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北極圏からの流れ者、セイウチのウォーリーが次々と船を破壊。ついに専用の「はしけ」が設置される

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(著) (編集)

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image credit: youtube
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 今年3月、北極圏にいるはずのセイウチが、めったに来ることがないアイルランドで目撃され話題となった。

 まだ若いセイウチは、餌を求めてアイルランドまで来てしまったのでは?と推測されたが、ウォーリーと名付けられ、暖かく見守られていた。

 ところが、ウォーリーは異国の地でやりたい放題だったようである。

 この4か月間欧州沿岸を旅し、夏にはイギリス南西部のシリー諸島で目撃されたが、ウォーリーは行く先々で、日光浴の為にボートやヨットによじ登った結果、その巨体で船を破壊したり沈めたりと大きな損害をもたらしているという。

 見るに見かねた見かねた当局は、ウォーリーのために専用の「はしけ」を作成することになったことが報じられた。

Wally the Walrus tour of Europe continues (8) (Isles of Scilly) – ITV News – 6th July 2021

セイウチのウォーリー、次々と船を破壊し沈める

 北極圏に生息するとされるセイウチが、アイルランドの沖合に姿を見せて地元住民を驚かせたのは今年3月のこと。

 ウォーリーと名付けられた若いオスのセイウチは、3月以降アイルランドからウェールズ、フランス、スペインなど欧州沿岸を4000km以上泳ぎ渡り、行く先々で驚くべき目撃情報が寄せられていた。

 ウォーリーは、まだ若いが体重は800kgで重い。そんな自覚がないままに、船やヨットに飛び乗って日光浴を楽しもうとするため、ことごとく船やヨットを破損し、沈没させていたのだ。

 また、救急船舶での一休みもお気に入りのようで、たびたび船に上がって寛いでいる姿が目撃されていた。

 救急船舶の出動要請が出た際には、ウォーリーは不思議と自ら船を降りるため、これまで救助業務に支障はなかったというから幸いだ。

 とはいえ、既に複数の船を沈めているウォーリー。

 SNSではすっかり知名度が上がっており、ウォーリーが船に上ったり船の上でまったりする姿が拡散されると、そんなウォーリーを一目見ようと近くに人が集まるようになり、当局はウォーリーの現状に懸念を抱いた。

各当局がはしけを設置。ついに休憩場所を手に入れたウォーリー

 この夏、イギリス南西部コーンウォール半島沖合に位置するシリー諸島に姿を見せたウォーリーのために、当局は専用のはしけを作成することにしたようだ。

 はしけとは、河川や水深の浅い海で貨物を運ぶために作られた小舟や板のようなもので、自走はしない。

 ウォーリー専用のはしけを作ることで、人間との接触をできる限り避け、双方の安全を確保することができるようになる。

 ウォーリーは、既に6週間をシリー諸島で過ごし、現在は再びアイルランドに戻ったようだが、はしけを設置したBritish Divers Marine Life Rescue(BDMLR)は、このように述べている。

当局の目的は、ウォーリーが休める場所を提供し、効果的にモニタリングを続けて妨害から保護し、物的損害を防ぐことです。

人々がウォーリーの姿を動画に収めようと騒ぐと、当局が介入を余儀なくされてしまいます。本来、野生のウォーリーは、私たちが保護しなくても自然な行為にまかせて生きていくべきなのです。

ですが、優先すべきは野生生物の福祉です。沖合でボートに乗る人は、ウォーリーから100~500メートルは距離を保って留まるようにしてください。

また、混乱を避けウォーリーのストレスを増やさないためにも、目撃場所をSNSで公表しないようにお願いします。

 また、Irish Whale and Dolphin Group(IWDG)は、アイルランドのコーク州のクロークヘイブン港でウォーリーが目撃されたことを受け、「ボート所有者は、船をカバーで覆うかエンジン部分を取り外して損傷から保護するようにしてください」と注意喚起を促した。

 なお、アイルランドでもSeal Rescue Ireland(SRI)がウォーリーのために未使用のはしけを設置したという。

 今後、ウォーリーはアイルランドのケリー州に沿って北へ向かい、西海岸を上って更にクルージングを続けることが推測されている。

 北極圏からの流れ者、セイウチのウォーリーは自由奔放なふるまいでヨーロッパツアー中だが、北極圏に戻る予定はないのかな?1頭だけで寂しくないのかな?

