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体外受精を試みた夫婦、別の夫婦の遺伝子を持つ双子を出産。不妊治療クリニックを提訴(アメリカ)

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(著) (編集)

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Rainer_Maiores/pexels
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 自然妊娠に恵まれない夫婦にとって、不妊治療は心身の葛藤を伴う辛いものだ。しかし、その治療で赤ちゃんを授かることができた時の喜びは、とても大きい。

 アメリカに住む1組のアジア人夫婦が、ある不妊治療クリニックで体外受精(IVF)による妊娠を試みたところ、2回目で双子を妊娠した。

 しかし、生まれてきた双子は人種が異なっていた。DNA検査の結果、双子は夫婦とは無関係で、同クリニックで治療を受けていた別の夫婦の遺伝子を持っていることがわかったのだ。

 夫妻は、クリニックの医療過誤を非難。心身ともに苦痛を与えられたとして現在訴訟を起こしている。

不妊治療クリニック、体外受精(IVF)治療で医療ミスか

 ニューヨーク在住のアジア人夫婦は、自然妊娠に問題があることがわかり、不妊治療クリニック「CHA Fertility(ファーティリティー)」を利用し、体外受精による妊娠を試みた。

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sciencefreak/pixabay

 同クリニックは、去年の初めにこの夫婦から精子と卵子を集め、正倍数体の胚を5個形成した。そのうち4個は性別が女性だった。

 最初の受精は失敗に終わったが、去年9月に双子を妊娠していることがわかり、夫婦は喜びに沸いた。ところが、超音波検査でこの双子の性別が男であることが判明した。

 5個の胚のうち、男性だったのは1個のみと医師から告げられていたため、困惑した夫婦はクリニックの経営者の1人に連絡した。

 するとその共同経営者は「自分の妻も妊娠時に男の子だと告げられていたが、出産したら女の子だった」と伝え、超音波検査は不正確だったとして、そのまま治療を続行した。

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Zaid Abu Taha/pexels

人種が異なる双子の男児が誕生

 今年3月、治療をうけていた女性は出産。しかし、超音波検査通り双子はどちらも男の子だった。それだけではなく、夫婦ともにアジア人であるにも関わらず、人種が異なっていたのである。

 自分たちの遺伝子素材を使って生まれたはずの子供が、性別も人種も違って生まれてきたことに夫婦は大きなショックを受けた。

 その後のDNA検査では、双子の赤ちゃんはこの夫婦と全く無関係で、同じクリニックを利用していた別のカップルと関係があることがわかり、夫婦は赤ちゃんの親権を放棄した。

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DarkoStojanovic/pixabay

アジア人夫婦、クリニックを相手に訴訟を起こす

 その後夫婦は、医療過誤と心身ともに多大な影響を与えられたことを理由に、CHA Fertilityを提訴した。

 米連邦地方裁判所に提起された訴訟内容によると、夫婦はクリニックの施設使用料や医師への支払い、専門家のサービス受託料、薬代、研究費用、交通費などを含む不妊治療代に、10万ドル(約1,080万円)以上を費やしたそうだ。

 また、夫婦は自分たちから収集された2つの胚がどうなったのかも知らされていないという。これまでのところ、同クリニックはメディアのコメントには答えていない。

References:Oddity Centralなど / written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 53件

コメントを書く

  1. 子供がかわいそうだなぁ
    遺伝的な親の腹からは産まれられず、産みの親には捨てられて、かといって遺伝的な親も自分の腹痛めて産んだ子じゃないとかで微妙な気持ちだろうし

    • +49
    1. >>1
      別カップルも治療中だったからこのカップルに受け入れてくれたらいいけど…。でも難しい問題だね。。無理に育てて育児放棄とかも不幸すぎるし、なら良い里親さんに出会える方が幸せなのかも?
      うーん。難しい。。

      • +1
    2. >>1
      別のカップルが治療しても無理だったから医師に大金渡す→医師知ってて産ます→親親権放棄→別のカップル親権ゲット→医師訴えられるもその金も別のカップルが払う→糸冬

