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病院で赤ちゃんの取り違え。3年後に同じ保育園で偶然遭遇し事態が発覚後、両家族で子供たちを姉妹同然に育てる

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(著) (編集)

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 23年前、イタリアのシチリアにある産院で同日に誕生した女児が、病院側に取り違えられるという出来事が発生した。

 子供たちが3歳になったとき、同じ保育園で偶然遭遇。あまりにも自分たちの他の子供に似ていたことからDNA検査を実施したところ、取り違えが発覚した。

 その後、両家族は、子供たちを取り替えることなく、お互いに姉妹同然に育ててきたという。

産院で赤ちゃんが取り違えられる

 1998年12月31日、イタリア・シチリア州トラパニ県マザラ・デル・バッロにある産院で、カテリーナ・アラーニャとメリッサ・フォデラという女児が15分違いで誕生した。

 しかし、病院で新年を祝った際、赤ちゃんが取り違えられるという出来事が発生。それに気付いたのは、3年後のことだった。

 カテリーナの実の母マリネッラ・アラーニャさん(51歳)は、娘を保育園に送迎していたある日、同じ保育園に来ていたカテリーナを見て、カテリーナがメリッサの姉2人にとても似ていることに気付いた。

 マリネッラさんはカテリーナの母ジセッラ・フォデラさん(46歳)が自分と同じ産院で、15分違いで出産したことを知り、「もしかして病院で取り違えが起こったのでは」と疑いを抱き始めた。

 その15日後DNA検査を行ったところ、取り違えは事実だったことが判明。カテリーナはメリッサで、メリッサがカテリーナだったことがわかった。

両家族で2人の娘を姉妹として育てることに

 双方の親は、驚愕の事実に頭が真っ白になった。しかし、当時両家にとって状況は複雑で、互いの家族が子供を交換するという考えを好まなかった。

 メリッサをカテリーナとして育てて来たジセッラさんは、このように話している。

3年間、自分の娘と疑わず育てて来た私にとって、病院の取り違いが発覚したとはいっても、すぐに子供を交換することに納得するのは困難でした。

 マリネッラさんにとっても、同じ気持ちだったようだ。両家は話し合いの結果、双方の家族が一緒に2人の娘を姉妹として育てていくことを決心した。
彼らは、誰もが快適に過ごせるように、お互いの家を自由に行き来できるようにした。

 メリッサとカテリーナは、誕生日を一緒に祝うようになり、週末や自由時間にはいつも一緒に過ごし、何日も一緒に暮らした。

 その結果、2人の間には姉妹というより、まるで双子のような絆が育まれた。

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pixabay

両家に絆をもたらした母2人の愛

 現在、Sisters Foreverというドキュメンタリー本で、2人のストーリーがシェアされており、それによるとメリッサとカテリーナは8歳の時に真実を親から打ち明けられたという。

 2人とも、3歳前の記憶はなく、取り違えの事実を知った後も特に問題はなかったそうだ。

 唯一の問題としては、正式な名前を使うか否かということだったが、結局これまでの名前を使用していくことに互いが同意した。

 3歳以降、カテリーナとメリッサは、事実上祖父母が8人、父が2人、母が2人、更にはそれぞれのきょうだいという大家族の中で育って来たわけだが、意外にもこの子育ては成功した。ジセッラさんは、心情を次のように語っている。

当初は、実の娘メリッサを愛することは、今まで娘と信じて育てて来たカテリーナに対してなんだか裏切りのような気持も湧きました。

でも今は、素直にメリッサを娘として愛しているし、もちろんカテリーナのことも愛しています。

 現在23歳になるカテリーナさんとメリッサさんも、今では育ての母と生みの母の両方を受け入れている。

 2人に双子のような強い絆を育ませ、2家族を1つに結びつける愛をもたらしたのは、母親2人の決断があったからこそだろう。

 このニュースを知った人からは、「最悪の事態を母親同士の知的な決断で最高の形にした素晴らしい例」「なかなかできることじゃないと思うけど、それを実行した母親や家族は素晴らしいと思う」「子供や一緒に育ってきたきょうだいのことを優先して、考えた結論だったんだろうね」「互いに責め合ったり傷つけあったりするよりもこの育て方を選んだ2人の母親は凄い!」といった称賛の声が寄せられている。

