
image credit:Rinuraeni, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
やってきました錯視の時間。さて息抜きがてらに騙されてみようじゃないか。今回は色の異なる2つの四角い「バス」が白黒の道を横切る映像系のイリュージョン。
黄色も青も互いに負けじと競争してるようだけど、より速いのはどっちだろう?視覚による運動知覚に関係する奇妙な錯視にせまってみよう。
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Stepping Feet Illusion Explained with Animation
競争中の黄色のバスと青いバス。でも背景が変わると…
白黒の道でレース中の黄色のバスと青いバス一方が加速するたびもう一方も負けじと加速する

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見た目はかなりいい勝負でも実際のとこどっちが速い?

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ところが背景がグレーになるとあらびっくり!

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2つとも同じ速度で走ってた。減速も加速もせずただ平行に淡々と一定の速度で移動してたのだ。さっきはあんなに競ってたのに。いったい全体どいういうこと?
コントラストで進み方が違って見える「ステッピング フィート錯視」
この現象は、バスが歩行しているような見た目から「ステッピング フィート(Stepping Feet)錯視」(またはフットステップ錯視)と名づけられた。そういわれれば、すり足めいた歩行というか、色違いの足が小股でちょこちょこ歩いてるように見えちゃうな。
Wikipediaによると、こうした見誤りは色のコントラストによるものだそう。
たとえば青いバスが白に重なった時はコントラストが高くなって目立つため、実際の速度よりも速く動いているように見える。
逆に黒に重なると、コントラストが低くなり見えにくくなるため、遅く動いているように見える。一方黄色のバスはその逆で、白に重なった時に遅く見え黒で速く見えるという。
つまり2台交互にコントラストの変化が起きるせいで競って見える。そこで背景の白黒パターンを無くすと本当の動きがわかる。
「霧の中で減速している」ように見える車もこの錯視で説明
ステッピング フィート錯視は、2003年にカリフォルニア大学サンディエゴ校の心理学者であるスチュアート・アンスティス教授により初めて実証された。同教授は自身の論文で「霧の中で減速している」ように見える車の原理を説明する際に、この錯視を利用したそうだ。

image credit:Rinuraeni, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
まああれだ過去の錯視でもストライプとか白黒の背景ってなかなかの曲者だったりするもんね。にしても霧の中を走る車の見かけの速さにも色の影響があるなんて思いもよらなかったわ。ちなみに今回紹介したGIFは、ドイツの視覚科学者マイケル・バッハ教授による錯覚と視覚現象サイトがもとになっている。そのサイトでは、この錯視の速度やコントラスト、ストライプの幅や色変など条件を変えて試せるよ。
言語はドイツ語または英語のみだが興味がある人はMichael Bach, Scientist@HomeのTap-tap-tapをチェックだ
References:designtaxi / youtubeなど /written by D/ edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
どっちも一定の速度だったのね、言われたら同じ速度に見えるようになった
2. 匿名処理班
「目で見ているのではない、脳が見せているのだ」
というわけですね。
3. 匿名処理班
どう見てもトコトコしてるよね
4. 匿名処理班
目で見えてるものが真実とは限らない、の極致だよね錯視って。
自分の見たものや記憶が絶対あってるわけじゃない、お前の脳は不完全なんだと見せつけられてる感じがして好き。
5. 匿名処理班
>>3
錯視ってそういうものだからな。脳みそのバグを意図的に突いたらこういう現象が起きる
6. 匿名処理班
逆にどっちも同じ速度にしか見えないじゃんって人は、しましま柄の時に上か下の片方だけを凝視すると急にトコトコし始めて「おおっ」ってなるよ。
7. 匿名処理班
うわー!!
なんじゃこりゃー!!(@Д@;)
同じなのに青が速く見えるー!!
8. 匿名処理班
背景のコントラストあげたら赤ちゃんがハイハイしてるみたいな動きになって笑った
9. 匿名処理班
※6
自分は逆に普通に見てるときは抜きつ抜かれつに見えて、どっちか片方に注視するとスムーズに動いているように見えた
10. 匿名処理班
アタリのポンやろ、これ