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アリは木を守るだけでなく癒す。傷ついた木を治療していたことが判明

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(著)

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 中米から南米にかけて生息する「アステカアリ(Azteca alfari)」は、特定の木と共生しており、住処である樹木を草食動物から守ることが知られている。

 だが、ただ守るだけでなかった。木に傷がつけばそれを治療しようとすることが偶然発覚したのだ。

 高校生が退屈しのぎにスリングショット(ゴム製のおもちゃ)で撃った弾が木に当たってしまい幹に穴を開けてしまったのだが、次の日にそれがアリにより完全に治療されていたのだ。

高校生に傷つけられた木の幹をアリが治療

 パナマで暮らすとある高校生は、退屈しのぎで、スリングショット(パチンコ)で弾を撃っていた。するとその玉は「セクロピア」というイラクサ科の木に命中し、幹にはぽっかりと穴が空いてしまった。

 セクロピアは、アリが好む分泌物を出すことからアリが共生しており、アステカアリは、この植物を食べようとする相手から必死に守ろうとする。かつては「アリノスノキ」との和名で呼ばれていたこともある木だ。

 意外なことがわかったのは翌日のこと。少年が朝になって木を見てみると、内部に巣を作って暮らしていたアステカアリが傷を治療していたのである。

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image credit:Donna Conlon

1日もあればほとんどの傷を治してしまうことが判明

 これに興味を持った高校生5人は、スミソニアン熱帯研究所(STRI)のボランティアプログラムに参加。専門家の指導の下、近所のセクロピアにドリルで穴を開け、アリの行動を観察してみることにした。

 すると穴が開くとすぐさまアリが駆け寄り、2時間半でかなり傷が治ってしまうことが判明。24時間もあれば大抵は完全に修復されることが確かめられた。

 アステカアリは、自分が寝ぐらにしている木が草食動物に食べられそうになると、守ろうとすることが知られている。

 偶然にも木を傷つけたことで、アステカアリは、ただ木を守るだけでなく、実際に傷ついた木を治療するという新たな生態が明らかになった。

セクロピアの木のつるをトリミングするアステカアリ

Azteca Ants Trimming a Vine on their Cecropia Tree

草食動物から木を守るために治癒能力を進化させた可能性

 この地域では、ナマケモノやオオアリクイがその鋭い爪で木に穴を開けることがある。

 今回、セクロピアに穴が空いたのはたまたま弾が命中したからだが、大昔はそうした動物によってもっと頻繁に穴が開けられていたはずだ。

 だからこそ、アステカアリは大切な巣がある木を治癒する能力を進化させたのだろうと考えられる。

 ただし、アリは穴が開けば必ず治療するわけではなさそうだ。いったいなぜ治療する場合としない場合があるのか? その謎は、この大発見を成し遂げた研究者の卵たちが大人になってからの課題になりそうだ。

References:Accidental Slingshot Wound to a Tree Reveals Unexpected Ant Behavior | Smithsonian Voices | Smithsonian Tropical Research Institute Smithsonian Magazine

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この記事へのコメント 34件

コメントを書く

  1. この動画のどこがアリによる治療なんだ?

    • +1
    1. ※1
      文章足りてないかもだけど、今回の話とは別の動画。
      ※11のコメントが答え。草食昆虫だけでなく、セクロピアの成長を妨げるツル植物も排除する。
      要はアリをボディガードとして雇っているんですよ。

      セクロピアとアステカアリは、他にも面白い行動が知られてます。
      葉の縁に働きアリが整列して、大型の獲物を捕まえることができるんですが、セクロピアの葉裏には細かな毛(トライコーム)が綿状に密集していて、そこにアリ(Azteca andreae)の脚の剛毛がマジックテープのように引っかかるのです。
      ttps://en.wikipedia.org/wiki/Azteca_andreae
      ttps://www.youtube.com/watch?v=kAN7t6wl2AA

