この画像を大きなサイズで見る好む好まないに関わらず、すでにAIは音楽業界にまで浸透しており、ヒットチャートの常連となっている。
アメリカの音楽チャート『ビルボード』では、AIが作詞作曲や歌唱に関わった楽曲が次々と登場し、過去数週間にわたって、毎週のようにAI音楽がランクインしており、この傾向は今後さらに広まる可能性が高いという。
AI音楽とは何か、その仕組みと特徴
AI音楽とは、人工知能が音楽制作の一部または全体に関与して生み出された作品やキャラクターを指す。主な仕組みとしては3つの形式がある。
・作詞・作曲の生成：
プロンプト（指示文）に応じてAIがメロディや歌詞を自動で作る
・歌声（ボーカル）の合成：
AIが人間のような声を合成し、歌唱部分を担当する
・アーティスト自体の仮想化
：架空のキャラクターやアバターとして活動する“AIアーティスト”を作り出す
こうした作品の中には、人間のシンガーソングライターやプロデューサーが部分的に関与しているものも多い。
『ビルボード』ではそれらを「AIアーティスト」または「AI支援型プロジェクト」として区別して紹介している。
この画像を大きなサイズで見るチャートで存在感を増すAIアーティストたち
『ビルボード』によると、AIまたはAI支援アーティストは過去数週間にわたって連続してチャートに登場している。AI音楽はもはや一時的な流行ではなく、ヒットチャートの常連として定着しつつある。
中でも注目を集めているのが、ミシシッピ州のソングライター、テリーシャ・ニッキ・ジョーンズ氏がAI音楽生成アプリ「Suno）」を使って生み出したアバター「ザニア・モネ（Xania Monet）」だ。
ザニア・モネは、シングル「Let Go, Let God」で複数のチャートに同時ランクインし、先週はアメリカ各地のラジオ局で多く放送されたことから、ビルボードのラジオチャートにもデビューを果たした。
さらに今月初めには、複数のレーベルが契約をめぐって争奪戦を繰り広げ、契約金は最大300万ドル（約4億5,000万円）に達したと報じられている。
実在しないアーティストが高額契約の対象になるという現象は、AI時代の音楽産業を象徴していると言えるだろう。
また、グエン・ドゥック・ナム氏が制作したAIアーティスト「Juno Skye」や、ソングライターのテランス・ルドゥー氏によるロックプロジェクト「Unbound」の「You Got This」もチャートに登場している。
こうしたAIアーティストの登場は、音楽業界におけるAIの急速な拡大を象徴している。
広がるAI音楽と著作権問題
AIの台頭は、音楽業界に新たな可能性をもたらす一方で、深刻な懸念も招いている。
AI音楽生成アプリSunoやUdioは、既存のアーティストの著作権保護作品を学習データとして利用しているのではないかと批判されており、著作権侵害の疑いがたびたび指摘されている。
こうした中、世界最大手の音楽レーベルであるユニバーサル・ミュージック・グループ（Universal Music Group）は、Udio」との間でライセンス契約を締結し、新たなAI音楽創作プラットフォームを立ち上げると発表した。
これは両者間で進められていた著作権訴訟の和解を受けたものであり、AIと音楽業界の関係が次の段階へ進もうとしていることを示している。
また2024年には、多くのアーティストが連名で公開書簡に署名し、AIによる創作が人間のアーティストの権利を侵害し、その価値を損なっていると警告した。
AIが生み出す音楽の拡大は、創作と所有の境界を改めて問い直す動きを加速させている。
この画像を大きなサイズで見る音楽配信サービスにも押し寄せるAIの波
AIによる楽曲生成は、音楽配信サービスにも大きな影響を及ぼしている。
Spotifyをはじめとするプラットフォームでは、AIが生成した大量の楽曲が投稿されており、スパムやなりすまし、虚偽表示といった問題が急増している。
この状況を受け、Spotifyは新しいポリシーを導入し、アーティスト保護のための監視体制を強化した。
しかし同社はAI音楽そのものを禁止する方針はとっていない。
音楽は常にテクノロジーによって進化してきたという立場を示し、「AIはアーティストに新しい創作手段を与え、リスナーに未知の音楽を届ける可能性を持っている」として、一定の容認姿勢を見せている。
この画像を大きなサイズで見るリスナーが受け入れるAI音楽の存在
AI音楽をめぐる議論が続く中、リスナーの受け止め方は意外なほど前向きだ。
