メインコンテンツにスキップ

3時間でそり立ち役目を終えると萎えていく。スッポンタケの生き様をタイムラプス映像で

記事の本文にスキップ

53件のコメントを見る

著者

公開:更新:

この画像を大きなサイズで見る

 スッポンタケというキノコを知っているだろうか?成熟すると傘の表面がベトベトし、そこから異様な悪臭を放つ。その形状はあまりにも息子スティックに似ており、親近感を覚える人間もいるとかいないとか。

 その一生を30秒にまとめた貴重なタイムラプス映像が公開された。

広告の下に記事が続いています

 たった3時間で力強く屹立したかと思うと、無数のハエにたかられ、やがて弱々しく倒れていく。その姿には、どこか人間の人生にも似た儚さや哀しさのようなものが感じられるかもしれない。

 だが目的であるハエをおびき寄せ、胞子を分散させることに成功したのだから、スッポンタケ的には「我が生涯に一片の悔いなし」といったところだろう。

異臭を放つ、アレに激似のスッポンタケ

 このキノコは日本では「スッポンタケ」として知られている。オリーブ色をした傘の形がスッポンの頭に似ていることからつけられた名前だ。

 英語では「スティンクホーン(stinkhorn:臭い角)」と呼ばれる。さらに学名「Phallus impudicus」は「不謹慎な男根」という意味だ。学者ですらこれがアレに見えるほど激似なのだ。

 ヨーロッパ、アジア、北アメリカなど、世界の温帯地域に自生しするスッポンタケは、初夏から秋にかけて朽ち木などのそばに生え、長さは25cmにも達する。

 傘の部分は、ぬめっとした粘液状のものでおおわれており、ここからえも言われぬニオイを放つ。

 そのニオイは腐敗した肉や腐った便、下水のようだと表現される。

 ただし卵のような幼菌の段階では、悪臭はまだしない。その内部にはゼリーのような物質に包まれた柄と傘が収納されており、成長するとそれが開いて、悪臭の元となるネバネバが出てくるのだ。

 これはハエなどを誘き寄せて、胞子を運ばせるための工夫だ。

 こんなに臭いのに、中華料理やフランス料理などでは食材として使わている。フロリダ大学のサイトでは、ヘーゼルナッツのような味がするとも報告されている。

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock

スッポンダケの生き様がわかるタイムラプス動画

 今回の映像は、スッポンタケが土から顔を出し、わずか3時間でむくむくと成長する様子がとらえられている。

この画像を大きなサイズで見る

 映像は30秒ほどのものだが、実際には3週間かけて撮影された労作であるそうだ。

 ドイツ東部のゾンエスト・ザウエルラント地方林業事務所の森林局職員は、「撮影するのに3週間かかりました。最初の2週間は何も起こらず、この映像が撮れるまでずっとカメラを覗き続けました」と説明する。

 このスッポンタケが成長し、ネバネバし始めると、その腐敗臭に引き寄せられてハエが群がり、10時間にわたってそれを食べ続ける。

この画像を大きなサイズで見る

 やがてオリーブ色の傘が剥がれると、「死体の指」と呼ばれる白い柄の部分が、数日かけてゆっくりと倒れていく。地面に横たわってからもさらに腐敗が続き、だんだんと消えていく。

この画像を大きなサイズで見る

 儚い束の間の時間だが、スッポンタケが子孫を残すには、これで十分だ。

 あとはネバネバを食べたハエが勝手に胞子をばら撒いてくれるからだ。風に胞子を乗せて飛ばす一般的なキノコとはまた違う、とてもユニークな繁殖戦略なのである。

Facebookで開く

 儚い一生だったが、しっかりとその子孫となる胞子をハエたちに遠くまで運ばせることに成功したわけで、このスッポンタケは天命を全うしたともいえよう。

References:Watch slime-covered penis mushroom that smells like rotting flesh grow and decay in mesmerizing timelapse | Live Science / Phallic Mushroom Puts On A Show In Staggering Timelapse Video | IFLScience / written by parumo

