この画像を大きなサイズで見る人類は進化という名の学習を続けて今日まで生き延びている。危険なものを避けるように学習し、身近な人の社会的支援を得ることで、生存率を上げ、子孫を残せるようになった。
心許せる身近な人のぬくもりや暖かさは、不安や恐怖を減少させてくれることも、我々の先祖は既に学習していた。
この古典的条件づけは今の我々に根付いている。物理的手を暖めるだけで、不安や恐怖が和らぐことが、『Emotion』に掲載された研究により明らかとなった。
人間に根付いた古典的条件付け
この世にはもっと怖いものがたくさんあるはずなのに、蜘蛛や蛇を極端に怖がる人がいるのはなぜなのか?「生物学的準備性」によれば、その答えは過去の進化にあるという
我々の祖先が生きていた時代、蜘蛛や蛇は危険な存在だった。それらを避けるよう学習した人間は生存率が上がり、それだけ子孫を多く残すことができた。
つまり蛇や蜘蛛の危険性について、私たちは大昔に予習しているのである。だから私たちは、現代社会に潜む危険より、それらの危険性を優先してしまうという。
その一方で、信頼できる親や友人など、安心できたり、支援してくれる人たちの存在は、そうした恐怖や不安を和らげてくれる。これも進化が関係している。
身近な人たちの力を借りることができた祖先もまた生存率が上がり、それだけ多くの子孫を残せたのだ。こうした安全を感じられるサインを、「準備された安全刺激」という。
『Emotion』に掲載された研究によるなら、「物理的な暖かさ」もまた「準備された安全刺激」かもしれない。
というのも、暖かさは生存に不可欠なだけでなく、対人関係の温もりとも関連しているからだ。
つまり、手を差し伸べてくれる人の特徴である、寛大さ・優しさ・親切心といったものと条件付けて学習していると考えられるのだ。
この画像を大きなサイズで見る手の暖かさと安全に関する研究
この研究では、物理的な暖かさと安全刺激の関係について、以下の2つの実験を行って調査した。
実験1
目的:さまざまな物体に対する恐怖学習を確認すること。
被験者:31名(平均21歳、女性21名、白人42%)
方法:
第1ステップでは、適切なショックの程度(きわめて不快だが、苦痛はないもの)を決定した後、恐怖条件付けセッションを開始する。1度に1種類の「条件刺激」(温熱パック、木片、ゴムボール、ふわふわしたボール)が、被験者の右手に6秒間当てられる。第一ステップ(馴化ステップ)ではこれが何回か繰り返され、基準となる感覚が設定された。
第2ステップ(習得ステップ)では、すべての条件刺激が何度か提示された。ただし、温熱パック・ゴムボール・ふわふわしたボール(つまり木片以外)が提示されたときは、200ミリ秒の電気ショックが与えられた。
次に被験者は5分間、飛行機の映像を視聴した(後述する動画でも、内容はすべて飛行機についてのもの)。
第3ステップ(消去ステップ)では、電気ショックなしで、再び条件刺激が提示された。
実験2
目的:温熱パックによって、恐怖反応が予防されるかどうか確認すること。
被験者:平均年齢21歳の30名(うち女性22名、白人47%)
方法:
適切なショックを決定した後、恐怖条件付けセッションが開始された。条件刺激として、時計・コップ・椅子の写真が提示された。馴化ステップに続き、習得ステップでは数回写真が提示された。このとき時計と椅子の写真を提示すると当時に、電気ショックが与えられた。
その後、3分間の映像を視聴した。
さらに加重ステップでは、時計と椅子の写真を提示しながら電気ショックを与える際、被験者の手に温熱パックかゴムボールどちらかが10秒当てられた(コップの写真の場合は木片)。
その後3分の動画を視聴。
試験ステップでは、被験者には各条件刺激(一度に1種類ずつ)が繰り返し提示された。
手の暖かさは不安を軽減することが判明
この実験から、物理的な手の暖かさは、恐怖反応の学習を防ぎ(研究1)、恐怖反応そのものを抑える(研究2)ことが確認された。被験者は事前の安全訓練を受けることなく、学習・荷重遅延テストをパスしたのだ。
つまり、物理的な暖かさは、社会的な支援者がいるときと同じように永続的な効果があり、準備された安全刺激とみなせるということだ。
これは理にかなったことだ。なぜなら、どちらも神経生物学的経路を共有しているからだ。
この経路は「こうした体験を求め、強化するよう生物を動機付けることで、物理的な暖かさと社会的つながりへのアクセスを確保するよう進化」してきたものだ。
たとえば、オピオイドプロセスは「体の暖かさの調整」「社会的絆の維持」「暖かさによる社会的につながっている感の維持」に重要な役割を果たしていることが知られている。またオピオイド系は、恐怖条件付けにも関係する。
