この画像を大きなサイズで見る海水にはそこで暮らす生物の”ダシ”が溶け込んでいる。フランスの研究者たちは、化粧落としパッドのようなもので、そのダシを”嗅い”でくれる装置を開発したそうだ。
ちなみにここでのダシとは、うまみ成分たっぷりのアレのことではなく、海洋生物が絶え間なく放出する目に見えない分子のことだ。
そうした分子を分析すれば、海の健康状態がわかるほか、新薬として利用できるものもあるかもしれない。
実際、アヴィニョン大学の研究チームは、その新開発の装置を地中海にある海底洞窟で試し、見たこともない分子構造を発見したそうだ。
たくさんのダシが入ったスープのような海水
一滴の海水は、海の生き物の”ダシ”が溶け込んだ薄いスープのようなものだ。
ダシ=海洋生物由来の分子は、食べても美味しくはないかもしれない。だが、海の生態系の状態を知る手がかりであり、新薬につながる可能性がある天然資源でもある。
海の研究者にとってはぜひとも調べてみたい物質だが、そのためには海水から小さな分子を集めて、それを濃縮したうえで分析しなければならない。
そこでアヴィニョン大学の研究チームが考案したのが、「In Situ Marinemolecul ELogger(I-SMEL)」と呼ばれる携帯型装置だ。
I-SMEL、すなわち海水を”嗅ぐ”この装置で特徴的なのは、まるでお化粧を落とすリムーバーパッドのようなディスクだ。
ダイバーがI-SMELをもって海に潜れば、ディスクが水に溶けている分子を吸収してくれる。海から上がったら、しかるべき設備がある場所でサンプルを分析すればいい。
この画像を大きなサイズで見る地中海で未知の分子構造を発見
研究チームは、I-SMELの性能を確かめるため、マルセイユ沿岸の地中海に足を運び、さまざまな海綿が生息する海中洞窟で、サンプル集めをしてみた。
回収されたサンプルを質量分析計で調べてみたところ、多種多様な元素組成の化合物や、未知の分子構造まで見つかったという。
こうしたことから、新しい天然産物を探すうえで大いに有望と研究チームは述べている。
臭素化アルカロイドやフラノテルペノイドなど、海水から集められた代謝産物は、今回調査された海綿3種にも含まれていることが確認された。
また、海綿が放出する化合物の中には、濃縮されていたものあった。
例えば、抗菌・抗ウイルス効果があることで知られている海綿由来物質「アエロプリシニン1」は、海綿(イエロー・ケイブ・スポンジ)の抽出物より20倍も濃かった。
この画像を大きなサイズで見る海を傷つけない生態系の健康診断や新薬の発見も
研究チームは、こうした有望な結果を受け、I-SMELを使えば、海の環境を傷つけることなく、生態系の健康状態を調べたり、創薬につながる新しい分子を探したりできると述べている。
次のステップは、長期的に行われる海水ろ過や深海での遠隔操作運用に、I-SMELを適応させることであるそうだ。
追記:(2023/11/26)本文を一部訂正して再送します。
References:Device ‘smells’ seawater to discover, detect | EurekAlert! / Underwater device reveals marine chemical diversity | Research | Chemistry World / written by hiroching / edited by / parumo















海藻くわない文化圏には海藻は
未知と宝の山だろうな。
「美味しいから理由を調べよう」の
キッカケがないもんな。
味の素は昆布ダシの旨味の研究から
生まれた。
なるほど。だからその昔「海水浴」と呼んだ訳か。昔は、遊びで海に入るのではなく湯治的なものだったと聞いていたが。なるほどそういうことだったのか。
スープというより最早薬水だな。んじゃあ毎日浸かるとしよう(どうやって?)。
ありとあらゆる生物のカケラ的DNAが溶け込んでいる海水中のその中に浸かることで治療効果があるのだとすれば、間違って体内に混じり込んでしまった他種(多種)のDNA(例えばアレに入ってたDNA断片とか)を排出する作用すらも海水にはあるのかもしれない。だってマグロはマグロ・サンマはサンマで生まれてくるじゃん。それって遺伝子・遺伝情報が変に混じったりしてない証拠じゃろ?
かつお風味の~♪