この画像を大きなサイズで見る助けを求めて放った発煙筒が、カリフォルニア州で今年最大の山火事を引き起こしてまうという惨事があった。
米カリフォルニア州沖のサンタローザ島に船が座礁し、67歳の男性が救助を求めて発煙筒の一種「信号紅炎」を発射したところ、島の草地に引火してしまったのだ。
男性は、自ら起こした火災で焼け焦げた大地に「SOS」と書き、翌朝ようやく救助された。
火災は約67km²を焼き尽くし、世界でここにしか生息しない固有植物6種の生息地を脅かしている。
船が座礁し島に取り残されてしまった男性
2026年5月14日の午後2時頃、カリフォルニア州沖に浮かぶサンタローザ島の岩場に、一隻の帆船が乗り上げた。
ロングビーチ出身の67歳の男性が一人で操っていた全長約16mの帆船「Wet Vette」は激しく損傷し、甲板とマストが炎に包まれた。
携帯電話の電波も届かないこの無人島で、男性は完全に孤立した。
サンタローザ島はロサンゼルスの沖合約80kmに位置するチャンネル諸島のひとつで、ほぼ無人の自然保護区だ。
近くを行き交う船もなく、助けを呼ぶ手段は限られていた。
この画像を大きなサイズで見る救助を求めた発煙筒の炎が島の草地に燃え移る
男性が救助を求めて使ったのが、発煙筒の一種「信号紅炎」だ。
赤い炎を1分以上燃やし続けることで周囲の船や航空機に遭難を知らせる道具で、小型船舶には法律で搭載が義務づけられている。
ところが信号紅炎の火が、乾燥しきった島の草地に燃え移ってしまった。
5月のサンタローザ島は低湿度と強風が重なる季節で、火はまたたく間に燃え広がった。
翌5月15日の午前5時頃、上空を飛行中の航空機が島の火災を発見した。
米沿岸警備隊ベンチュラ航空基地(U.S. Coast Guard Air Station Ventura)に座礁の通報が入ったのはそれから数時間後の午前9時45分で、男性が正確にいつ信号紅炎を発射したかは明らかになっていない。
焼け野原に「SOS」、翌朝ようやく救助される
火の手が広がる中、男性は一夜を島で過ごすことになった。
救助を待ちながら、焼け焦げて真っ黒になった草地に「SOS」の文字を刻んだ。
この画像を大きなサイズで見る5月15日の午前10時30分頃、上空を飛んでいた沿岸警備隊の航空クルーがその文字と男性を発見し、救助スイマーが降下して男性を吊り上げ、医療スタッフが待機するカマリロ空港へ搬送した。
男性に怪我はなく、沿岸警備隊のケネス・ウィーゼ下士官は男性が無事だったことへの安堵を語った。
この画像を大きなサイズで見る島の約3分の1が焼失、固有植物6種の生息地が危機に
男性が救助された後も、火災は勢いを失わなかった。乾いた風と低湿度が続く島では、発生から数日が経過しても消防隊は火の勢いを食い止める防火線を一本も引けない状態が続いた。
焼失面積は約67km²以上、島全体の約3分の1に達し、2026年のカリフォルニア州で最大の山火事となった。
チャンネル諸島8島の記録上でも最大規模で、第2位の火災の焼失面積が約17km²だったことと比べると、規模の大きさがよくわかる。
2026年5月23日(現地日時)現在、鎮火率は87%だという。
この画像を大きなサイズで見るサンタローザ島はメインランドから隔絶された環境のため、独自の進化を遂げた動植物が数多く生息している。
世界でここにしか存在しない固有植物は6種にのぼり、チャンネル諸島国立公園はその保護に長年取り組んできた。
火災により島内の歴史的建造物2棟も焼失した。
西端のジョンソンズ・リー機材小屋と東端のレック・ライン・キャンプ小屋で、隣接する収納施設1棟も失われた。
島は現在も一般公開が停止されており、消防隊が引き続き封じ込め作業にあたっている。
References: California’s largest active wildfire likely sparked by shipwrecked mariner