 なお、両家が取り違えについて病院側にどのような対応を求めたのか、また損害賠償を請求したのかなどといった詳細は、明らかにされていない。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 51件

コメントを書く

  1. これが最善の形だろうねえ…
    二人とも健康に無事育って、両家族も善良な人たちだったから出来たこと

    日本で少し前に話題になった、本来の家は裕福で取り違えられた方の家は…というケースはなんともいえないもんな

    • +47
  2. 美談にしてるがどえらい事しでかしてるよね、1998年でもこんなレベルな事を問題視ししない国なのか、金持ちと貧乏人間での取り違えで金持ちに育てられた実子も育てた子も靡いてしまった話もあるのに丸く収まったレアケース

    • +11
  3. 取り違えのドラマや小説はおおくあるけど、これほど素敵な結末というか現在進行形でよい話なのが現実に起きてるってことは涙が出るほど素晴らしいと思った

    • +19
  4. 「取り違えられた不幸な子」になりかねないものを「二人の母と二人の父に愛された姉妹」に変えるなんてなかなか出来ることじゃない。
    二組の両親の愛と努力に乾杯

    • +49
  5. 気持ちの落とし所だけじゃなくて、教育方針や収入差から来る金銭感覚とか、色々すり合わせる必要があった事と思う。
    2人の双子のような繋がりはもちろん、両家族がお互いに良い関係を築いてこられた事が本当に素晴らしい。

    取り違えはあってはならないけど、良い人達に恵まれた事は幸運だったね。

    • +30
    1. ※8
      ヨーロッパの他の取り違い事例のドキュメンタリーを観たことあるけど、そっちは同じく交流を試みたものの破綻エンドだった。

      片方は、金髪の白人夫婦なのに赤ん坊に黒人?ラテン系?の特徴があって、夫が妻の浮気をなじり離婚。数年後(10歳前後ぐらいだったか既に結構大きかった)、取り違えが発覚した時にはもう元夫とは音信不通。交互にお泊まり預かりも含めた交流を開始するも、片や乗馬の牧場を経営している親の下で腕白育ちの少女・片や手縫いの子供服やお菓子作りが趣味の親の下でガーリーに育った少女、全く会話が噛み合わない。「顔形はそっくりな実子のほうが、解り合えず心に距離がある」という現実を直視するのに消耗してきて、両家の親子の関係はギクシャクし始め、そのうち交流も自然消滅。大人になった今は、もう実親家庭とは連絡をとっておらず 何やってるか知らない、という状況だった。
      それでも、血は繋がらないながら、大人になっても母娘仲が良くインタビューに答えているラストだけは救いだった。

      • +11
  6. 3年も朝から晩まで育児してれば、ハイ、元に戻しましょ!っとはならんやろうなそりゃ、この家族間に貧富の差があれば娘達は複雑な心境になるのは間違いないけど、お互いの家族の隔たりなく一緒には暮らさないけどこういう形で目掛け続けるってのは一つの答えのような気もする。

    • +21
  7. 病院から十分にふんだくったのか
    美談にも金銭的な余裕が必要だよな
    あとは、相続が発生した時どうなるか

    • +5
    1. ※10
      これだよな。
      もし双方の家庭に目に見える貧富差があったら地獄になってた。

      たまたま「運が良かった」だけでしかない。

      • 評価
      1. >>41
        あとシチリアの土地柄もある
        あそこ人と人の距離感近いから…

        • 評価
      2. ※41
        中二病くせーなこいつ
        斜めに物事を見るのは格好悪いんだぜ
        器がちっさいってこと

        • +1
  8. 昔トリビアで生まれたばかりの子が自分の子か直感でわかるかって実験
    あれも結構な確率で親は自分の子を当ててた
    この事件もそういう直感で当てたんだね

    • -4
  9. 取り違えた病院はクソのクソだけど
    この母親2人の対応はとても良いね
    分かっててもこんなに上手く対応できるもんじゃない

    • +17
  10. 美談は美談だけど病院クソすぎない?
    何十年前ならあるかもだけど
    3年前の話だよね?命預かってる自覚あんの?

