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車社会アメリカで車の乗り入れが禁止された地区がある、その理由とは?

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(著) (編集)

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 車社会アメリカで初となる、私有車フリーな住宅街がSNSで話題だ。自動車の普及前から人々のために存在する村や町を見習ったようだ。

 アリゾナ州フェニックス近郊のカルデサックは、「脱車依存」を前提に実験的に建設された複合開発地区だ。

 時代を逆行するように、あえて車を手放した住民は、昔ながらの徒歩か、自転車などで生活し、騒音や道路汚染が少ない環境で交流を深めている。

 設計者パロレック氏の思いとともに、注目の街、カルデサックの詳細をお伝えしよう。

アメリカ初。車依存地域にできた「自動車禁止」の街

 車社会で有名なアメリカの大都市の一つ、アリゾナ州フェニックスの住民にとって自動車の個人所有は欠かせない。

 各コミュニティは広大な土地のあちこちに気ままに点在しているが、それらを結ぶ公共交通機関などほとんどないからだ。

 つまり車は生きるための必需品。そんな地域で、人の歩きやすさに配慮する発想など生まれるわけがない。

 だが、アリゾナ州テンピに誕生した、広さ約7万㎡の新しい街、カルデサック(Culdesac )だけは違う。

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 ここは車依存が著しい大規模都市フェニックス近郊にもかかわらず、建築家ダニエル・パロレックにより意図的に設計された「自動車禁止」の複合開発地区。

 この街の建物群は自動車の乗り入れが禁止されており、マンションの住民はみな車を持たずに生活する。

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 このような都市開発はアメリカ初だという。

I Visited Culdesac Tempe and I Have Thoughts

ヨーロッパの海沿いの街がモデル

 カルデサックの面積は東京ドーム1.5倍に相当するが、その一部に白い建物が密集した形で配置されている。

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 私有車禁止で駐車場なしの住宅同士がひしめき合う眺めは、地中海の沿岸都市を彷彿させる。

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 ちなみに建物群の外に置かれた車は、この街区にある商店用の車であり、特別な許可を得たうえで使用されている。

 「まるで砂漠に突然できたギリシャの村」とも形容されるが、パロレック氏がまずイメージしたのは、自身も旅したことがある、イタリアやフランスの海岸沿いの村や町だった。

 自動車が普及する前に築かれた、人々を受け入れるために設計された場所をモデルにしている。

 もし多くの人が休暇にこぞって訪れる場所が、機能的で複合的な居住区になったら?そう思い描きながら、設計を進めたという。

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車以外の移動手段が充実

 その結果、誕生した車不要のカルデサックには、低層マンション群、ショップ、レストランに診療所、ドッグランにプール、コワーキングスペースに加え、小さなコンビニストアなどもあり、生活必需品を含むすべてが徒歩圏内で完結する。

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 車を持たなくても困らないから、別に無くてもいい。カルデサックはまさにそんな街だ。実際パロレック氏が配慮したのは、車以外の移動手段を充実させることだった。

 その目論見は成功したといっていいだろう。

 ちょっと遠くに行きたい住民は、ライトレール、シェアリング電気自動車、ロボットタクシー、レンタル電動自転車という多様な乗り物を利用できる。

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車が無いとどうなる?SNSユーザーも注目

 日本でも都市部なら交通網が発達しており、同じくらい便利だが、砂漠のど真ん中にあり、移動手段をほぼ自動車だけに頼ってきたアメリカ・アリゾナ州に誕生した「車禁止」の街はたちまち注目の的となった。

24 Hours in an Illegal, Car-Free Community

 2023年に最初の住民が越してきたときなどは、車への依存度がすこぶる高いフェニックス近郊で、車を禁じる街がいつまでもつか、という声まで上がった。

 一方で、歩行者にやさしい街や、車による都市の道路汚染対策をめぐり議論を交わすSNSユーザーの関心をそそる街にもなった。

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真夏の38℃の猛暑も緩和

 注目の理由は他にもある。2024年この地域は、およそ38℃の異様な猛暑に143日間以上も見舞われたが、白塗りの建物の反射と、狭い歩道の隙間の無い日陰や吹き抜ける風により、路面が周囲よりも4℃も低かったのだ。

 熱を吸収・保持するアスファルト舗装が無く、イタリアやギリシャ、メキシコにも似た、太陽が降り注ぐ地域特有の白い建物群で成るカルデサックの住民は、比較的快適に過ごすことができる。

