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虐待された子供たちを守るため、支援者となった屈強なバイカー集団

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(著) (編集)

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 虐待の被害に遭った少年少女の被害者が、法廷で加害者と向き合うことは、彼らにトラウマを呼び起こさせることとなり、困難が伴う。

 だが時に、裁判では加害者と対面することを求められることがあり、被害者は過去の経験から、恐怖を感じて二の足を踏んでしまうことがある。

 そんなときに、強力な支援者となってくれるのが、屈強なバイカー集団だ。

 国際的な非営利団体メンバーとして活動する彼らは、被害者となった子供たちを精神的にサポートする重要な支援者の役割を果たしている。

Bikers Against Child Abuse International

児童虐待の被害者を支援するバイカー集団「B.A.C.A.」

 Bikers Against Child Abuse (バイカーズ・アゲインスト・チャイルド・アビューズ・インターナショナル B.A.C.A.) は、虐待の被害に遭った子供たちに快適さや安心感を与え、恐怖や虐待者に強く立ち向かえるよう、支援を提供する国際的非営利団体だ。

 児童虐待被害者の保護者としての役割を果たすB.A.C.A. のメンバーは、広範な身元調査を受けたボランティアで、特に感情的な面でサポートができるよう特別な訓練を受けている。

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 彼らのほとんどは大柄かつ屈強だ。その外観は、法廷に出廷するときに恐怖を感じやすい被害者の子供たちにとって「心強いボディガード」となり、日常を送る上でも「相談できる頼れる存在」となる。

 つまりは、B.A.C.A. のメンバーは、虐待された子供の「バイカー家族」となる。

 彼らが守っている限り、誰も自分たちの家族(子供)に手を出させないことを、周りに知らせているのだ。

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B.A.C.A.は1995年にアメリカのユタ州で設立

 B.A.C.A.の始まりは、1995年に遡る。

 当時、臨床ソーシャル・ワーカーで、教授のジョン・ポール・リリー氏が、患者の1人が壊滅的な恐怖に直面していることに気づいた。

 少年は、リリー氏と一緒にいる間は元気そうに見えたが、再び1人になると恐怖のあまり家から出ることさえできなかった。

 バイカーの周りで育ったリリー氏は、友人たちを募って虐待された少年を訪ねに行ったところ、少年はバイカーメンバーの前でかなり勇敢になったと感じたことがわかったという。

 リリー氏は、このように述べている。

バイカーは、子供たち、特に虐待を受けた子供たちに優しい傾向があります。

正確な数字は言えませんが、多くのバイカーが子供の頃に虐待を受けていたことは知っています。

彼らは、介入する機会があれば、自分たちのトラウマの解放にもなるため、問題なく子供たちのために立ち上がるのです。

バイカー集団の子供たちへの支援活動は、とても自然に適合しました。

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国際的な組織として活躍するB.A.C.A.

 それから25年後、B.A.C.A.はニュージーランド、オーストラリア、カナダ、アメリカなど、世界中に支部を持つ国際組織になった。

 B.A.C.A.のウェブサイトによると、その使命は次のとおりだ。

Bikers Against Child Abuse, Inc. (B.A.C.A.) は、虐待された子供たちにとってより安全な環境を作り出すことを目的とし、地元の人々と協力して活動しています。

私たちは、子供たちが自分たちの住む世界を恐れないように力を与えるバイカー団体として存在しています。

確立された統一組織で、私たちは傷ついた子供たちを支援し、さらなる虐待から守る準備ができています。

私たちはいかなる形であっても暴力を容認しませんが、子供へのさらなる虐待を招く状況が生じた場合、私たちはそれに対して唯一の砦となる準備ができています。

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24時間体制で子供たちを支援

 メンバーは通常、保護している子供に、バイカーたちが名乗るような特別なニックネームをつけることにしている。

 例えば、それは「スクーター」や「くまのプーさん」など、子供たちにやさしい名前だ。

 基本的に、バイカー集団は、昼夜を問わず、子供たちが彼らを必要とするときに、いつでも駆け付けてくれる。

 虐待者がまた来るかもしれないという恐怖におびえる子供たちには、家の外で見張りをし、子供が悪い夢を見て悩まされた場合には、早朝からの電話にも応じ、駆け付ける。

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 また、子供が法廷で加害者に直面しなければならないときには、さらに勇気を出せるように、子供用のバイカーベストを与え、精神的支えとなる。