前出のザニア・モネの「Let Go, Let God」はYouTubeで130万回以上再生されており、コメント欄には「このメッセージをありがとう」「心が癒やされた」といった感想が多く寄せられている。
この曲は「心配を手放し、神に委ねる」というテーマを持つが、リスナーの多くはそれがAIによって作られたことを気にしていないようだ。
人間かAIかという違いよりも、音楽がもたらす感情や共感の方が重視されていることを示している。
References: Billboard / Futurism
よほど変な歌詞でも無ければAIと気づかない曲多すぎる。
歌手いらずのボーカロイドが発達したようにこれも進化の形なのかなぁ・・・
ポピュラー音楽だけじゃなくてクラシック音楽も生成してくれないかな。ショパン風とかモーツァルト風とか出来そうだけど。
人間本体も自然が生み出した訓練されたAIみたいなもんだったということかな
YouTubeでいくつか遭遇したことがある
耳馴染みはいいがどこかで聞いたことがある音楽ばかり
独創性が全くない
多分文章と同じで「一番蓋然性の高い音の連なり」を出力してるだけだろうし
その通りだった。
驚きや感動は全くなくて、いい曲だな〜止まり。
並の人間にはもしかすると勝てるかもしれないが、本物には遠く及ばない。
「テクノロジーの進歩により単純な仕事はAIに任せられるようになり、人間は創造的な作業に集中できるようになる」とは一体何だったのか……。
音楽も
本気の創造や芸術に振ったものと、ただのエンタメに徹するのに振ったものとがあって
後者はBGMになれば充分なのだからAI任せでもいいやと思いました
もちろん人間のクリエイターも歓迎だけど
クリエイターの方には悪いけれど
時祭イブ
あるいは
シャロン・アップル
クラシックの初期の頃に今の音楽の基本の形はもう出来上がっていて、あとはそれの再生産繰り返してるだけなのですから、それの専門家であるAIが本格的に作り始めたら人間では太刀打ちできないでしょうね。
クラシックの初期の頃に今の音楽の基本の形はもう出来上がっていたとも言えるけど
そこからの順当進化だけでは印象派は出来なかっただろうし、12音音楽も誕生しなかったと思いますね
「既存のアーティストの著作権保護作品を学習データとして利用しているのではないか」というけれど、そんなのは人間の音楽家だって同じことですね。既存のアーティストの著作権保護作品を全く聞かない音楽家なんていないでしょう。
出来上がった作品にオリジナリティがあり、他作品からの剽窃でなければ文句はつけられないはず。
好きなアーティストに盗作疑惑が出ても好意的な感情から目をそらすとか、◯◯さんが作った曲だからの先入観で高評価するはままあるけど、対象がAIだとそこどうなるんだろうね。
現状はAIだからで否定から入る人ばかりが目立つけど、それもずっと続くとも思えないところはあるし。
それは「学習する」という字面だけを見た浅い意見だよ。
人間同士の学習の場合、人間が人間から学ぶことによって人間の創作者が増えていくのに対して、
AIが学習しても人間の創作者は増えない。
にもかかわらずAIが機能するためには人間の創作者が作ったものが学習データとして必要になる。
つまり、AIというのは人間の創作者から一方的に成果物を吸い上げる存在であるということ。
これって搾取以外の何物でもない。
人間の学習は生産だが、AIの学習は搾取であって剽窃に過ぎないのはこういう理由。
正しいAIの使い方
どこが？著作権侵害の可能性を常に孕んでいるというのに？
歌や絵が得意な子どもが、歌手や絵描きになりたいって夢を見られなくなりそう。
ちょっとばかり歌や絵が上手くても、そんなのAIでいくらでもタダ同然で作れちゃうよ、ってなる。
もしかして自分は音楽や絵で食べていけるんじゃないか？！っていう小さな自信を持つことすら許されない世界を危惧してる
子どもの夢って…
それは手工業の類ですでに起きてるじゃん
手先の器用な子でも手編みやら手作りの木工品で食べていけるようになるのはなかなか難しい
そんなことはない
極端すぎ
すでにＡＩに蹂躙されている将棋界ですらなくなることはない
音楽で言えばＡＩのコンサートに行きたいかって話
ＣＤ聞くのと何も変わらんコンサートに行きたい人はいない
ここまで来るとアレルギーってよりパラノイアだな
君が書き込んでるpcなりスマフォも数多くの職業を衰退なり消滅させてきて
その職業に憧れてた子供だって居たはずなのに享受すんの？
AIだけに難癖つけるの？
