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人間の頭蓋骨から作られた 2,000 年前の櫛(クシ)が発見される

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(著) (編集)

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 もしも人間の頭蓋骨で作られた櫛があったら、あなたはそれで髪をとかしてみたいと思うだろうか? 考古学者も同じ疑問を抱いている。

 イギリスのある村で人間の頭蓋骨から作られた約2000年前の、鉄器時代の櫛らしきものが発見された。だが詳しく調べてみても、その櫛には髪をとかした形跡が見当たらなかったのだ。

 では、一体古代の人々は、何のためにわざわざ頭蓋骨で櫛を作ったのだろうか?

人間の頭蓋骨で作られた鉄器時代の櫛

 人間の頭蓋骨という驚くべき素材でできた櫛(クシ)が発見されたのは、イギリス、ケンブリッジシャー州にあるバー・ヒルという村だ。

 発見地にちなみ「バー・ヒルの櫛」と呼ばれるようになったその遺物は、紀元前750年~紀元43年の鉄器時代のもの。今から約2000年ほど前のものだ。

 発掘されたのは全体の半分ほどで、長さは5センチほど。下の端には櫛の歯のようなものが刻まれている。

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発掘された人間の頭蓋骨で作られた櫛の一部 / image credit:image credit:Museum of London Archaeolog

 確かに櫛そっくりの見た目だが、古代人がそれで髪をとかしたかというと、そうではなさそうだ。というのも、歯の部分にすり減った痕跡がまったく見当たらないからだ。

 しかも上部にはヒモでも通せそうな穴も開いていたようだ。

 このことから、身だしなみを整える道具ではなく、むしろお守りや儀式用の道具だったのではと推測されている。

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バー・ヒルの櫛とその全体を示した図。櫛に穴が開いていることから、アクセサリーとしてではなく、魔除けとして使用されていた可能性があるという / image credit:Museum of London Archaeology

魔除けや儀式用として使用されていた可能性

 今のところ櫛の用途ははっきりしない。だが鉄器時代の人々が遺体をただ埋葬するのではなく、いろいろなことに使っていただろうことが読み取れる。

 この調査の中心人物であるロンドン考古学博物館のマイケル・マーシャル氏は、「バー・ヒルの櫛は、地域社会の人々にとって象徴性が高く、強力なものだったのかもしれません」と説明する。

 同氏の仮説によるなら、その櫛は社会における要人の頭蓋骨で作られた可能性があるという。そうすることで、故人の存在感をとどめたり、生前を偲んだりしたと考えられるそうだ。

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バー・ヒルの櫛の一部 / image credit:image credit:Museum of London Archaeolog

櫛の歯は頭蓋骨の縫合線かも?

 なお、この地域では、ほかにも人骨製の道具が発掘されている。たとえば、人間の脚や腕の骨から作られた道具は、動物の皮を洗うために使われていたという。

 また人骨の櫛にも2つほど前例がある。1970年代に発掘されたものはきちんと歯が彫られていたが、2000年代初頭に発見されたものはただ切り込みだけが刻まれていた。

 マーシャル氏の仮説によれば、やはり髪をとかすためのものではなく、櫛のような歯は「人間の頭蓋骨をつないでいる縫合線」を表現した彫刻かもしれないそうだ。

 2000年以上前のこうした遺物は「ケンブリッジシャーにあった鉄器時代社会の伝統」である可能性があるとのことだ。

References:Comb made from human skull may have been used in Iron Age rituals | Live Science / Ancient Comb Made From Human Skull Unearthed in England | Smart News| Smithsonian Magazine / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 10件

コメントを書く

  1. >人間の頭蓋骨から作られた 2,000 年前の櫛(クシ)が発見される

    本文読まずにタイトル作るのか?

    • -5
  2. 時代や地域によっては櫛のノミ取りが呪術になったりするからなぁ
    赤の他人の遺骨ってのは一寸アレだが、大切な人の遺骸から形見を作ったとかなら未だ理解の範囲かな
    勿論文化的に習慣として根付いてたならだが

    • +2
  3. 古代は家族の在り方も違うだろうし、身内の骨を所持する風習はあっただろうね

    • 評価
  4. 人間の大腿骨で作られた笛があるそうだが
    どんな音が鳴るんだろうか…

    • +2
  5. カチューシャとして使っていたとかの可能性は?

    • 評価
  6. 実用ではなく、特定の条件の人の頭蓋骨で作ることに意味があったのね

    • +1
  7. 形見として故人の痕跡を取っておきたかったんじゃないか?
    自分の大切な人が無くなって、何一つ残らないのは寂しいので、加工した故人の遺物を肌身離さず持っておきたかったとかでは…。櫛に使われた形跡が無いってのはそういうことでしょ。

    なんか、今でもあるよね、そういうサービス。 故人や死んだペットの遺骨を加工して人工宝石にしたり、遺灰を洒落たカプセル状のアクセサリーにするヤツ。 2000年程度では人間の中身なんて基本的に変わらないので、大昔の人も故人の遺物を手元にとっておきたいみたいな感情はあったとおもうぜ。

    • 評価
  8. 禍々しすぎて使うと逆に毛が生えるかも知れん

    • 評価
  9. 骨ってさ古代においては
    そこそこに硬くしなやかで加工に適した材料なんだよね
    鉄が作れるようになるのは遥か後だ
    それまでは黒曜石などの天然物が使われていた
    儀式用や特別な物としての意味もあるのだろうけど
    「素材」がそれしかなかった面も大きいと思う

    • +2

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