メインコンテンツにスキップ

猫がつらい過去を持つ犬の不安を癒す。見守りカメラがとらえた尊い瞬間

記事の本文にスキップ

15件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
seniorboybruce
Advertisement

 繁殖犬として長い間、狭い小屋に閉じ込められていたゴールデンレトリバーのブルースは、ようやく保護され、温かい家族に迎え入れられた。

 過酷な過去を乗り越えたブルースだが、家族がどこかに出かけるたびに強い不安に襲われていた。部屋を行ったり来たりしながら玄関のドアを見つめ続ける。

 そんなブルースに寄り添って励まし、心を支えようとしていたのは、元保護猫のダンテだった。

 異なる動物のあいだに芽生えたやさしい絆は、リビングに設置された見守りカメラにしっかりと記録されていた。

パピーミルから救助され、ようやく見つけた「ずっとの家」

 ブルースは2025年に10歳となるオスのゴールデンレトリバーで、これまでの人生のほとんどを「パピーミル(子犬工場)」と呼ばれる悪質な繁殖業者の元で過ごしていた。

  パピーミルでは、犬たちは利益優先で繁殖のためだけに扱われる。狭いケージに閉じ込められ、十分な医療も世話も受けられないまま、次々と子犬を産ませられる環境に置かれていた。ブルースもその例外ではなかった。

 その後、アメリカ・インディアナ州にある動物保護施設「ヒューメイン・フォートウェイン」で保護され、2024年、オーブリー・ターナーさんとその妻コリ・ホルターさんに引き取られた。ふたりはブルースにとって、初めての「ずっとの家族」となった。

この画像を大きなサイズで見る
Instagram@seniorboybruce

飼い主が外出すると不安が止まらないブルース

 こうして温かく、やさしい家族を得たブルースだが、心の傷は完全には癒えていなかった。

 ターナーさんとホルターさんは共にフルタイムで働いているため、ブルースは日中ひとりで過ごさなければならないのだが、彼らが外出するたびに怯えるという。

 ターナーさんは毎日昼休みに一度帰宅してブルースと過ごしていたが、それでも心配は尽きなかった。

 「私たちが外出すると、彼は玄関からまったく動こうとせず、できるだけ小さくなって身を縮めていました」とターナーさんは語る。

 そこでふたりは、ブルースの様子を見守るため、リビングにペット用の見守りカメラを設置した。

不安を察した猫のダンテが、ブルースに寄り添う

 幸いなことに、ブルースの苦しみに気づき、そばで支えてくれた存在がいた。猫のダンテだった。

 ダンテは1歳のオス猫で、以前トレーラー火災の現場から救出された保護猫だ。見守りカメラは、ブルースのそばに体をこすりつけながら「ボクがそばにいるから大丈夫だよ」と伝えるかのような行動を見せていたのだ。

この画像を大きなサイズで見る
Instagram@seniorboybruce

 その姿に、ターナーさんとホルターさんは胸を打たれたという。

 「とても微笑ましい光景でした」とターナーさんは振り返る。

 ダンテの行動は、ただの偶然には思えなかったという。ターナーさんは彼のことを「共感力に優れた猫」と表現している。

 「正直に言って、彼は人間の脳の一部を持っているんじゃないかと思うことがあります。話しかけると、私たちの気持ちが伝わっているような気がするんです」

 もちろん、ブルースとダンテは、最初から仲良しだったわけではない。ブルースはこの家にやってきた当初、猫を怖がっていたという。

  「しばらくすると、お互いが安全な存在だと理解し合って、今ではすっかり仲良くなりました」とターナーさんは話す。

猫たちにより不安が和らいできたブルース

 当時、家には猫が2匹いたが、その後さらに2匹を迎え、現在は4匹の猫とブルースが一緒に暮らしている。

 「私たちが家にいるときには、猫たちとブルースはあまり関わらないんです。私たちが見ていない時の方が、猫たちはブルースに自然に接しているみたいです」とターナーさんは語った。