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車なしの住民同士の交流が活発化

 車を使わない住民たちは、静かでのどかなこの街を「車が無かった昔のように、隣人などとも直接会話したり、あちこちで集ったり交流できるような場所」ととらえている。

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 時代を逆行するようでいて、実際は道路汚染も少なくスマートで、革新的な都市開発計画とも称されるカルデサックは、アメリカの車社会に疑問を投げかけ、人同士のつながりを生むコミュニティの重要性を再考させる最先端な街として、今後も注目を浴びそうだ。

編集長パルモのコメント

パルモの表情、普通

私が住む地方小都市、宇都宮でもライトレール構想と並行して、シェア電動自転車や電動キックボードが至る所に配置され、脱クルマ社会を目指しているようだ。うまくいってんのかどうかはわからないけど、あちこちのシェアライドの駐車場を見ると、レンタルしている人が多いようなので、ある程度は普及しているのかな?車は全然減ってないように見えるけども、十年単位で様子を見ないことにはわからないよね。

References: VICE / BBC

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この記事へのコメント 18件

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  1. 工場はおろか、通貨もデジタル化して燃料消費量増えるばかりな上、
    紛争、戦争も終わる気配が残念ながら無い現状、
    こうゆう建設的な取り組みは、未来に希望持てるね。

    • +17
  2. 問題も後から見えてくるんだろうし、実現するのは難しいと思うけど
    こういう町はぜひ増えて欲しい…道路沿いは暑くてかなわん

    • +25
  3. 街というほどの規模じゃないな
    団地と何が違うん?

    • +10
    1. 問題は、そのルールを破って銃を持ち込んだ無法者が現れた場合に、対抗手段が無いことかな。

      • -2
      1. そもそも銃撃犯に対抗してるのはほとんどの場合警察であって、
        銃所持が認められた一般市民が対処できてることなんてまず無いんだから
        詭弁だよ。

        • +3
  4. 日本の場合公共交通機関が充実している都市部は車を所有できる人が少ない一方で、車社会の郊外から車で押し寄せてくるので…
    業務用途以外の乗り入れまで規制してくれればいいんだけどねぇ
    自動車は日本経済の屋台骨でもあるので行政も規制もしにくいよねぇ

    • +4
  5. 国民が多くかつ若いなら、都市設計に沿う人達を集められるだろう、潜在数と柔軟性だ
    また米国は敬虔なキリスト教徒の大勢いる、彼らの中には車の無い生活を望む人もいるだろう(質素で慎ましやかな暮らし)
    社会構成とか色々考えてしまうが、モデルケースとして見守りたい気持ちだ

    • +12
  6. まぁ、歩いて行ける範囲に必要な施設があれば可能だよ

    • +19
  7. 建物の方向がバラバラ
    日本だと東や南向きにするが
    日当たりは関係ないのか

    • -1
    1. フェニックスはアリゾナにあって砂漠の中のとっても暑いところにありますから、南向きである必要はないと思います。 また私の知っている米国人は家具が日焼けしないなどの理由から北向きの部屋のほうを好んでいたように見えました。 もう一つ、今年万博サウジアラビア館(建物がわりと密集していて隙間を歩く)に行って知ったのですが、建物の間が細いと風が強く(多分東京でいうビル風みたいな原理?)なって涼しいらしいですからこういう建て方は悪くなさそう。 見通しはききませんけどね。

      • +8
  8. クルマは便利なんだけど、金食い虫なんだよねぇ…。特に自分の住む23区内では。日本にもこういう所ができないかな。スケートボードが移動手段として認められているかが気になる。

    • -1
  9. 大型イオンモールの建物くらいな範囲なのね

    • 評価
  10. “自らが運転する自動車で教習所へ通う”
    と云われる国という認識なので驚きました

    • +1
  11. 隣人トラブルになったら村八分になる可能性がある。ス◯ートシティ関連なのは分かるが、このプライバシーのなさにはおそらく早々に堪えられないでしょう。アメリカ🇺🇸人による、よく見かけるコメントで「隣人の顔を見ない場所で暮らしたい」というのがあるからね。戸建てですらトラブルがアメリカ🇺🇸全土である。

    • +1
  12. ゴミゴミといろんな向きに建物を建ててしまっているけど、奥の建物で火事になったら近くまで消防車は入れないね
    日本では路地の奥の建物なんてリスクでしかないけど、行き詰まった建築家?開発屋?は、それを斬新だと思ってしまうもんなのかな

    • -1
  13. 東京だけど昔は個人商店が住宅街にも結構あった
    スーパーや銀行その他のある駅前までは徒歩10分なんだけど、徒歩1分のところに野菜も売ってるコンビニのような店・魚屋・肉屋などが10軒ぐらいあった
    駅に行く途中にもポツンポツンと店があった
    今考えると便利だったな

    • +2

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