Wally the walrus climbs on our boat in the isles of scilly

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 28件

コメントを書く

  1. インタビューに答えてる人が困りつつも若干楽しそうなのがいいな。
    黄色の船体から尻(背中?)だけはみ出てるのかわええw

    • +4
  2. 猫とか犬でも「もう君のサイズではその箱は対応できないのだよ」ってのに入って恐しちゃう子がいるけども、それはセイウチもそうなのだな。
    このまま欧州旅行を続けるのか北極圏に帰るのかは分からんけど、無事に生きていってほしいものだ。

    • +10
  3. 人間の思春期に一人旅に行きたくなる症候群みたいなものかな?

    • +6
  4. 船の上が好きなのか、向こうは日向ぼっこできる海岸がないのか

    • +5
  5. >また、混乱を避けウォーリーのストレスを増やさないためにも、目撃場所をSNSで公表しないようにお願いします。

    ウォーリーを探さないで

    • +18
  6. それでは聞いてください。
    友川かずきで「トドを殺すな」

    • 評価
  7. その専用のはしけと、それに乗ってるセイウチの画像がみたかったんだよお…

    • +16
  8. 氷山に乗る感覚なのかな?
    「どう乗るのかな?ジャンプじゃ届かないし…」と思ったんだけど
    なるほど牙を使うんだ、アレで這う姿があったね。

    しかし観客が集まるのはどこも同じだね。
    チラ見して帰るようにしないといけないよ。

    • +6
  9. 天敵の白熊居なくてエサ取り放題だから気楽なのかも

    • +5
  10. この巨体で上手に船に乗るんだから器用なもんだな

    • +8
  11. セイウチ側も一応気を使ってる風なのがなんとも
    すぐ駆除だー税金使うなーってならないのは見習うべきか

    • +5
  12. はしけの様子はYouTube行ってWally Walrusで検索してみるとScillyでのはしけ(ポンツーン、浮き桟橋、釣り浮き桟橋、ジェットフロート)の動画がいくつか見つかりますがサイズ・形状違うので複数設置なのかもしれないですね

    Seal Rescue Ireland(sealrescueireland)のInstagram9月3日投稿によればここ数日みかけないのでいよいよ北に旅立ったのでは!と期待しているみたい
    BDMLRサイトにも「Walrus moves on from Isles of Scilly(bdmlr.org.uk)」という記事(はしけ写真付)で北極圏に向ったかも?とあるのですがこちらは8/21付なので空振りだったのであろうか

    • +4
  13. 好意はトドいた。
    これでドント、ウォーリーだなっ!

    • +8
  14. アイルランドに黒い人多いんだね
    むしろそこに驚いた

    • 評価
    1. ※16
      そりゃー、海を渡るとアフリカだからね。

      • 評価
  15. 船の上でのんびり日光浴したかっただけというのがまた
    悪気はない悪気はないんだ

    • +2
  16. これはタマちゃんですね・・・間違いない

    • +1
  17. 最終的にこうなった
    要は「トドのつまり」

    • +3
  18. あのたっぷりボディじゃ小さいボートはすぐ沈んじゃうよなあと思いつつなんか憎めないよねえ

    • +4
  19. お客さん扱いなのいいね
    日本だと害獣扱いされそう

    • +2
  20. あーこれわかるわ
    犬がでかくなった事に気づかず
    ご主人様ー!!(>ω<)
    ドガアアア!!!
    ぐがああ!!(@Д@;)
    て感じ

    • +4
  21. 海底に固定してあるイカダみたいな感じのもの❓
    海から上がってひと休みしたい時に乗って
    ゴロンとしてゆーらゆーらまったり日向ぼっこ出来れば
    過ごし易いかも

    • 評価
  22. 自分の図体のでかさと重さに気づいてないってうちの茶トラみたい・・・

    • +5
  23. この先もっとデカクなって、発情期になったら人間の手におえなくなる。

    今のうちに北極圏に帰した方がいい。人間に危害を加えないという保証はどこにもない。

    小さい子どもなんか湖炉されちゃうかも知れない。

    • 評価
  24. 富士急ハイランド
    重量級でも大丈夫
    「トド・ドドンパ」

    • 評価

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