 そして、出廷する際には、バイカーたちは子どもたちを法廷に連れて行き、保護者を囲み、虐待者に対する証言をするために証言台まで一緒に歩く。

 子供たちは、バイカーに干渉する人は誰もいないことを理解していて、バイカーの「ギャング」的な雰囲気が味方になってくれていると思うだけで、信じられないほど安全だと感じるようだ。

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 B.A.C.A.ボランティアの1人、パイプスさんはこのように話している。

子供たちに「怖がる必要はない」と言えば、彼らは私たちのことを信じてくれます。

「私たちは、君のためにここにいるから」と言うと、彼らは私たちのことを信じてくれます。

 B.A.C.A.のメンバーは、加害者と物理的に対決することは一切ない。

 彼らは、子どもの背後に保護者の集団がいるというメッセージを加害者に提供するだけだ。

 虐待された子どもたちに何より必要なのは、大人と一緒にいても大丈夫という安心感だ。

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image credit: youtube

 特に、子どもたちを愛し守るべき大人たちから傷つけられた虐待の被害者にとって、バイカーたちの支援はとても大きな意味があり、実際に彼らに救われた子供たちもたくさんいる。

 子供たちが必要としてくれる限り、彼らはできる限りの支援をすると語っている。

References:Badass bikers show up for abused children, offering advocacy and protection / written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 43件

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  1. こう言う団体は支援できるわ
    筋が通ってるからね

    • +41
  2. 事情のあるお子さん用レンタルオラオラおじさん…の概念はすごい良いと思う
    器のちっちゃい加虐者にもわかりやすく「わからせ」られるし
    でも日本に持ち込むには略称が頼りなさすぎるのが難点だなこれ

    • +31
    1. >>3
      しばき隊みたいな大人からみても「あっ、これ絶対ヤバい奴だ」って感じる「ナニカ」が必要ってのがわかるな
      これは見た目からだけではどうしようもないが

      • -2
  3. この姿ではやベー集団だと思って逃げ出すと思ったが
    逆にヤバイ姿なので弱い奴にしか手を出さんゴミには
    ビビってしまいちょうどいい姿なのかもな

    • +24
  4. ヘルズ・エンジェルスとは違う集団なの?

    • 評価
    1. >>5
      組織としてヘルズとは違う。
      でもヘルズもToy Runとか称してぬいぐるみをハーレーにくくりつけて孤児院を訪問してたりするけどね。

      • +4
      1. >>34
        だからって強盗殺人人身売買という極悪非道が許される訳でもないんだけどね。

        • +2
  5. 虐待とはまた異なるが、深刻な自然災害に見舞われて避難所生活を強いられるなど、先行きの見えない不安を抱えている人々にとっても、格闘家やプロレスラーなど大柄で屈強な男達が炊き出しや支援活動に来てくれるととても安心するそうだ。
    力強さや頼り甲斐のありそうな雰囲気って、少なからず人の心理に影響与えるんだね。
    虐待された子ども達の心の傷はそう簡単に癒す事は出来ず、一生抱え込む場合もあるけど、こういう男達が24時間体制で寄り添ってくれるのは、素晴らしい活動だと思う。

    • +33
  6. 日本にもこの組織の支部が出来て欲しい
    被害者の味方が少なすぎる

    • +26
    1. >>7
      それも思ったけど、日本のバイカーでこういう屈強な男たちってあんまり見ない気がする…
      うちの近所なんて、ヒョロいお兄ちゃんがうるさい旧車に乗ってトロトロ走ってるだけだよ…ビッグスクーターとかさ。あとはフルカウルのスポーツ系(ハヤブサとかニンジャ)だなぁ。
      やっぱカスタムした大排気量アメリカンバイクでドッドッドッドッとやってないと、このゴツくてタフな安心感は出ないんじゃないかな。

      • +8
      1. >>15
        そもそも、アメリカのバイカーチームと、日本のライダーは全く別なのです。
        アメリカのバイカーチームは、ノーマッドとも呼ばれる、無頼者や無法者など西部開拓的な集団が血と鉄の掟で強く結ばれた家族以上に強固な集団とされています。
        日本でも憧れてチームを組む人達も居ますが、そもそも文化的に自然発生したものでは無いので、結局の所コスプレっぽい側面は否めないのですよね。
        あと日本は、社会的に厳つくて筋肉マッチョな人が生きやすい文化では無いのも大きいかもしれませんね。

        • +10
      2. >>15
        みんな触発されて体を鍛えればいいのさ
        フルカウルならフルカウル部門とか、服装含めて統一性があればチームらしさは出ると思う

