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翼のついた男性器をかたどったローマ時代の魔除けの風鈴が発見される

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(著) (編集)

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 古代ローマ文化では、男性器を象徴するオブジェ「ファルス」は幸運をもたらしたり、邪悪なものから守ってくれる魔力があると信じられていた。

 今回、セルビア東部にあった古代ローマの都市の遺跡で、古代ローマ時代の翼のついた男性器をかたどった風鈴が発掘された。

 このファルス型風鈴は魔除けになると信じられていて、家や店などの入口に吊るして使われたという。

古代ローマ都市の遺跡から発見された男性器型の風鈴

 翼のついた男性器をかたどった風鈴(ティンティナブルム)は、セルビアの古代ローマ都市だったヴィミナシウムの目抜き通りにある、大邸宅の玄関口で発見された。

 この広大なヴィミナシウム遺跡は、現在のベオグラードの東およそ50kmのところ、コストラツの町近くにある。

「この邸宅は火災で崩壊し、そのときに屋根付きの玄関口が地面に崩れ落ちたと考えられます」ベオグラード考古学研究所の考古学者イリヤ・ダンコヴィッチ氏は語る。

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ティンティナブルムと呼ばれるこのファルス型の風鈴は、セルビア東部のヴィミナシウム遺跡にあった大邸宅の瓦礫の中から見つかった / image credit: Institute of Archaeology, Belgrade

 この風鈴は「ティンティンナブルム(tintinnabulum)」と呼ばれており、風をとらえるように設計されていて、その音と異様な外観が悪霊を怖がらせ、古代世界では非常に恐れられた邪眼の呪いを追い払うとされている。

 ヴィミナシウムは、441年にアッティラ率いるフン族に侵略されるまで、西暦1世紀から5世紀の間、ローマのアッパー・モエシア州の行政、軍事の中心地だった。

 ビザンティン帝国ユスティニアヌス帝の時代に再建されたが、535年頃、スラブ民族の侵略によって破壊された。

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ティンティナブルムは、ローマ人にとって幸運の象徴である男性器がモチーフであるファルス型が多い。プラハで見つかったこのティンティナブルムには、翼と脚がついている。 / image credit:CC BY-SA 4.0 DEED

2本の脚、翼、尾をもつティンティナブルムも

 以下の写真のものは、遺跡で発見されたふたつ目のティンティナブルムだという。最初のものは、現在オーストリア在住の個人が所蔵していて、発見の経緯はなにも知られていない。

 しかし、ヴィミナシウムで新たに発見されたものは、完全に考古学的発掘の状況下で見つかった。「見つけたとき、すぐにこれがなんなのかわかりました」

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多くのティンティナブルムと同じように、これも翼と脚をそなえた特大サイズの男性器を表している / image credit:Institute of Archaeology, Belgrade

 ヴィミナシウムで新たに見つかったティンティナブルムは青銅製だが、きちんと修復されるまで、土くれをつけたまま保存されている。

 そのため、正確な形状は、まだはっきりわかっていないが、その中心は、2本の脚、翼、尾をもつ魔法の男根であることがわかる。

「今、見えているものから判断すると、4つのベルがついていて、これを吊るすための鎖があったと思われます」ダンコヴィッチは言う。どうやら、ほかのティンティナブルムにはないデザイン要素も見られるようだ。

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古代ローマの男性器信仰

男性器のシンボル「ファルス」は、古代ローマ人にとって、幸運と幸せをもたらし、邪眼と戦うための効果的な武器だったのです

なにもいやらしい意味はなく、ワイングラスから子どもが身に着けるお守りまで、ローマ社会のいたるところで見ることができました

 男性器のシンボルは、繁栄を呼び起こし、泥棒を怖気づかせるために、公共の場にも設置されることが多かったという。

 今回のティンティナブルムの発見は、外国の地であったヴィミナシウムが、あらゆる意味でローマ世界の一部であったことの証拠だと、ダンコヴィッチ氏は言う。

 この町の人々が、ローマの信仰の多くを共有していただけでなく、ティンティナブルムがローマ帝国全域から輸入されてきた可能性が高く、ヴィミナシウムには、こうしたものに多額の金を払うことを厭わない社会的エリートが存在していたことを示している。

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ヴィミナシウムは、1~5世紀はローマの属州アッパーモエシアの中心地だったが、スラブ人の侵入によって破壊された。現在、ヨーロッパでもっとも重要なローマ遺跡のひとつだ / image credit:Mickey Mystique, (CC BY-SA 4.0 DEED)

 キングス・カレッジ・ロンドンの考古学者で、歴史家でもあるケン・ダーク氏は、ヴィミナシウムのティンティナブルムは、邪悪なものの影響を退け、人々やその財産を守るための厄除けのお守りだと言う。

 このような護符は、ローマ世界では一般的なものであるものの、現在の私たちにとっては、非常に奇異で、ときには滑稽に見えるような形のものもあったという。

References:JEDINSTVENO OTKRIĆE U VIMINACIJUMU / ‘Magical’ Roman wind chime with phallus, believed to ward off evil eye, unearthed in Serbia | Live Science / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 28件

コメントを書く

  1. ええ⁈‥ おティンティナブルムなんて言葉が存在するのか‥

    • +12
  2. アベサダみたいに持ち歩きまくってる
    時代があったのか。

    • -1
  3. 発音難しいな、書き込んでも削除されそうだ

    • +5
  4. チリーンチリーン……(どしたん?話聞こか?)

    • 評価
  5. おティンティンとは
    古代ローマ世界において男性器を象った魔除けの風鈴「ティンティンナブルム(tintinnabulum)」が語源とされており、その音と異様な外観が悪霊を怖がらせ、古代世界では非常に恐れられた邪眼の呪いを追い払うとされていた。
    シルクロードを通じて日本にも伝わり、カナマラ等の文化にも派生した。

    民明書房刊「ムスコスティックの呼び方大辞典」より

    • +16
  6. ティンティナブルはあの有名なボッキディウムティンティンナブリフェルムのティンティンナブリ部分の語源ですね

    • +7
    1. >>14
      なんとなくツノミンが頭をよぎった
      ツノミンの学名だったね

      • 評価
  7. テルマエ・ロマエの原作で初めて知ったわ
    マジであるんだよな、ああいうお守り

    • +3
  8. 名前も何かすごいなwパッと見そんなティンティナのに見えなかったから似たような風鈴売ったら流行りそう(適当)

    • 評価
  9. 聖書にでてくる位の高いてんしならこれくらいの形してそう

    • +2
  10. ルルル~ルルールールー ルルル~ルルールールー
    ファルスっ!

    • 評価
  11. 古代ローマ時代にAI生成されたものでは?

    • 評価
  12. ティンティンナブルムとは狙ってつけた様にしか思えん。ティンティンに加えてナブルだもんなぁ…。

    • +1
  13. よく考えれば、男性器が奇異な物だとすると、世界の半分はまたぐらが奇異なんだろうか?

    • +2
    1. >>32
      自然でありふれたものをこんだけ奇異と見なす現代文化の方が不思議だよねえ

      • +1

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