報による刺激で体内でホルモンが作られたりはするだろうから
間接的に目が栄養を供給してるとも言えそう。
グラビア見ると元気になるよね。
だから太るのかぁ
一日に約9,000リットルだから無理もない
スーパーマンって地球が栄養豊富すぎるからあんなに強いんだよね。
ラーメンマンが頭の傷を直したのも、薬木から発生する空気だったな。
森林の空気がいいらしいね
原文に溶接工の過剰なマンガン蓄積による脳ダメージが言及されてるし(この記事では省かれてるが)
環境から取り込まれる部分はあるだろうね
それが必須な栄養源としてどれだけ意味を持つか
空気を微量元素の乏しいものにして食事で十分な栄養素を採らせる環境で問題が出てくるのか
それこそ今宇宙ステーションで働いている人達のデータが参考になりそう
納豆の製造工場で働いてる人
全員肌色が良いマジで。
きっと呼吸レベルで納豆菌を
得てるのが原因だと思う。
他にもチーズやワイン・酒や
ガーデニングしてる人達
肌色が凄く良い。
空気 「食う気?」
ただ一人ワイだけは評価するで
そもそも栄養素の定義は体外から取り入れることであって、経口の食べ物や水分には限定されていないみたいよ
まあ確かに、言われてみれば肺から毒素を吸収するなら、体に良いものも吸収するに違いないね👍
まあ暴露という言葉があるからね
呼吸でも皮膚でも粘膜でも物質は入る
記事にもあるが 吸引、貼付薬、点鼻、塗り薬 etc 様々な薬がすでにある
今回初めて研究なのかー、遅くて驚いた
そういえば「天ぷら屋さんは結核にならない」という話があって
油の成分が抗菌剤の役割をしていたと推測されてる
なら気になるのは海岸沿いに住む人は血圧が高いのか
小麦粉など吸い込むことでアレルギーは起こるのか
とかね
ヨガでは呼吸法が重視される
奥の深そうな研究だな。
> ~は、鼻の嗅覚ニューロンを通じて脳に取り込まれる
えっダイレクトにモノが脳まで行くの?臭覚への刺激だけではなくて?
へ~ 知れば知るほど知らないことだらけ
ラマヌジャンが、英国の野菜だけでは不調になった理由もそこらにありそう。