      • +2
      1. >>27
        私はクリニック側が責任を持って里親を探して、金銭面も全て援助すべきと考えたけど…これで報われるのかなあ。

        アジア人夫婦も1000万円かけて初めて妊娠して喜んで一生懸命に産まれるまで準備してたのに…報われなさすぎる。

        • +3
  2. これは続報が気になる
    10ヶ月間の幸せ感と不安感で、生まれたらこの結果で精神的苦痛は半端じゃないだろうし、親権放棄は当然の権利として、遺伝的親が引き取るのかどうか・・・
    病院が完璧に両カップルに賠償して、遺伝的親が子供を受け入れてくれて、間違われたカップルに今度こそ自分たちの子供ができればいいだろうけど、賠償額も半端じゃなくなるだろうし信頼を失った病院は立ち行かなくなるだろうから全て丸くは収まらないだろうなぁ

    • +46
  3. 色んな国で自分の精/子使って体外受精させるとんでもない不妊治療医がいて事件になってたりするからこれももしかすると・・・

    • +14
  4. 映画『そして父になる』よりも事情が複雑過ぎやしませんかね…?

    • +7
  5. 被害者への賠償が済んだとしても
    10数年後にこの生まれた双子からも病院が提訴されそうだな
    それまで病院が残ってるか経営者もしくは責任者が生きてればだけど
    人間複数人の人生を狂わせるようなことして、ミスでしたとかそんな言葉じゃ済まされないぞ

    • +13
    1. >>6
      遺伝子的親も親権放棄したら責任持って医者が引き取って「自分の子」として育ててくれれば良いんだけどねぇ
      受精鷺から体に戻すとこまで一人で作業してたわけじゃないだろから難しいか

      • 評価
  6. カッコウの他の鳥の巣に卵を産み、育てさせる「托卵」みたいだな

    • -8
  7. 体外受精や代理母出産みたいに生殖活動に夫婦二人以外が介在するのって、それ自体の是非以前に、人為的なトラブルの起きる余地があったり医師のオッサンが自分の種使って…とかいうことが起こりうるのが恐ろしすぎる
    この手の過ちは本当に取り返しがつかないのに
    それも、このケースみたいに人種が違うとか、子供があまりにも似てないとか、血液型が合わないとかでなければ発覚しなくても不思議でないわけで(発覚しないならその方が幸せかもしれないけど)
    個人的にはどんなに子供ほしくなったとしても大枚はたいて苦労してこんなリスク犯そうとは思えない…

    もちろん被害に遭った夫婦が気の毒なのは言うまでもないし、単純ミスにしろ故意にしろクリニックは訴えられて当然だけれども、そもそもそこまでして自分達の子供がほしい!というのも結局は本人達のエゴであって、一番救われない被害者はそれこそ何の罪もない子供なんだと考えると本当にやるせない気持ちになる

    • +11
    1. >>9
      べつに子供ほしくないけど、不妊治療はほんとうに大変なのだから その活動を非難してやってくれるなと思うわ。

      • 評価
  8. 人為的にコントロールして子供を作るのは駄目だよって神が教えてるんじゃないの

    • -34
    1. ※10
      神がそういうことを教えたがってるのなら、そもそも体外受精によっては子供ができないようにするんじゃないっすかね
      ずいぶんアホな神っすね

      • +12
    2. ※10
      程度問題でしょ。
      遺伝病治療を超えた遺伝子操作はどうかと思うが(筋ジストロフィー直したいとかじゃなくて、目を青くしたいとかの)、不妊治療に倫理的問題は全然ないと思うけど。

      • +8
    3. ※10
      「受胎率=クリニックの信用=お金いっぱい」って悪魔が医師に囁いたようにしか見えない。
      大金を使ってでも子供を授かりたいという夫婦にこんな仕打ちをするのも悪魔にしか見えない。

      • 評価
  9. これとはまた別の事件でわざと自分の制止を受精させていた医者もいたなぁ

    • +5
  10. 親権放棄された後、子供はどうなっちゃうの?
    引き取り手がなければ、孤児になるしかないの?

    • +7
  11. 自分の遺伝子、DNA以外は価値が無いという強固な思い込みがある人が親になってもなぁ。
    じゃあ養子を大切に育て愛している人はなんなんだ、と思う。
    胚の段階で既に差別が始まるのか。人間は業が深い。

    • -22
    1. >>16
      自分以外は価値がない、とは思ってないよ。
      自分の子供が欲しいというのは生物の本能だよ。

      • +7
      1. >>28
        長い長い不妊治療の結果
        目に重い障害を持つ子が産まれたのを見てる。今は小学生。
        親は身近な人。
        毎日その子の事で嘆いてるし、酷い事も言うから、親になるって何なんだろうって思ってる。自分の子が欲しいイコール本能と言われても、「?」としか感じない。