 家族や猫たちの支えもあり、ブルースは不安が軽減されたようだ。

 飼い主たちが外出しても、以前のように玄関の前で何時間も待ち続けることはなくなった。

 2階の寝室で過ごしたり、猫たちと昼寝をしたりじゃれ合ったりしている。そして飼い主たちが帰ってくると、階段を降りて出迎えるようになった。

 「ブルースは180度変わりました」とターナーさんは語る。

 「迎えたばかりの頃はとても臆病でした。すべてのことに怯えていたんです。でも今では、外の世界にはまだ少し怖がるところがありますが、家の中ではとても自信に満ちていて、おどけたり、笑顔をみせてくれるんです」

高齢の保護犬にも希望がある

 ターナーさんは、高齢の保護犬にも希望があることを知ってほしいと話す。

 「多くの人が、高齢の犬を迎えることは別れが早く来るリスクがあると感じています。でも、これは人間側の問題であって、本質はそこではありません」

 ブルースは、思いやりと許しの心を教えてくれた存在だという。

 「これまでに、あらゆる動物や人間に対して、こんなにも優しく、すべてを受け入れてくれる犬には出会ったことがありません」

 「別れのリスクがあったとしても、それ以上の喜びや感動、貴重な思い出をもたらしてくれます。彼はマジックテープのようにいつも私にひっついていて、影のような存在で、小さな親友です。本当に大好きなんです」

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 15件

コメントを書く

  1. >猫がつらい過去を持つ犬の不安を癒す。見守りカメラがとらえた尊い瞬間

    「つらい過去を持つ犬の不安を猫が癒す」な

    • -47
    1. 元の文章で問題なく通じるのにそれに何の意味が

      • +34
    2. >「つらい過去を持つ犬の不安を猫が癒す」な
      「犬の過去を持つ猫がつらい不安を癒す」な

      • +3
    3. このサイトは初めてかい?
      文法どころか誤字脱字や表記ミスも日常茶飯事さ。
      何故って、管理にリアル猫の手が加わっているからね!

      • +39
    4. なんか違う気がする
      それじゃパルモさんの文じゃない

      パルモさんの表現好きなんだ
      こないだもにゃんこが連なって毛づくろいしてる記事のタイトルが『幸せ四重奏』になってていいなと思った

      • +8
  2. ダンテ君、ありがとうね
    ブルース君、良かったね
    10歳のわりには若々しいお顔をしている
    ずっとずっと、幸せに長生きして下さいね

    • +47
  3. 動物は人間のような音声言語は持ってないが
    コミュニケーションは存在するんだな

    • +12
  4. ペットとして犬や猫を欲しがる人がいる限り、商売として動物を雑に扱う繁殖業者は後を絶たないだろうね。
    保護も必要だけど、保護を必要とする動物を減らす取組みも必要だと思う。
    繁殖業者の資格や規制には詳しく無いけど、保護活動をしているNPOに定期的な立入検査や資格取消しの権限を与えたりとかね。
    長い年月、人間のエゴで劣悪な環境にいた動物を見ると胸が痛む。

    • +11
  5. > 多くの人が、高齢の犬を迎えることは別れが早く来るリスクがあると感じています。でも、これは人間側の問題であって、本質はそこではありません

    美しい言葉だな
    高齢の犬を迎えることは犬にとっては幸せなことだろうね
    保護施設にも愛情に満ちたスタッフはいるだろうけど

    • +19
  6. 繁殖犬で今でも忘れられないのは、もう10年以上前にTBSで小型犬なのに身をかがめるほどの小さなケージの中で繁殖だけを繰り返されて、子供産まれて愛情いっぱいに育てようとしてもすぐ離されて、また繁殖繰り返させる酷い環境の映像だった。
    もっと規制すべき。

    • +25

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。