歴史を見れば多くの技術が発展したのと同時に多くの職業が失われてまた現れての繰り返しだよ
AIで失われた職業t出来る職業が出てきて子供の夢も失われて新しい夢が出来るんだよ
人間かAIかじゃなくて無断合成かそうでないかだろ
AIを歓迎するかどうかに論点をずらすのは詭弁
人間の悪意を機械装置の責任にすり替えるのは科学に対する冒涜だわ
今のAI作曲は凄いレベルだね、、、
クラシックでもショパンっぽく、と指示すれば
ショパンぽい曲をフルオーケストラで出力してくる。
映画やアニメやゲームなどコンテンツに使用する曲は
作曲家と打ち合わせし演奏者を手配し練習し映像と合わせ
編集し、といった作業や人員や資金を丸ごと省ける。
AIはあらゆる物の価値や習熟努力や労力を霧散させて
しまうかもね、人間の価値までも。
どの分野でも既存の著作物の無断学習が問題になる。
大手レーベルはAI開発元と協議して学習の許可と引き換えに報酬が得られたとしても、それでは個人のクリエイターの権利は保護されない。
これを放置しておけば、音楽などの創作物を個人がネットで発表することはリスクとなり、最終的にはその分野そのものが衰退してしまうよ。
イラスト、絵画、音楽、最近はSora2によってアニメや映画の模倣品も作れるようになってしまったAI技術。上でも言われているが、これで企業や消費者がAIに依存して芸術分野の人間がモチベーションを落としたりくいっぱぐれるような事になったら芸術の歴史そのものが停滞ないし終わってしまうのではないだろうか。
自分好みの曲が登場したときに受けとめ方は変わるかもしれない
今はまだ興味をひかれる内容ではないかな
当たり障りのない音楽が永遠に流れ続けるから作業用BGMとしてはすごい向いてる
AIが作るコピー品なんて要らないから
早く自動運転を普及させて欲しい(車通勤)
人間頑張れ！そんでAIも頑張れ！
お互い高め合っていこう！
限界はないさ！
停滞してそうな人間がさらなる進化をするにはそれしかないね！
AIは既存の音楽のデータを参照して大勢に受け入れられそうなものを作れるけど、全く新しい個性的な音楽を生み出す事はできない
大量のクラシック音楽のデータから優れたクラシックの曲を作れても、そこからデスメタルが生まれる事はない
だからこそ人間が新しいものを生み出して、その裾野をAIが広げる
そんな役割分担ができたらなあとは思う
ただこのやり方だと、ジャンジャン大量生産されるAIの音楽に人間の音楽が埋もれてしまってアーティストのモチベーションが保てなくなりそうなのが心配なんだよね
もし人間が音楽を作るのをやめてしまったら、当たり障りのないBGMのような曲ばかりになってしまいそうな気がする
聴く者の心を抉ってくるような尖った曲を好む人間としては複雑な心境
たしかに初期のカーカスなどデスメタルというかグラインドコアの下手くそなドラムとひどい音の音楽は本当に不器用で個性的だった
なんだこりゃというくらいの。音楽誌記者の否定的意見も多かった
しかしそれがとても面白くて、のちに大化けして一大分野を作ったんだものなぁ
AIにはそういう不器用で珍奇な創造はいまのところないような
いつになったらAIが炊事洗濯家事とかの雑用をこなして人間が芸術活動に専念できる時代が来るんだろうか・・・
制作者の使った学習元の音楽を公開するならありだと思う
学習させるのとサンプリングでは全く別物
耳障りのいい音楽を好む人にとって未来はユートピアとなるかもしれないけど、作家それぞれの個性を楽しみたいタイプの人にとってはディストピアかもしれない。
個人的には音楽でもその他の芸術でも、この人すげえ！天才やろ！と思えるものでないと食指が動かないので。
そうした個性のとがり具合、つまりクセの強さの好みも人それぞれだけど、AIがそこまで幅広く対応してくれるかどうか。
芸術だけでなく、スポーツ観戦とかまでAIに取って代わられたらもう地獄ですわ・・・
まあ、人間の活躍する場が完全に無くなるようなことはないだろうし、選択肢が増えるだけなら歓迎するかな。
利便さによって人が産み出す感動というものが薄れてしまった気がする
芸術は人間の持つセンスを昇華するものだと思っていたのでここまでの進化は複雑なものがありますね…
既存のアーティストの著作物を利用しているかもしれないじゃなくて、利用してるのは明白じゃないか？著作権は自動で付与されるんだから…？
動いて歌ってる映像が無いとなんとも寂しいが、これもしばらくすれば視聴に耐えるようなものが出てくるんだろうねぇ…