    • -16
    1. >>15
      本文くらい読んでください。23年前の話です。

      • +14
  11. まあ、イタリア人に多くを期待しちゃいけないって事だな。
    1割も居ない真面目なイタリア人だけで国を支えてると思うと本当に凄い国だわ。
    一人のスーさんと9人のハマちゃんで運営してる会社が潰れもせず存続してる様なものだ。

    • -7
  12. これ素晴らしいけど経済的に家庭環境的に双方ある程度釣り合ってないと難しいよな

    • +21
    1. ※19
      実際皮肉なほどかけ離れた環境のケースあるよね。
      あの本当は裕福な家庭の子だったのに貧しい家の子と取り違えられた男性もだけど
      「捻じれた絆」のケースでも都会の教育熱心な家庭の子と地方の漁村で野生児みたいに育った子を交換しなきゃならないことになってた。

      • +5
  13. 普通の国では珍しい家庭環境だけど、一夫多妻ありの中東だと普通にありそう
    父親が一人という違いくらいで。

    • -6
    1. >>20
      なんか一夫多妻も内情は大変らしいで
      派閥やら嫉妬やら歪みやあるらしい
      母ちゃん同士仲良いのは期待するな

      • 評価
  14. 家族間の相性が良かったのが最大の幸運かも知れんな

    • +16
  15. 自分だったら、相手の母親に娘を取られるかもって葛藤とかして病みそう
    強くて賢い人たちなんだろう

    • +6
  16. みんな病院クソクソ言うけど、これって医療関係者といしはどうなんだろうね?
    ヒヤリハットというか、あるあるネタなのかな。 
    取り違えた赤子が母親の元にいくことは滅多にないけど, ギリギリのとこで取り違えに気付くとか、取り違えなくても、間違いそうになるのは稀によくあるとか…。

    これってどこの職場でもある話なんじゃない?絶対あり得ないし、起きてはならない事故だけど、寸前のところまではいった、みずぎわで防げたみたいな、大火事はないけど、ボヤ騒ぎや火の不始末で…っていう世には出ない小さなトラブルなんて沢山あるでしょ。

    • -1
    1. ※24
      自宅出産から病院出産へ移行していく時代に
      取り違え事例やヒヤリハットが多発したからこそ、
      分娩後 即座に 一度嵌めたらハサミじゃないと取れないバンドで
      母親の名前を記した名札を付けるとか(昔はもっとベタに
      油性マジックでデカデカと直接 脚に書き込んでた)、
      産後の沐浴・体重測定など各種ケアを行うスタッフを
      分娩室間で共有せず、1人の妊婦に固定担当を付ける等、
      対策が講じられてきた。

      黎明期のドタバタの頃のはまだしも、
      ノウハウが確立されてきた今の若い世代になって
      まだこんな人生に重大な影響を与える凡ミスを犯すのは、
      病院の管理体制が責められても仕方ないと思う。
      現場労働者のエラーはゼロには出来ないからこそ、普通は
      「どんなにウッカリしてても混ざりようが無い物理的隔離」
      といったシステム上の防止策が設けられる。

      • +6
  17. 両家が同格で円満だったから丸く収まった
    色々格差が合ったら上手く行かないだろ
    取り違えで両親離婚でこどもが施設行きとかのケースもあったはず

