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うれしいニュース。トルコで絶滅したと思われていた伝説の淡水魚を発見

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(著) (編集)

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 トルコを流れるチグリス川で、絶滅したと思われていた伝説の魚と呼ばれる淡水魚「メソポタミアバーベル(Luciobarbus subquincunciatus)」が発見されたそうだ。

 メソポタミアバーベルは、かつてはトルコ・シリア・イラン・イラクといったチグリス・ユーフラテス川流域に広く生息していた。

 だがここ30年の間に、漁業・汚染・生息地の破壊・ダム建設などが原因でだんだんと数を減らし、2011年に目撃されたのを最後に、姿を消してしまった。

 地元の漁師たちの間では、この伝説の魚はまだ存在しているという噂があったのだが、それを裏付ける証拠がなかった。

 そこでトルコの魚類学者チームは、噂を頼りに捜索を開始。すると失われた魚と感動の再会を果たすことができたという。

伝説の魚はまだ存在していた!

 レオパルドバーベルとも呼ばれるメソポタミアバーベル(Luciobarbus subquincunciatus)は、トルコ・シリア・イラン・イラクを流れるチグリス・ユーフラテス川流域に生息していたコイ科の仲間だ。
 2011年を最後に、科学的な記録は途絶えており、今では伝説の魚と呼ばれるようになっている。

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姿を消してしまった伝説の魚、メソポタミアバーベル(Luciobarbus subquincunciatus) / Lindsay Renick Mayer / Metin Goksu

 そんなメソポタミアバーベルがまだ生きているという漁師たちの噂を耳にしたレジェップ・タイイップ・エルドアン大学の魚類学者、ジュネイト・カヤ准教授とミュネヴヴァル・オラル助教授は、まずこの種がかつて生息していた場所について記した文献にあたってみることにした。

 だが残念なことに、それはチグリス川流域に9つのダムが建設される以前の古い情報だった。

 ダムは川の流れをガラリと変えてしまい、その底にたまった冷たい水を下流に流すこともある。そうした冷たい水は、そこで暮らす魚たちをもっと暖かい下流へと移動させる。

 そこでカヤ准教授とオラル助教授の両名は、当初の予定よりさらに下流を探すことにした。

 そして2回目の探検から数日後、事態は急展開を告げる。地元の漁師からメソポタミアバーベルらしき魚を釣り上げたと、素晴らしい知らせが入ったのだ。

 それは体長50cm、体重2kgの魚で、はっきりとした黒い斑点と口から垂れ下がるヒゲが特徴的だった。

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Lindsay Renick Mayer / Metin Goksu

 カヤ准教授はすぐさま飛行機に飛び乗り、空港からはトルコ領クルディスタン南東部のチズレまで6時間近く車を走らせた。

 オラル助教は夜通し車を飛ばし、11時間の強行軍で現地に駆けつけたという。

 彼らが到着したとき、2匹目のメソポタミアバーベルまで捕獲されるというサプライズまであった。

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Lindsay Renick Mayer / Metin Goksu

伝説の魚と感動の対面

 カヤ准教授は、この再会の瞬間を次のように語っている。

絶滅寸前まで追い込まれた種が、逆境に耐えながらなんとか生き残っていることを知ったときの感動は、何物にも代えがたいものです

 またオラル助教は彼がどれほどその瞬間を望んでいたのかこう語っている。

この伝説の魚が野生で生きているのを見るためなら、私たちはすべてを投げ出して、地の果てまで行ったでしょう

 カヤ准教授とオラル助教は2匹のメソポタミアバーベルの写真を撮り、大きさや形を測定した後、地元の漁業関係者と一緒に伝説の魚を川に返した。

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川に返された伝説の魚 / Lindsay Renick Mayer / Metin Goksu

 この再発見は、失われた種に再会するという魚類学者の夢が叶ったというだけのことではない。より重要なことは、この伝説の魚を守るチャンスが再び与えられたということだ。

 2人は今、チグリス川の豊かな生物多様性を守るため、伝説の魚が再発見されたストーリーをケーススタディにして、漁師や教師向けのセミナーを計画している。

 また、メソポタミアバーベルの現在の生息数や生息地についても、調査を進めたいと考えているそうだ。
 なお今回の探検は、失われた種の再発見を使命とする「Re:wild」が共同出資している。

 このプロジェクトでは、90年ぶりとなる「キンモクグラ」や140年ぶりとなる「ゴクラクバト」など、これまでも失われた種の再発見に成功している。

追記:(2024/01/15)本文を一部訂正して再送します。

References:Rediscovery of lost leopard-spotted fish in Turkiye spurs hope in the midst of global freshwater fish decline / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 8件

コメントを書く

  1. 日本でも絶滅したとされるアユモドキに似てるね

    • +3
  2. 実は見付けられてないだけ、隠れ方が進化しただけ
    って種が結構居るのかも知れないね

    • +3
  3. 言うほど伝説かな?
    幻の魚の方がしっくりくる。

    • 評価
  4. 生きていたとは お釈迦さまでも知らぬ仏の

    • +1
  5. カマツカみたいで可愛い
    うちのカマツカは8年生きたしこの子も長生きしてほしいな

    • +4
  6. ドジョウみたいと思ってしまった
    で、お味の方は、、、?

    • 評価

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