        • -7
      2. >>28
        でもこのケースなら私はもう自分の子として育てるけどな。確かに自分の遺伝子が入った子が欲しいのは本能かもだけど、違う人の受精卵とはいえ自分の体内に着床して、10ヶ月もお腹にいて、産んだんだもん。その子達を捨てるっていうのが理性の面で出来ない気がする。赤ちゃんに罪はないし、赤ちゃん達はどうなるのか気になってしまって無理だ。本能より理性でこの子達を「自分の子」って認識して育てるほうが、自分の性格には合ってる。

        • -6
        1. ※35
          奥さんはそれでいいとして
          旦那さんは産んでもいないし子供の外見も別の人種だから
          自分の子と認識出来るものが何もないって思ってしまうかも
          養子ともまた覚悟が違うだろうし難しいね

          • +4
        2. ※35 ※37 自分(女子)も実子として育てる方に一票。
          伝統的なキリスト教徒であれば、そう考える人も
          少なくないのでは。その結果、夫と離婚になっても
          暮らせるくらいの慰謝料はほしい。
          問題は人種が違う事への風当たりかな。
          世の中はセサミ・ストリートじゃないしね。

          • -4
        3. >>35
          貴女は優しい人だ。
          自分のおなかで育てた母親ならあなたのようにおもって育てられるかもしれないけど、1000万と長い年月かけてまで「自分と嫁さんの子」を欲した旦那さんが自分の子以外を拒絶してしまうのは仕方ない。
          女性だって知らぬ間に「愛する人以外の子を産まされた」訳だし拒絶する人だっているだろう。代理母になるために不妊治療してたんじゃないよ。
          下手したら年齢的に最後のチャンスだったかもしれないし、双子なら帝王切開だってしただろう。出産後に体調を崩してしまう人だっている。

          冷たいようだけど、代理母でもないのに自分の子以外を産んで腹を切るなんてあんまりだと自分は思った。

          • +6
        4. ※35
          アジア人夫妻は赤ん坊を愛しているんですね。遺伝的親がもう一方の夫婦であると判明したとしても、すでにお乳もあげている毎朝キスをするちいさな熱をその手に抱いています。渡すなど考えられなかったのでしょうね。ですので裁判となったようです。親権は生んだ親側にあるのか遺伝的親側にあるのか。

          両夫妻4人ともが赤ん坊を愛しているという事実は4人に友人であるかのようなつながりをもたらしてもいたそうです。長く時間も心も消耗する裁判だったようですが、親権は遺伝的親側に認められます。遺伝的親は悲鳴と涙とともに失われていた息子を取り戻し、アジア人夫妻は悲鳴と涙のもとに愛する息子の親権を放棄します。
          日本でも報道されていますので”マヌーカン夫妻”の名を探してみてください。

          Mom whose embryo was wrongly implanted in Queens woman tells all(nypost.com)

          • +4
          1. ※49 続報ありがとう、子供たちが愛されていてヨカッタ!
            しかし切ない結末だ。。。(米39)

            • 評価
          2. >>49
            そんな顛末があったんですね。
            実子じゃないからと簡単に親権を放棄したかのように読めてしまって、とても不快感があったんだけど逆に申し訳ない。お乳もあげてたなんて…産んだ方の被害者がかわいそうすぎる。

            • +3
          3. ※49
            切ないな。涙が出てきた…
            双子達はもちろん幸せになってほしいし、産みの親夫妻も遺伝親夫妻もみんな幸せになってほしい

            • +2
  12. 人工受精もDNA鑑定も人の手が入る以上はこういうリスクを考えなきゃダメだしリスクも込みでチャレンジしないとね

    • +1
  13. 人の手でやる以上必ずミスが発生するというのは大前提の筈なんだが、
    医療側も患者側もミスが起きた場合の事を何も考えてないんだよな

    • +2
  14. 遺伝子的親の方は、この子供を引き取ることにしたのだろうか…。
    もし、「いや、知らん。うちの子とは認めん」ってなったら、かわいそうだなぁ…。

    里親見つかるまで孤児院行き?