    • +6
  18. こういう例日本でもあったよ。
    ニュース番組かなんかで取材してるの見たことある。
    2家族隣り合って住むために転居したり転職したりと様々な苦労があったみたい。
    家族の人は「後悔はしてないけど二度とこんなこと(取り違え)はあって欲しくない」と言っていた。
    50年くらい前にはそこそこの件数起きてたみたいだから一生知らずに過ごした人もいたかもね。

    • +10
    1. ※26
      日本でも昔よくあったね
      昔は足首にリングつけてそこに名前とか描いてたけどリングのつけ間違いとかあったし
      死産したお母さんが乳児を強奪するなんて事件も何度かあった
      だから足の裏にマジックで書くようになった
      有害物質を含まないマジックがあるからできる技で、油性マジックなら何でもいいって訳じゃない
      それでも人がやることだから間違いは起こるのだよ
      名前呼んでも別の人が入ってきたり、もうどうしろと、、

      • 評価
  19. カテリーナさんとメリッサさん、顔立ちは違うのによく似てるね
    血のつながりはなくても、まごうことなき家族だね

    • +4
  20. 赤ちゃんの足にタグを付けるのは取り違えないためだよね。
    1999年に横浜の病院で、肺の手術を受ける患者と心臓の手術を受ける患者を取り違えて手術してしまった例があったて、その後から識別バンドや本人に名乗ってもらう等の対策が取られるようになった。

    • +4
  21. 両家で希望が合致してよかったね
    片方が実の娘を取り返したいって思ったら成立しなかったもの

    • +7
  22. 自分も間違えてはいけない仕事(大体そうだと思うけど)してるけど
    これほど絶対に間違えてはいけないって職務もないよねぇ…

    • +7
  23. 日本でも1960年代は
    赤ん坊の取り違えがしょっちゅうあったそうな
    子供が両親に似ていない、血液型などから
    まずお母さんの浮気が疑われたりして
    多大な悲劇の原因になったとか

    • +9
  24. サイコな看護師が
    ワザと赤ん坊を入れ替えたりする事もあったらしい…

    • +9
    1. ※37
      それも一つの答えやな
      10通りあれば正解も10通りある

      • +6
  25. EUのお荷物(PIIGS:放送禁止用語らしい)イタリアの病院だから仕方がないよね
    2011年の予算削減で酷いことになってるらしいじゃん
    1998はかなり前だけど、現場は既に腐ってたんだろうな
    イタリアってずっと不況な気がする

    • -2
  26. 双子が2組いたので
    片っぽ取り違えてしまって
    双子なのに全く似てない…と思っていたら
    偶然4人揃う機会があって
    双子の片っぽずつがそっくりで
    謎が解けたって事もあったよ

    • +5
  27. 凄く幸せな事例だと思った。
    2つの家族の考え方が似通っていたから。。。なのかな?
    それは3年間も家族として接していたら、分れられないと思う

    • +2
  28. 両家の生活レベルや価値観が近かったから、不満が少なく済んだんだろうね

    どちらかが裕福だったり変な思考だったら、すごく揉めただろう

    • +2
  29. ミスした病院は許されるものではないけど、賠償金がどうのとかは永遠に知らないままでいいや。
    こんな素晴らしい話に水を差されたくないからね。

    • +1
  30. 韓国ドラマの定番「出生の秘密」^ ^
    最近は中国ドラマでも。というか、中国ドラマは韓国ドラマのパクリですわw

    • 評価
  31. バイク乗るんだろ?
    ふたり鷹なんだろ?

    • 評価
  32. 経済的によく似た家庭だったのかな
    相手家族が貧乏だったらそこにホントの子供託すのは無理だわ。

    • 評価
  33. 見てるだけの私達はミスした病院最悪!と糾弾するだけして終わりだけど
    その人の人生はその後も続いていくんだし本人らにとって良い形になったならもう何も言うまい

    • 評価
  34. うちにも三才の娘がいるが、いまごろ間違いでしたって言われても離れられないよ
    だから、この両家の気持ちはよく分かる

    • 評価

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