メインコンテンツにスキップ

仲間はずれのシマウマの子に愛情を注いだキリン。強い絆で結ばれ最高の親友に

記事の本文にスキップ

2件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Image credit: Wild Adventures
Advertisement

 アメリカのテーマパークに、群れの仲間からいじめられていたシマウマの子がいた。その子が救いを求めたのは、見上げるほど背の高い1頭のキリンだった。

 そしてキリンもシマウマの子を受け入れ、常に気遣うようになった。仲良く一緒に草を食べ、キリンが横になるとシマウマも体を寄せ合って一緒に眠る。

 異種の動物の間に芽生えた友情は、パークのスタッフや訪れる人々の心を温かくしてくれる。

キリンとシマウマのエリアが一緒になる

 アメリカ、ジョージア州にあるワイルド・アドベンチャーズ(Wild Adventures)は、35以上の乗り物やプールを備えた広大なテーマパークだ。

 施設内には様々な動物たちが暮らすエリアもあり、キリンを間近に見られる展望スペースは、特に人気を集めている。

 2023年、それまで別のエリアで飼育していたシマウマの群れを、キリンの暮らすエリアへ引っ越しさせた。

 種類の違う動物どうしが、野生に近い形で自然に触れ合えるようにする試みだった。

 新しくやってきたシマウマたちに、最初から強い興味を示したオスのキリンが1頭いた。2018年生まれ、現在8歳のバカリだ。

 キリンは飼育下で20年から25年ほど生きるので、バカリは人間でいうと約24歳〜32歳くらいの大人で、体重は約1100kgと立派な体格をしている。

 バカリは、シマウマたちの様子をいつも気にかけていた。

この画像を大きなサイズで見る
Image credit: Wild Adventures

仲間にいじめられていたシマウマの心の拠り所はキリン

 シマウマの群れがキリンのエリアに移ってまもない2023年12月、1頭の子が生まれた。

 クルツィーと名づけられたこの子は、なぜかシマウマたちからいじめられるようになった。

 クルツィーは、いつも見守ってくれているバカリのもとに身を寄せるようになった。バカリのそばにいると、いじめられなくなった。

 もともとシマウマたちに興味を持っていたバカリだが、常にそばに寄り添う小さなクルツィーを特別に感じるようになったようだ。

 大きなキリンと、小さな子ジマウマの友情はどんどん大きく膨らんでいった。

この画像を大きなサイズで見る
Image credit: Wild Adventures

群れに受け入れられた後もキリンのそばから離れないシマウマ

  シマウマは飼育下では20年以上生きる動物で、生まれて1歳から4歳ごろにかけて親の群れから離れ、自立していく。

 ちょうどその時期に、シマウマの群れもようやくクルツィーを受け入れた。

 仲間たちと一緒に過ごすことができるようになっても、クルツィーは、バカリのそばを選んだ。

 飼育員のサラ・プレイン氏は、クルツィーは、バカリと自分が「特別な群れ」であると思っていると話している。

 今でも2頭が離れていることはめったにない。

 クルツィーはバカリの長い脚の間を縫うように歩き、もっとかまってほしいと鼻先でそっと突く。

 バカリが来園者と触れ合っているあいだ、すぐ隣で気持ちよさそうに昼寝をすることもある。

 体の小さなクルツィーは、巨大なバカリの脚の下を平気でくぐり抜ける。少しもこわがらないのは、相手を心から信じているからだ。

この画像を大きなサイズで見る
Image credit: Wild Adventures

2頭の絆は性格まで変えた

 飼育スタッフによると、この友情は2頭の性格まで変えていったという。

 内気だったクルツィーは、落ち着きと自信を持つようになった。

 のんびりしたバカリの態度をまねるうちに、人間のスタッフに対しても前より人懐っこくなった。

 もともと社交的だったバカリの方も、年下の友達を見守るように、さらに面倒見がよくなった。

 互いがそばにいることで、良い影響がでているようだ。

 2頭の絆の深さは、一緒に並んで地面に寝そべる姿でよくわかるという。

 キリンは体が大きく、いったん座ると敵に襲われてもすぐには立ち上がれない。そのため野生のキリンは、よほど安心できる場所でないと地面に座らない。

 だがバカリはクルツィーのそばで、ためらいなく地面に座る。

 するとクルツィーは、その体に半分もたれかかるようにして眠りにつく。無防備な姿を見せ合えるほど、2頭の絆は深いのだ。

この画像を大きなサイズで見る
Image credit: Wild Adventures

野生でも一緒に過ごすシマウマとキリン

 実は野生のシマウマとキリンが同じ群れで一緒に行動すること自体は、アフリカのサバンナでも見られる。

 背が高く目のいいキリンは、遠くの敵をいち早く見つける見張り役になる。シマウマは数の多さで群れを大きくし、ライオンなどに狙いを絞らせにくくする。

 互いに身を守り合う、もちつもたれつの関係だ。

 シマウマがキリンの動きを見て危険を察知しているという研究結果も報告されている。

 ただし野生のこうしたつながりは、敵のいない人間の施設で生きるキリンとシマウマには必要ない。

 施設で暮らすクルツィーとバカリには、身を守るために寄り添う必要はないのだ。

 それでも2頭は、自分から相手を選び、片時も離れずに寄り添っている。

種も大きさもまるで違う2頭が育んだ友情は、世話をするスタッフや会いに訪れる人々の心を、今日もあたたかくしている。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 2件

コメントを書く

  1. 友情はどこにあっても美しいものだけど、異種間にあると殊更に輝いて見えるのはどうしてなんだろう
    2頭とも楽しく長生きして欲しいな

    • +2
  2. なんだろう、ちっちゃいシマウマとおっきいキリンが並んで立ってる様子で目から汁が溢れてく(床にこぼれるおじさん

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。