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そこにいるのはお見通し。小さな鍵穴から部屋に隠れた物体を検出する最新のレーザー撮像技術

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(著) (編集)

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 例え密室に潜み鍵をかけても、部屋の隅っこにいようと、最新のレーザー技術があれば中にいることがバレてしまう。そんな時代がやってきたようだ。

 米スタンフォード大学の研究グループが開発した「Keyhole imaging(キーホール・イメージング)」という技術は、その名の通り、鍵穴のような小さな穴からレーザーを通して、内部にある”動く物体”の形状を確かめることができる。

 しかも単純に小さな隙間から内部を覗き込めるだけではない。たとえカメラの視野の外にあったとしても、その姿を撮影することができてしまうという。

 息をひそめ、まったく動かないでいることができれば回避可能かもしれないが、見つかってしまうのは時間の問題かもしれない。

最新のレーザー技術で小さな穴から内部を撮影

 キーホール・イメージング技術で室内を探るには、まず小さな穴(鍵穴など)を通してレーザーを飛ばす。穴を通過してその先にある壁に当たったレーザーの光子は、反射して室内に散らばる。

 光子は反射された先でさらに反射して跳ね返り、そのいくつかは鍵穴を再び通過して戻ってくる。これをセンサーで捉えるのだ。するとアルゴリズムが光子が反射して戻ってくるまでの時間をもとにして、室内にある物体の画像を生成する。

 カメラの視野の外にある物体を認識することができる非視線方向イメージング法(NLOS)の一種で、アイデア自体は新しいものではない。

 しかし従来のものは、視野の外にある物体を撮影するために大きな反射面が必要で、部屋の外から内部を探るようなこともできなかった。

Keyhole Imaging | IEEE TCI 20201

動く物体にのみ有効

 これまでのNLOS技術の限界を突破したキーホール・イメージング技術だが、まだ弱点がある。それは動いている物体でないとうまく検出できないということだ。

 物体が止まっている場合、光のパターンを検出するアルゴリズムが、うまく光の到着分布パターンを観察できないようなのだ。そのため静止している物体を撮影することはできない。

 しかし動いている物体ならば、内部にある隠れた物体をきっちり見ることができる。従来のNLOS技術に比べて画質は劣るものの、それでもそれが何なのかすぐに判別できるくらい詳細な画像が生成される。

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Photo by:Stanford Computational Imaging Lab

犯罪捜査や自動運転システムに有効

 用途としては、たとえば警察や軍隊などが室内に突入する前に、壁の亀裂や小さな隙間から内部の状況を把握するために利用するといったことが考えられる。

 また車やロボットなどに搭載される自動運転システムに応用すれば、障害物などで隠されている危険な物体を前もって発見するなんてこともできるかもしれないそうだ。

 この研究は『IEEE Transactions on Computational Imaging』に公開された。

References:A Laser Can Now Use a Keyhole to See Inside a Closed Room – Nerdist / written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 22件

コメントを書く

  1. 日本の鍵穴の内側って中から鍵かけるためのつまみになってることも多くてレーザーが通るとは思えんが

    • +3
  2. 一般的には、悪用される未来しか思い浮かばん

    • +5
  3. 心霊スポットで重宝しそう
    海外じゃ既にレーザーグリッドが大活躍してるからな

    • +1
  4. 日本では鍵穴は貫通しておりませんおわり

    • +6
  5. 成る程ね
    鍵穴からレーザーが出てたら動かない事にする

    • +4
    1. ※5
      おそらく赤外線とか可視光出ないのを使うと思います。

      ※8
      ソフト解析のほうはクラウド使うだろうから、光学部分だけが小さくなればできそう。

      ※9
      現時点では鍵穴からのレーザーが当たってるところから直接見えるところにいて、対象が動いていることの二つが条件のようです。つまり息も心臓も停めるか、レーザーの当たっているところから直接目視できないところに隠れるかすれば見つからないハズw

      ※11
      ミソはレーザーだから鍵穴から離れたところからでもできるってことで、壁や床等に近づくことができればファイバースコープに頼るでしょ。スゲー技術だと思いますわ。

      • 評価
  6. 『日本では鍵穴は貫通してないから無効!』ってコメントあるけど
    雨戸の隙間とかふすまの穴とかから覗けちゃうんじゃないかしら

    • +6
  7. 通常とは違う光学パターンに反応するダンシングフラワーを作れば空き巣対策にはなるかも
    当面はレーザーと解析セットがおそらく3桁くらいになってアタッシュケースに機材が収まらないような気がするから空き巣程度に使われることもないだろうけど

    • +1
  8. これって、鍵穴から~ってことは
    X線みたいに透過するわけじゃない単なる光線で、
    光源から死角になる物蔭に居たら判らないの?

    • 評価
    1. >>9
      レンズとかで普通に見ている訳でないからアウト
      やってることは超音波エコーに近い

      原理的には反射光が届く場所すべてアウトだろうから押し入れにこもってもドア下に隙間あるとだめ

      • +2
  9. つまり、小さい穴さえ明ければシュレディンガーの猫が生きているか死んでいるか分かるんですね!?

    • +4
  10. 意味ないね

    2ミリ程度のファイバースコープが楽天ですら売っていて
    動いていない被写体も360度鮮明に映るのに

    • -3
  11. えっ怖
    そのうち絶対犯罪組織が使い出すやつでは?

    • +3
    1. >>13
      問題は犯罪組織がどんな時に使うのかだよな

      犯罪者ではなく、犯罪組織なのでやろうと思えば押し込んで連れ去る事も可能なわけで、部屋の中を見るのではなく、部屋の前に留めた車から監視していて、帰ってきたら仲間を呼ぶという方法を取るんじゃないでしょうか。実際にあった例としてはオウム真理教事件で某弁護士一家が連れ去られまだ幼稚園にも行っていない幼児を含め全員殺害と言う事をやってますからね

      • 評価
  12. 日本の鍵には使えないって言われる方多いですが、別に鍵穴に限定されないのではないですか?
    「鍵穴のような小さな穴からレーザーを通して」
    って文章読み飛ばしてる方多くないです?

    • +6
  13. 2箇所にドリルで穴を開けるか
    銃やハンマーなどで端に穴を開け常時観察出来れば
    かなり人質の救出率が上がりそう
    ダミー穴を開けて誘導とか、別室にわざと誘導とかも有効

    • 評価
  14. 今時の鍵穴は貫通孔じゃないから、鍵穴を使う事は出来ないだろうけど。
    ドアの監視口なんか使えるかもしれない。

    • +1
  15. 玄関から部屋の中が丸見えの奴ってあまりいないだろ
    もし本当に鍵穴からレーザー光が通過してきたとしても
    のれんでも掛けておいたらどうということはない

    • 評価
  16. 動かない物体は捉えられない? なら悪球打ちの岩鬼のように、自分自身が動くのだ!

    • 評価
  17. 実は盗聴技術として30年くらい前からあった技術の一つTV番組でやってたほどポピュラーな技術なのでなんで記事になってるのか不思議
    たぶん論文にして発表したのが初めてなんだろうな

    • 評価
  18. 果たして科学のなせる技なのか
    変質者の執念なのか

    • 評価

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