この画像を大きなサイズで見る2025年11月、中国の吉林省にある世界最大のトラ保護区で、5頭の子供を連れたアムールトラ(シベリアトラ)の母子の映像が記録された。
これがなぜ珍しいかというと、アムールトラは通常、一度の出産で、2~3頭の子供を産むと言われている。それゆえに貴重な記録なのである。
アムールトラは、依然として絶滅の危機に瀕している動物である。総勢6頭ものアムールトラの家族の姿が確認されたのは、中国では初めてのことだという。
WWFと現地の国立公園などが協力し、保全活動に取り組んできた成果だと言えるだろう。
中国初、母トラと5頭の子トラの姿が撮影される
吉林省・琿春市に広がる東北虎豹国家公園で、2025年11月、野生のアムールトラの家族が相次いで目撃された。
いずれも、自動撮影のトレイルカメラによって記録されたもので、母トラと5頭の子供という、「野生のトラ6頭が一つのフレームに収まっている姿」が撮影されたのは、中国国内では初めてのことだという。
身体的特徴や歩き方を分析した結果、母トラの年齢は約9歳、子トラ5頭は生後6~8か月と推定される。
この画像を大きなサイズで見る野生のアムールトラの出産数は2~3頭が多く、4頭以上になると生存率は下がるとされている。
5頭の子供を連れた母子の存在が複数確認された例は希少で、今回の映像は、出産後に子供たちが一定期間を無事に生き延びていることを示す貴重な資料となった。
下の映像は別の日の夜間に撮影されたもので、上とは別の母子の姿を記録している。こちらの母トラは5~8歳、子供たちはおよそ生後6~8か月と推定されている。
この2つの映像が示しているのは、同じ地域で複数の母トラが子育てを行っているという事実だ。
つまり、撮影されたエリアの環境kは、少なくともアムールトラが繁殖し、子育てができる状態にあることを意味しているのだ。
絶滅の危機に瀕しているアムールトラ
アムールトラ(シベリアトラ)は、世界で最も絶滅の危機に瀕している種の一つであり、森林生態系の象徴的な種でもある。
主な生息域は、極東ロシアの沿海地方やハバロフスク地方のアムール川流域、中国・吉林省や黒竜江省の一部に広がる森林地帯だ。
現在、野生のアムールトラの生息数は、極東ロシアと中国東北部を合わせておよそ500~600頭と推定されている。
20世紀前半、アムールトラは乱獲や生息地の破壊によって急激に数を減らし、一時は数十頭規模まで追い込まれたとされている。
1998年時点で、中国国内に野生で生息していたのはわずか12~16頭と推定されている。その後の狩猟禁止や保護区の設置、密猟対策などにより、個体数は徐々に回復してきた。
東北虎豹国家公園内の生息数は、現在約70頭と推定されており、2010年の約20頭から大幅に増回しているという。
下の図のピンク色が19世紀後半の分布、赤色が現代の生息地である。
この画像を大きなサイズで見るとはいえ、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、現在も絶滅危惧種に分類されている。
個体数が回復傾向にあるとはいえ、生息域は分断されやすく、人間活動との接触も避けられない。特に、森林開発や道路建設による生息地の断片化は、今なお大きな課題となっている。
そのため、母トラが複数の子供を育てている姿が確認されることは、個体数の増加を意味するだけでなく、生息環境が一定の機能を保っていることを示す重要な指標とされている。
この画像を大きなサイズで見る保護・保全の取り組みが生息数の回復につながる
世界自然保護基金(WWF)は、東北虎豹国家公園などと協力し、野生のアムールトラの保護に長年にわたって取り組んで来た。
WWF北京事務所の副事務局長である周非氏は、次のように述べている。
中国で初めて記録された、母トラと5頭の子供が同時に映る映像は、中国の保護活動の有効性を反映すると同時に、中国が世界のトラ保護と回復に貢献している姿を鮮やかに伝えています。
長年にわたる保護の取り組みは、世界的に自然環境の損失が加速する現在において、トラが山岳地帯に戻ることは、他の絶滅危惧種とその生息地の回復、さらには自然保護全体に希望と力をもたらすことを示しています
さらに、これらの取り組みが総合的に生物多様性の顕著な回復をもたらしたと付け加えた。
頂点捕食者であるアムールトラは、生息地の健全性と食物連鎖の健全性に非常に敏感です。
そのため、琿春保護区内でトラの群れが継続的に目撃され、繁殖が順調であることは、この地域における長期的な保全活動の有効性を示すものです。
これはトラの生息地の高品質さに加え、生息地の保護やパトロールの強化、密猟対策、人間と野生生物の衝突管理といった、長期的な保全措置の持続的な効果を実証していると言えるでしょう
アムールトラを保護し、その個体数を回復させる取り組みは、大きな課題を伴う一方で多くの可能性も秘めている。
今後もWWFは、トラの生息地における保護活動を拡大し、地域社会との協力をさらに深めていくそうだ。
References: World-First Footage Of Amur Tigress With 5 Cubs Marks Huge Conservation Win / 全球罕见影像记录:野生东北虎母虎带五崽惊艳亮相东北虎豹国家公园 / First-ever footage of wild Amur tigress taking care of five cubs caught on camera













生存域の点のような飛び地はもしかして一頭だけ確認された縄張りってところかも? って考えるとその点のエリアは遠からずなくなっちゃうのかな。 近くの生存域とつながるといいなぁ……
虎って、本当に奇麗!お正月から眼福(^_-)-☆
500~600頭ではいつ絶滅してもおかしくない数だな
大阪のおばちゃんみたいな見た目してるね
深刻な少子化に悩まされるトラ界においても子育てに意欲的な肝っ玉母(トラ)さんは存在する。 見習わねば……