      更に枝には空洞があってそこがアリの巣になる。

      • +18
  2. 精霊のドライアドみたいだ
    実際修復してる様子の動画が欲しい

    • +1
  3. >これに興味を持った高校生5人は、スミソニアン熱帯研究所(STRI)のボランティアプログラムに参加

    この意識、すごいと思う。見習っていきたいなあ。

    • +30
  4. この子達は自然界の不思議を見つけた事で、もう無駄に樹(自然)を傷つける事はしなくなる気がする。
    偉大な研究者ってこういうふとしたきっかけで生まれたりするんだろうな。

    • +21
  5. なんか宗教画のような雰囲気のある写真
    子供ながらに真ん中の子のオーラが凄い

    • +1
  6. 植物だって動物と同じく傷口から病気にかかる事があるから、このアリ達は応急手当をしてるんだろうね(園芸でも太い枝や幹を切ったらゴム等でカバーする事がある)
    治さない事があるのは、たまたま生皮がない木の内側が露出してる部分だったからかな?木の構造上細胞が生きてるのは表面に近い生皮の部分で、内側は細胞が生きてないから治療による効果が見込まれない

    • +2
  7. マジかよ。ちょっとシロアリ捕まえてくる

    • +1
    1. 生命の神秘を感じる
      数に物を言わしてるとは言えあんな小さいアリにこれだけの力があるんだなあ

      ※9
      シロアリは厳密にはゴキブリ目でハチ目に属する蟻とは別の昆虫らしい

      • +1
  8. > セクロピアの木のつるをトリミングするアステカアリ
    セクロピアの木についた(他の植物の)つるの芽をガジガジしてそれ以上伸びてかないように守ってんのかな
    すごいなぁ

    • +5
  9. 自分たちが住む場所補強してるだけでは?

    • 評価
  10. 生きた木が巣なんでしょ?
    家の補修と考えれば割と納得

    • +3
  11. こういう特定の樹に住んで樹と共生するアリはけっこういるんでは?
    有名なとこではアカシアアリとアカシアとか
    必ずアリが住んでるアリノキって言うのもあったかと
    植物を食べようとする虫や動物をアリが攻撃してディフェンスするのは共通だな
    樹のほうもアリが樹に依存した生活を送らざるを得なくなるよういろいろ工夫してるの
    アカシアは分泌する物質でシャブの売人のようなあこぎなことをやってんのが最近の研究でわかったんだよねw
    治療って言ってるけどアリ側はなにか別の目的でやってる行動かもしれんよ

    • +5
  12. 人間の患部をウジムシに食べさせる
    治療法もあるから虫の力は偉大だよ

    • +3
  13. 治すんじゃなくて巣に穴が空いたからふさいで直したんじゃ?

    • +1
  14. 木より毛増やすハゲアリ頼むわ
    カナブンでも何でもいいから

    • +2
    1. ※22
      そこはハゲ「アリ」ではなくハゲ「ナシ」でないと!
      梨を食べたらハゲが治、、、、、らねーよ!

      • 評価
  15. 何の素材で修復してるんだろう
    自分たちの分泌物と何かを混ぜたものをパテみたいにしてんのかね

    • +2
  16. ほとんど超速再生じゃん
    寄生して欲しい、贅肉の一部なら許す…
    あ、なんか這いずって気持ち悪痒そう
    やっぱヤダ

    • -1
  17. うちのさるすべりにはアブラムシの蜜をすうためにアリが幹に巣をつくって幹の中が穴になって腐っていってる。来年あたり立ち枯れしそう。

    • +2
  18. 「治療」「治す」「修復」とは書かれているが
    具体的にどんな方法でそれを実行するのかは判らずじまいだった

    • +2
  19. 「自然の行いは善悪に基づかない、ただバランスを求めるだけ」
     FRINGEより・・・

    • 評価
  20. 一体どこでそんなプログラムが作られたんだろうね?
    まさか、後天的に作られる学習とか?

    • 評価

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