この画像を大きなサイズで見る物理的な暖かさと不安障害・PTSDの治療
この研究では、物理的暖かさは準備された安全刺激の一種であり、長期的に恐怖を抑えることが確認された。
これは意外なことではない。暖かさは生存にとって必要不可欠なものだからだ。
実際、生まれたばかりの赤ちゃんを温めてやれば、生存率は上がる(未熟児では特にそうだ)。また物理的な暖かさは、人付き合いの暖かさや社会的サポートとも関連する。
こうした発見は、「不安障害」や「PTSD」の治療にとっても示唆に富んでいる。
これらの症状は、安全であるとうまく学習できないことや、安全であるのに恐怖反応を抑えられないことに起因している。
こうした症状の治療としては、あえて嫌なことに触れて慣れさせる方法(暴露療法)があるが、比較的再発率が高い。慣れたと思っても、恐怖や不安がぶり返しやすいのだ。
だが準備された安全刺激の効果はいつまでも続く。うまく使えば、暴露療法などの限界を克服することができるかもしれない。
もちろん暖かさから感じられる心地よさも、曝露療法で向き合わねばならない恐怖の対象への嫌悪感を和らげることだろう。
References:Warm hands, warm hearts: An investigation of physical warmth as a prepared safety stimulus – PubMed / If You Feel Alone and Afraid, Warm Up Your Hands | Psychology Today / written by hiroching / edited by / parumo
















だから寝てる時とかに太ももで両手はさむと落ち着くんだなあ
アームウォーマーで手首が冷えないようにしたらよく眠れる。
包まれてる安心感と温かさ、この記事にも納得。
5年くらい前の冬、ビルボードで楽しんだ帰り、彼女に「(オレのコートの)ポケットに手入れ、ぬくいで」って言ったら手を入れて来たからオレも手入れたら10分ぐらいして「もーうっとおしい!」って急にキレられた。暑苦しかったようだ。
温もりの力ってあるよね。本能的な安心だよね。
手術室で麻酔かかるまでの短時間、看護師さんが「怖くない大丈夫ですよ」と手を握っていてくれた。手術着が薄着なのと緊張とで冷えた手が、看護師さんの手の体温に包まれたことで、他人だけれども安心できた。その後10秒で麻酔ZZZ。
温かさは人を感じる。温かな頼もしい人を感じることで恐怖から救われたよ。
※4 ※6 これは分かる。
冬場で 手指や足先が冷たいのを温めると心地よくて安らぐ。
これは「温かさ」だけのおかげではなく、「皮膚の感覚器」への
接触の刺激が安心感を与えていると思う。
例えば、同じ温度でも、懐炉を握るのと女の手を握るのでは後者の方が心地よい。
首の後ろあっためたほうが安らぐと思う
※5
首は全体に遅行で確実に効果あるだろうね
即効性の場合は直接手なのだろう
多分だけど、神経が多いからペンフィールドマップ的に効果が大きいのだろうと思う
同様に考えると、口内も効果があるのだろうね
温かいものを飲みつつ手を温めるのが最高の不安解消法と思える
だから病人とか怪我人とかの手を握るのか
戦争映画とかで良く見る
※6 おばあ様が末期の医療で床に伏している時、
お見舞いに言って手を握ってあげたらすごく喜んでいた。
ワイのような無職のオッサンの手を握って何が嬉しいんや?
ワイは医師でもないし治す能力もないぞ、
って思ったけど、こういう心理的な効果があるんだな。🤔
解る、緊張すると手を揉んでしまう。
太ももに手を置くのもいいらしいね。
恐怖を拭い去るには
手を温めるよりも
睾丸を握って温めたほうが絶対に効果ある
男ならわかるはず
お湯で手を洗っていると少し落ち着くのは感覚としてあったな。
温めるのは寒い時だけ
暑い時は冷たいタオルでゆっくり顔を拭く方が良い
>どちらも神経生物学的経路を共有
手足の末端の血行が良く、温かい
= 副交感神経が優位な状態
= リラックス状態
みたいな感じ?
だから俺はいつもポケットに手を突っ込むのか…
下痢の時に手を温めると効く気がする
色刺激や温度、湿度でも気分が変動したりするので、気分が上がらないのは人間関係とかじゃなく、居住環境のせいとかも普通にある
真夏ではこの効果の恩恵に預かれなさそうなんだけど。真夏でも同様の効果をもたらす別の手法もあれば是非教えて欲しいわね🤔
※19
真夏なら、逆に「キンキンではないが、冷えている(15度~10度くらいの)」
飲み物を少しずつゆっくり飲んだらいいんじゃないだろうか?
脱水状態の解消・適切な体温の維持は生命維持に直結するし