    • +4
  15. 複雑すぎるー。普通の医療にしたって重大なミスで亡くなる方々もいる、医療を扱うのはしょせん人間だし、人命に直結しないからか、まだまだ法が追い付いていないし、なにより不妊治療ってドル箱としか考えていない医師のほうが多そう。子ども達のその後が気になる。不妊治療が成功しても、こういう事もあるんだって知れるようにするべきかなとも思う。自分の遺伝子残しまくった元医師もいてびっくりしたし。

    • +2
  16. 管理やら何やら杜撰な所が多いから話題としてよく上がるのか、話のインパクトが大きいから印象に残り易く多いと勘違いしてるのか、どちらかは良くわからない

    • +1
  17. 不妊治療は成功しても、こういう事もあるんだってことだね。関わる医師もドル箱としか考えてなさそうだし。子ども達がどうなるのか気になる。関連記事では自分の精/子を使った元医師もいて腹が立ったけど。もっときちんと法整備するべき。

    • +2
  18. 「赤ちゃんの親権を放棄した。」の一文が無情すぎる

    • 評価
    1. >>26
      そらそうよ
      ほぼ1年赤の他人を腹で育てただけでも壮大な罰ゲームなんだから

      • +7
    2. ※26
      むしろ誠意があるだろ。
      育てて情が生まれて「返したくない!」ってなる方が誰も幸せにならん
      ちゃんと元の親に返そうという判断だ

      • 評価
  19. 先週アメリカでニュースを読みましたので追加情報。
    その双子の赤ちゃん同士も遺伝子検査で他人と発覚。
    つまり、別の2組のカップルの受精卵を被害者であるアジア系カップルの女性の子宮へ→妊娠→出産。
    今まで不妊治療に日本円で1,100万円近く費やしてきたとのこと。
    酷過ぎる精神的&肉体的&経済的負担です!

    • +22
    1. ※30
      親権を争う法廷で両夫妻とも泣きっぱなしだったとか、アレック君にアジア夫妻から贈り物がされているとかへその緒がどーのとか悲痛に悲痛重なりすぎだろと思っていたのです。それでもアレック君を抱くマヌーカンさんの写真みて双子じゃなくて一人だったんかなー、ひと段落なのかなー(←機械翻訳で読むので記事の部分部分しか理解できていない)とぼんやりしていたらそんな事に…

      • +2
    2. >>30
      残酷過ぎて絶句!
      同じ子宮で一緒に育って来たのに(遺伝子上)兄弟ですらないのかよ!
      それぞれ別の家庭で他人として育てるのか?それとも双子は双子として育てるのか?
      そもそもこのクリニックがこんな重大なミスを犯したのは、本当に本件が唯一なのか?
      過去このクリニックで生まれた子供達を検査する是非は!?
      開いた口が塞がらないとはこのことだ。

      • +6
    3. ※30
      ええーなんでそんなことが!?故意なのか、あるいは受精卵の管理がすさまじく杜撰なのか…

      双子と血の繋がった親にあたる人たちにそれぞれ引き取ってもらえるのが一番いいけど、彼らもクリニックの患者だったなら、「治療で授かった子供がちょうど今お腹にいる」とか「治療によって生まれた赤ちゃんの育児真っ最中」とかもあり得るよね
      もしそういう状態ならさらに新生児を引き取れというのもなかなか難しいだろうな

      • 評価
    4. >>30
      何かの実験してみたとしか思えない酷さ

      • +4
  20. 血液でも厳重に管理されて輸血の時には本人確認これでもか!ってすんのに不妊治療はそんないい加減なの?

    • +4
  21. 赤ちゃんは、誰からも愛されずに生まれてしまったのか。

    • +3
  22. このケースは代理母とおなじこと

    両親は被害者、子供も被害者

    クリニックが犯罪者なのに刑事事件で裁かれず
    提訴しなければならん事自体が異常な社会

    • +6
  23. ビジネスにしている以上この辺の管理は神経質になりすぎるくらいでちょうど良いのに…さすがアメリカ雑な国。自分も雑なのでアメリカ好きだけど普通にこういうこと起きちゃうからな…

    • +1
  24. あんまり関係ないけど、自分の実子でない子供を殺すライオンのオスの話を思い出した。残酷な習性だけど、それだけ血の繋がりというものは特別なんだと思う。
    自分達の子供を授かることができなかったその夫婦からすれば、医療ミスで生まれてきた子供が可哀想とか、そういう感情論では片付けられない何かが確かにあるんだろうね。

    • 評価
  25. 養子ではなく実子なのに人種が明らかに違う→妻の不倫による子どもor夫の連れ子、っていう発想が普通だから不名誉な噂立てられかねない
    人種違う→不妊治療中に病院のミスがあり他人の子どもを妊娠出産した、っていう発想になる方が珍しい

    • 評価

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