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うれしいニュース、絶滅危惧種のアジアゴールデンキャットの姿がとらえられる(タイ)

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(著) (編集)

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image credit:Karen Stout, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons
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 2025年7月8日、タイの国立公園内を歩くアジアゴールデンキャット(Catopuma temminckii)の姿が撮影された。「アジアで最もレアなネコ科」の美しい姿だ。

 野生下での遭遇例がめったになく、いまだ謎の多い絶滅危惧種のアジアゴールデンキャットは、タイ語で「ファイヤータイガー(fire tiger)」とも呼ばれている。。

 個体によって毛色は異なるが、今回はまさにその名にぴったりの金色の毛色の個体が、尻尾の先を上げながら、ゆったりと横切る様子が記録された。

 珍しいアジアゴールデンキャットの貴重な姿と、その生態にせまっていこう。

森を歩くアジアゴールデンキャットの映像記録

 こちらの映像は、タイ南部のカオルアン国立公園内を歩くアジアゴールデンキャットの姿だ。

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image credit:กรมอุทยานแห่งชาติ สัตว์ป่า และพันธุ์พืช /facebook

 森の中に現れたワイルドなネコ科のアジアゴールデンキャット。鮮やかなオレンジ色の毛としなやかな体つきが印象的だ。しっぽの先をくるっと上に上げながら、ゆっくりと横切ってゆく。

 よく見ると、尻尾の裏がくっきり白く、脚の内側のほうに斑点がみえる。横顔をみると頭の上や頬の下から胸にかけても白黒の模様があるようだ。

 アジアゴールデンキャット(Asian golden cat)は、現地では「ファイヤータイガー」とも呼ばれるそう。”炎のトラ”とはまたかっこいい名前だね。ただその毛色は必ずしも金色とは限らず、いくつかのバリエーションがあるんだそう。

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幻のネコ科の貴重な記録に驚愕

 2025年7月8日タイ政府国立公園・野生生物・植物保護局よりfacebookに公開されたこの映像は、タイ南部のカオルアン国立公園内のトレイルカメラが、6月20日にとらえたもの。

 タイ王立森林局と東南アジア野生生物研究センターの共同チームがモニタリングのためにセットしたそのカメラ映像を検証したところ、幻のアジアゴールデンキャットが映っていることにびっくり仰天。

 これまでろくに写った写真すらなかったため、全身が映り込み、しかも動いて歩いている映像はきわめて貴重な記録だったのだ。

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image credit:กรมอุทยานแห่งชาติ สัตว์ป่า และพันธุ์พืช /facebook

ゴールド以外にも多様な毛色が

 今回の個体は、キツネにもあるようなオレンジと金色の中間色のような色で、顎下の模様や頭の上にかけての白黒の縞状の模様や黒っぽい耳が確認できたという。

アジアゴールデンキャットにはいくつかの毛色があり、タイでは、ゴールド、シナモン(赤褐色)、グレー、ダークブラウン、黒(黒変種)、オセロット(まだら)柄の6種類が知られている。今回は名前の通りの“ゴールド”タイプだったようだ。

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Photo by:iStock

アジアゴールデンキャットとは?

 アジアゴールデンキャットは、ネコ科アジアゴールデンキャット属に分類される。

 サイズとしては中型のネコ科で、東南アジア全域の熱帯から亜熱帯森林気候の岩場がある森林に好んで生息する。

 体長73~100 cm、尾を除く体長は66~105cm。尾の長さはけっこう長く43~57 cmほど。体重は9~16kgと、イエネコの2~3倍ほど。一般にオスの方がメスよりひと回り大きい。

 タイ政府国立公園・野生生物・植物保護局によると、アジアゴールデンキャットは茶色っぽい尻尾の先をいつも上げて歩いてるのが特徴で、尻尾の裏の白色で判別しやすいそうだ。

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image credit:กรมอุทยานแห่งชาติ สัตว์ป่า และพันธุ์พืช /facebook

夜行性じゃなかった?不規則に活動し雑食の傾向も

 めったに目撃されない野生のアジアゴールデンキャットの行動は、ほぼ謎に包まれている。

 長らく夜行性と見られていたが、その後の観察により、明け方や夕方、または昼間など不規則に活動し、むしろ夜は静かに過ごすことがわかってきた。

 またこれまでは、小動物やげっ歯類を捕食すると思われてきたが、実は木登りもでき、近年では小型爬虫類や鳥、小型のシカなども食し、地域によってはサルやイノシシも捕食するといわれている。

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image credit:OpenCage, CC BY-SA 2.5, via Wikimedia Commons

貴重な映像で実態把握や影響評価を

 アジアゴールデンキャットの世界の個体数は約7,000頭ほど。

 絶滅危惧種でワシントン条約でも保護されている。そのためタイを含む多くの国で狩猟が禁じられている。

森林生態系において、ファイヤータイガーは重要な捕食者として重要な役割を果たし、森林の健全なバランスを維持しています。どの地域でも彼らが見られることは森林が健全で、生態系が良好な証になります。(タイ政府国立公園・野生生物・植物保護局)

 アジアゴールデンキャットの減少の要因は、森林伐採や密猟による生息域の縮小であり、これらが深刻な課題となっている。研究チームは今回の貴重な映像をもとに、行動範囲や繁殖状況の把握、影響評価を進める計画だ。

 また今後は保全策の具体化や、地域住民との協働による生息地保護が急がれるとのこと。

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image credit:jetsun, CC BY-SA 3.0, WIKI commons

 ワイルドな貫禄と多様な毛色をもつアジアゴールデンキャットは、かなり気性が荒いともいわれるけれど、尻尾の先をちょこんと上げてるとこがほほえましくてかわいいね。

 個体数減少が人間の活動のせいなところは毎回ほんとに申し訳なく思ってしまうけど、こうした記録をきっかけにタイだけでなく、生息地の各国でさらに保全が進みますように。

References: Iflscience / Wikipedia / Wikipedia

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この記事へのコメント 6件

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  1. 王か女王のような、風格のある美しさ……

    • +14
  2. アジアゴールデンキャットって初めて知りました
    ヤマネコなんですね
    ちなみに子猫の写真調べたらぐうかわ

    • +10
  3. 明るい黄土色の体色といい大きな体格といい、
    むかし西表島に生息していたと言われる大ヤマネコみたいですね。
    もしかしたらこれの亜種だったのかもしれませんね。

    • +2
  4. 想像してたよりでかい!
    でも気性が荒いという割には、なんだかまろやかなお顔をしていらっしゃる。
    手厚く保護してほしいものです。

    • +4
  5. 筋肉質でキレイだね

    体長73~100 cm、尾を除く体長は66~105cm。の意味の分かる専門家いたら教えて

    • 評価

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