        • +1
        1. >>25
          相撲部屋やプロレス団体、ラグビーの実業団、格闘技団体など良いですね。スーツ着ていても筋肉の圧すごいので。

          • +6
    2. >>7
      元893とか元自衛官の再就職先としてやるのも手だろうな
      イジメを起こしたらイジメの主犯を含めた全員を指導という名の訓練(意味深)をやってトラウマを植え付けてやれば良いし

      • -1
    3. >>7
      どうかなぁ~まず第一に目立ちたくないと思うんだ
      あと特別扱いがとにかく嫌いな国民性だから(最近研究結果も出てしまったw)あとでしっぺ返しが来ると思う
      オンライン授業の拡大の方が日本には合ってる

      • 評価
  7. 頼もしい!!
    そして素晴らしい活動に感謝です。

    • +12
  8. 素晴らしい活動だと思う!
    久しぶりに感動しました!

    • +9
  9. 昔の洋ドラとか見てると優しいバイカーが多いよね。ずっと不思議だったけどこういう背景があったのかな?
    学園ものだとセレブやアメフト部なんかはすごく意地悪に描かれてるw

    • +11
  10. >バイカーは、子供たち、特に虐待を受けた子供たちに優しい傾向があります。

    どんな因果関係が…と思ったけど、本来は優しくて傷つきやすい人が強い自分を演じるためにゴリゴリにタトゥー入れたりピアス開けたりってのも聞くもんな
    あながち間違いじゃないかも

    • +11
    1. >>14
      日本でも非行少年少女の殆どは虐待経験があるとの調査もでてる
      家庭や学校に居場所がない街を彷徨うその手の人たちの群れにって流れは共通してるのだと思う 
      虐待されていた記憶は辛いだろうけれどそれを言語化して他者への慈しみに還元されれば本人のためにもなるかもしれないね

      • +9
  11. 子供に対する性的虐待の裁判の時一番困るのが加害者が被害者を支配してる事だって
    直接指示しなくても視線やまばたきで子供を怯えさせ証言をさせないようにする
    そのため必要な証言が足りなくて無罪になる犯人がほとんどだった
    だからこういう形で支援する人たちが出てきたのは本当にいい事だと思う
    バイカーの他にも元警察犬のセラピードッグも活躍してるよ
    強くて優しい存在がそばにいる事で被害者はすごく安心できるよね
    日本でもこれから必要だと思う

    • +16
    1. >>17
      裁判で被害者から加害者の姿が見えないように
      ついたてが置かれるワケだね

      • +7
  12. 厳つい見た目の有効活用
    これは安心するだろうなぁ

    • +12
    1. >>19
      良いハンターは、生き物に好かれるという感じですかね。

      • 評価
  13. レンタルオラオラおじさん達すこ
    日本もわけわからんNPOよりこういうのにお金使ってくんねーかなー

    • +4
  14. アメリカのバイカーっていうとヘルズエンジェルスみたいな犯罪組織のイメージしかなかったけど、こういう人達も居るんやね。

    • 評価
    1. >>26
      立ち直った人がまともなバイカー、立ち直れなかったら犯罪組織へ…ってなっちゃうんだろうね…

      • +2
  15. > 正確な数字は言えませんが、多くのバイカーが子供の頃に虐待を受けていたことは知っています。

    > 彼らは、介入する機会があれば、自分たちのトラウマの解放にもなるため、問題なく子供たちのために立ち上がるのです。

    教授が気づいたウィンウィンがすばらしい!(元被虐待者)

    • +7
  16. 男塾が現実にあればこのようなボランティア活動を買って出るだろうな

    • 評価
  17. 筋肉が活躍できる場があって羨ましいな

    • 評価
    1. >>36
      これこそ役に立つ筋肉って感じだよな
      無論役に立たない筋肉なんてないんだけどさ

      • +1
  18. サンズオブアナーキー見返したくなった

    • 評価
  19. 日本だと逆に性犯罪の裁判などで被害者を揶揄したりその被害を楽しむ目的で傍聴する男たちがいるって聞く。
    もっと被害者を守る制度が出来てほしい。

    • +7
    1. >>41
      この記事からすかさず人の男を下げにいけるあたり流石だな

      • -6
    2. >>41
      被害者も加害者も野次馬も女性とは限らないのよ

      • -2
  20. 国際的な組織ってすげえなww
    漫画みたいな話だ

    • 評価

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