追記(2023/09/27)本文中の誤字を訂正して再送します。

広告の下にスタッフが選んだ「あわせて読みたい」が続きます

同じカテゴリーの記事一覧

この記事へのコメント、53件

コメントを書く

  1. 不謹慎な男根はワロタw
    ここまでくると他に付けようがなかったんやろうな

  2. ムクムクムク……
    ピーン!
    シナシナシナ……

    3時間という僅かな時間を精一杯生きるという
    大自然の神秘に感動しました

  3. 匂いの元はあくまで先端の粘つき(グレバ)だけで、グレバは水で洗い流せば簡単に落ちて、普通の茸の匂いくらいになる
    親戚筋のキヌガサタケの方が食材としては断然知名度が上だけど、キヌガサタケも先端部分にグレバがあるのは同じ

  4. キノコ観察が趣味です。
    スッポンタケ、画像をSNSにあげにくいんですよ…
    シモネタに触れるかスルーするか、悩ましくて。
    きれいに撮影できたのにな〜

    1. >>10
      あるよねそういうの。ちょっと形がアレですが…とか添えたくなるやつ
      載せるなら真面目な感じで、気づいてない設定で行ったほうが無難だろうなぁ
      指摘されたらちょっとネタにするぐらいか
      シモネタでスベるときついからなーw

    2. >>10
      16氏と同じくスルーでいいと思う
      純粋な趣味なんだから下世話にならず他のキノコと同じように普通の説明を入れればいい
      パルモはエロも絶妙なユーモアで包むけど、大抵は失敗するから

    3. >>10
      和名通りみょーんと伸びたスッポンの写真と並べて真面目に行くしかない

  5. 今回はとても勉強になった。光も見えて来た。
    子孫の残し方がわかったぜ。

  6. 予測変換の魔術かと思いますが、スティックホーンではなくスティンクホーンですね…って誰も読んでない…そうかも…

  7. >儚い束の間の時間だが、スッポンタケが子孫を残すには、これで十分だ。
    >あとはネバネバを食べたハエが勝手に胞子をばら撒いてくれるからだ。

    面白い繁殖の仕方だなと生物学的な興味を持っているのに土からむくむく成長する姿を見てしまう
    gifだし

  8. 食用にできてしまうのですか、
    ちょっと無理かもしれないです。

  9. ニョキっと伸びる所が何とも気まずいけど学名が更にそれを加速させてくるキノコだな。
    まぁ生物の世界からしたらこう言った事を気まずいと感じる感性も人が作った奇妙な文化でおかしいは我々の方なのかも知れないけれど。

  10. とっても親近感の湧く形だけど、ハエかー…うーん、そういうプレイはちょっと…

  11. 大昔の人はこういうキノコ見て男根信仰したのかも
    下ネタて言うより神秘的

  12. 名付けた学者は多分こいつを見て奇妙な親近感を覚えたに違いない・・・

  13. これの新しい亜種が日本で発見されたら、
    学名は「Phallus utamaro」でどうだろう

    1. >>38
      最近いちもつとか別の言葉だったから、少し心配してました

  14. 萎え方が又、何とも 地面の下に誰か仰向けに埋まってて、さらけ出してませんか?

  15. 初めて見たのにシナシナになっていく様子は何度も見た事があるふしぎ

  16. 何でこんなにそっくりなんだろ人間が真似たのかキノコが真似たのか

  17. しなん…ってしおれていくのも頑張ったんだね….といった哀愁を漂わせていてなんとも…
    風流(ではない

  18. キノコってばうちの花の鉢にコチャダイゴケ(キノコ)びっちり生えてた。
    鳥肌もんです。

    1. >>50
      西原理恵子さんが「まんじゅうごちそうまいまいたけ」と命名したやつですね

  19. えっな動画よりも破廉恥なものを見てしまった気になった。なんでだろう。サイズかな…?

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動画

動画についての記事をすべて見る

植物・菌類・微生物

植物・菌類・微生物についての記事をすべて見る

最新記事

最新記事をすべて見る