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封印されたシルクロードの洞窟から見つかった1000年前の紙でつくった花

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(著) (編集)

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image credit:© The Trustees of the British Museum,CC BY-NC-SA 4.0
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 1000年の封印から解き放たれた「奇跡の花」が、、シルクロードの要衝として栄えた古代のオアシス都市「敦煌」の洞窟で見つかった。

 いずれも紙製で花を模してるが、驚くべきはその良好な保存状態にある。

 場所は中国甘粛省の北西部に位置する敦煌市にある莫高窟(ばっこうくつ)。そこに約500ある洞窟のうち、11世紀ごろに封印された洞窟内から見つかった。

 「紙の花」が作られた時期は唐の黄金期にあたる。シルクロードを通じて異文化が交差し、芸術が花開いた頃だ。

 美術的にもユニークで、考古学的にもきわめて希少な手作りの”花”の姿を見ていこう。

異文化交流からデザインの関心が高まった唐の時代

 唐王朝は、618年から907年まで続き、中国史の中でも特に栄えた時代として知られている。

 国の力が強まり、政治が安定したことで、国内は比較的平和になり、シルクロードのような大きな交易路も安全に保たれていた。

 外国との交流が盛んにおこなわれ、多様な地域文化や技術に人々が触れるようになったのもこの時期だ。

 その影響で、この頃の芸術には新しい表現方法やデザインへの関心が強く表れている。

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image credit:© The Trustees of the British Museum,CC BY-NC-SA 4.0

洞窟から非常に良い状態で見つかった紙の遺物

 紙の発明は約2000年前の中国にさかのぼるが、敦煌(とんこう)の代表的な仏教遺跡であり、およそ500もの洞窟群からなる莫高窟(ばっこうくつ)から、非常に良い状態を保った花の形の紙の遺物が見つかっている。

 現在中国の世界遺産でもある莫高窟は、文化だけでなく商業が交わる重要な場所だった。

 そうした背景から、この地域の遺物には当時を良く知る手がかりという重要な価値もある。

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莫高窟/image credit:Zhangzhugang,CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

11世紀ごろに封印された洞窟で発見

 注目の「紙の花」は、1900年代初頭イギリスの探検家で考古学者のオーレル・スタイン卿(1862年~1943年)が、11世紀ごろに封印された「第17洞窟」と呼ばれる洞窟で発見し持ち帰ったもの。

 そのほかに約5万点の文書、織物、その他の品々も見つかったが、紙のように分解しやすい有機質の遺物が、およそ1000年の月日を経ても形を留めた状態で見つかることはきわめて希少で、考古学的な面からも貴重な発見だ。

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image credit:© The Trustees of the British Museum,CC BY-NC-SA 4.0

壁の装飾用モチーフだった紙の花

 これらの紙の花を数点収蔵する、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館によると、紙の花の裏面に糊の成分が残っていることから、当時の西洋建築に多用された円形の装飾モチーフのように、壁面などを飾るため貼り付けられたと考えられている。

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image credit:© The Trustees of the British Museum,CC BY-NC-SA 4.0

 製作者はいずれも不明。大英博物館の情報によると、大きさは長さ10cm 幅10cm前後のもよう。着色した紙を切り抜き、それを重ねて貼ることで立体感を出している。

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image credit:© The Trustees of the British Museum,CC BY-NC-SA 4.0

 驚くことに形状はもちろん、色の痕跡まで残っている。当時はかなり鮮やかな色の組み合わせだったのではなかろうか。 

天蓋用に作られたものも

 こちらはヴィクトリア&アルバート博物館が収蔵中の「紙の花」(制作時期:7世紀~10世紀)。正方形の布に「紙の花」が9つついている。

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© Victoria and Albert Museum, London

 この作品は、麻織物に絹織物の装飾がついた布に取り付けられており、寺院などにも見られる天蓋(仏像や僧侶など高貴な身分のシンボルとして、天井から吊り下げる装飾)の一部として紹介されている。

 大きさは長さ17.5cm 幅17.5cm。見ての通り、花の形もさまざまでこだわりがうかがえる。こちらも形状、色の痕跡が見てとれ、色紙や墨を塗った紙を切り貼りして作られたとされる。

 これらの紙の花は、同館においてオーレル・スタイン卿が集めた布織物コレクション、The Stein Collectionに分類されている。

 ちなみに紙の花の展示は大英博物館ではしてないが、ヴィクトリア&アルバート博物館では事前予約で見せてくれるとのこと。

 紙でできたものがこんなに長く残るなんてびっくりだ。失われがちなこうした遺物が見つかると想像も広がるね。

 装飾にも凝ってたのか、とか、昔の人もなんだか身近に感じられる。

 でもって実際どんな色だったのか、とか、もっと知りたくなっちゃうよ。いつか形も色も完全再現とかしてくれないかな。

References: Thisiscolossal / Vam.ac.uk

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この記事へのコメント 8件

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  1. 写真で見ると片っ端から茶色だけど、色を再現したらきっと鮮やかだろうなぁ(期待)

    • +5
  2. いつも思うけど中国って世界遺産やらなんやら、魅力的で世界に誇れるもの沢山あるのに………本当に勿体無い

    • +2
    1. 今でも伝統工芸はトップクラスだぞ
      場合によっては日本工芸よりも上なので負けていられんぞ
      ただそれ以外はパクったほうが楽に済むというお国柄故
      まあそういうことだ

      • 評価
  3. 今回見つかったものとヴィクトリア&アルバート博物館の収蔵品
    別の場所から出てきた紙の花に共通する技法を感じる
    当時シルクロード一帯にこの紙の花の作り方が流布してたんだろうな

    • +2
  4. 褪色しちゃってるけど、色の成分を分析して現代の紙で復元してほしいな

    • +6
  5. 鮮やかな色だったんだろうな

    • +5
  6. これらも様々な願いや祈りを込められて作られたのだろうね

    • 評価

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