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穴を掘って地下で暮らしていた白亜紀の恐竜を新たに特定

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(著) (編集)

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 恐竜の生活圏は、想像以上に幅広かったようだ。アメリカ、ユタ州で発見された恐竜は、穴を掘る習性があり、少なくとも一時的には地下で暮らしただろうことがわかっている。

 その恐竜は、9900万年前の白亜紀に生息していた大型犬くらいの大きさの鳥盤類「フォナ」の一種で、「フォナ・ヘルゾガエ(Fona herzogae)」という名がつけられ、新種として新たに記載された。

 その化石の骨格は、飾り気のないかなりシンプルなものだったが、穴を掘って暮らしていた動物に共通する特徴が見られたという。

 一時的とはいえ、地上だけでなく土壌中にも棲み処を求めた恐竜。こうした事実は、恐竜たちが生きるため、ありとあらゆる環境に進出していたただろうことを物語っている。

恐竜の化石を分析、穴を掘る特徴を持っていたことが判明

 今回、ノースカロライナ州立大学とノースカロライナ自然科学博物館の研究チームが調べたのは、ユタ州東部にある、白亜紀前期から中期にわたる特徴的な堆積性地質層を持つシーダーマウンテン層から発掘された鳥盤類、テスケロサウルス亜科の「フォナ」数体分の完全な化石だ。

 その骨格はかなりシンプルなものだったが、分析から判明したのは、「フォナ・ヘルゾガエ(Fona herzogae)」が、大きな二頭筋や骨盤に沿ってくっついた骨を持っており、さらには腰と脚の筋肉が力強く付着していたことだ。

 これらはいずれも穴を掘って暮らしていたことを示す特徴であるという。

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image credit:Jorge Gonzalez.

完全な化石が発見される理由は地下で暮らしていたからかも

 またフォナ・ヘルゾガエが比較的小さな恐竜であるにもかかわらず、しばしば完全な化石がまとまって見つかるという事実も、彼らが地下で暮らしていたことに関係しているのかもしれない。

 化石の発見地は当時、東は巨大な内海、西は渓谷や火山に挟まれた氾濫原(Mussentichit)だった。気温は温暖で、湿度が高く、川も流れていた。

 こうした環境では、フォナ・ヘルゾガエのような小さな骨は化石になる前に、腐ったり散り散りになったりして失われてしまう。

 ところが、フォナ・ヘルゾガエはよく完全な状態で発見されるのだ。

 その多くはうつ伏せで、前足を広げた格好で死んでいる。もし巣穴の中で死んだのなら、こうした状態で化石になる可能性は高くなるだろう。

これほど多くのフォナ・ヘルゾガエが、同時に複数発見される理由として一番考えられるのは、彼らが少なくとも部分的には地下暮らしをしていた可能性でしょう(ノースカロライナ自然科学博物館 リンゼイ・ザンノ氏)

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3D プリントされたフォナ・ヘルゾガエの頭蓋骨模型 / image credit:Lindsay Zanno

恐竜はさまざまな環境に適応して暮らしていた可能性

 なお穴掘りをしていたと考えられる恐竜は、フォナ・ヘルゾガエのほかにも見つかっている。

 それは2007年に穴掘り恐竜として報告されたオリクトドロメウス」で、フォナ・ヘルゾガエと同じような力強い二頭筋や骨格の特徴を持っている。

 およそ一万年前に生きた両者は、生息環境も似ていたと考えられている。

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オリクトドロメウスの復元予想図 / image credit:FunkMonk (Michael B. H.) / WIKI commons CC BY-SA 3.0

 現時点でフォナ・ヘルゾガエの巣穴はまだ見つかっていないが、アイダホ州とモンタナ州で発見されたオリクトドロメウスについては巣穴が確認されている。

 このこともフォナ・ヘルゾガエが穴を掘った可能性を裏付けるものだという。

 恐竜は淡水や樹上あるいは空などでも暮らしていたが、今回のように地下生活を送る仲間もいただろうことを示す証拠は増えている。

 彼らは地上だけでなく地下にまで生きられる環境を求めて進出していたということだ。

恐竜にステレオタイプなイメージを抱く人もたくさんいますが、そうした人は新発見について行けていないだけです。

小さな体で木の上を滑空したものや夜行性のハンター、あるいはナマケモノのような草食動物から地中で暮らすものまで、今では恐竜に多種多様な仲間がいたことがわかっています(ザンノ氏)

 この研究は『The Anatomical Record』(2024年7月9日付)に掲載された。

References:Life Underground Suited New Dinosaur Fine | NC State News / Fona – Wikipedia / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 14件

コメントを書く

  1. 空飛ぶ奴らもいるなら土の中にいる奴らいても不思議じゃない
    人類も小人族がいて、土の中に生活圏作り生きてるなんて
    話も聞かれるので意外に多くの生き物が住んでるかもね

    • 評価
  2. 顔から生えてる毛はモグラのヒゲをイメージしてるんかな。
    でもこの頭骨見るとモグラと違って視覚が発達してそう。

    • +1
  3. ネコ型ロボと少年が恐竜を地下に避難させて
    地下なら安全に暮らせると教えたからな。

    • 評価
  4. >一時的とはいえ、地上だけでなく土壌中にも棲み処を求めた恐竜。こうした事実は、恐竜たちが生きるため、ありとあらゆる環境に進出していたただろうことを物語っている。

    勘違いしている

    恐竜の祖先は爬虫類なので、恐竜になる前からありとあらゆる環境に進出している

    • -9
    1. >>5
      確かに爬虫類は恐竜誕生前から様々な環境に居たけど、
      それらが別々に恐竜へ進化したわけではないでしょ。

      恐竜は特定の地域に住んでいた1種の爬虫類から
      生まれたはずだから、恐竜が生きるために
      ありとあらゆる環境へ進出した、というのは正しいかと。

      • +7
  5. 穴掘って暮らしているなら4足歩行の方が
    良いのでは?と思ったが、そういえば
    深い穴掘って巣を作る海鳥も二足歩行だね。
    そう考えると二足歩行も有りか。

    • +1
  6. つまり地底の恐竜王国が実在するんだな!

    • +2
  7. 穴掘るには前足が小さいような気もしたけど
    今の穴掘り王・ツチブタも特に前足が大きくはないか。

    ツチブタが掘った穴は他の動物にも重宝されてるけど
    この恐竜も多くの生き物に巣穴を提供してたかもね。

    • +1
  8. なるほど。
    恐竜が地底に逃げ延びて帝国を築くネタは、あながち荒唐無稽という訳ではないのか。
    夢が広がるね。

    • +1
  9. いただろうね
    恐竜より歴史の短い哺乳類に穴掘るやつらが沢山いるのだから
    大型化を目指すだけが道じゃない
    ニッチを埋めるのもそれ、陸海空、林冠、池中に似たタイプがいたはず

    次はラッコ🦦を頼む

    • +2
  10. 星野之宣のSFコミック「ジュラシックワールド」にも、同じように穴を掘って地底に暮らす架空の恐竜が登場してたね
    そちらの方は姿がサイかトリケラトプスみたいにずんぐりしていて、長い舌で地蟲を食う奴だったけど

    • +1
  11. キーウィなんかも足だけで穴を掘るから体型による制約は少ないのかもしれない

    • +1
  12. ブルー·ワールドに居たな
    目の退化したアンキロサウルスみたいな奴だったが

    • +1

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