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悩んでいる?辛いことがあった?ならばその経験を書いてみよう。書くことで精神状態が改善されるとする研究結果

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(著) (編集)

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 ものを書くと、自尊心を高め、自制心を育み、自己認識を向上させるのに役立つという。書くという行為によって、ストレスや不安、うつを軽減することもできるそうだ。

 かの有名なアーネスト・ヘミングウェイはこう言っている。「傷つき辛かったことについて、しっかり明確に記せ」と。

 当時、ヘミングウェイは気がついていたわけではなかっただろうが、「辛かったこと」について自ら書き記すと、精神状態を改善することが現代の研究で証明されている。

書くことで自己認識を高め心の改善につながる

 書くことが精神衛生に良い影響を与えることを示す研究は、200以上あるという。多くの人に心理的なメリットがあるのは一貫しているが、書くことが、なぜ、どのように役立つかについては、専門家の間で意見が分かれている。

 感情を封じ込めるのは心理的苦痛につながる。だから、書くことによって抑圧された感情を、安全に、秘密裏に、自由に解放できることが、精神にいいからという説がある。

 しかし、最近の研究では、書くことは単に感情を解放するだけでなく、自己認識を高め、心の健康の改善につながる可能性が示唆され始めている。

 自己認識とは本質的に、自分の内面に意識を向けることだ。心の内に耳をすますことで、自分の特性、行動、感情、信念、価値観、動機などにもっと気づくことができる。

 自分の心の声を認識するようになると、さまざまな面で有益だという。自信がつき、他者をより受け入れられるようになり、仕事の満足感が増し、良いリーダーになろうという動機につながる。自制心が鍛えられ、長期的な目標に沿ったより良い決断ができるようになる。

 自己認識力は、訓練すれば誰もが向上させることができる。とくに書くことは、日々の生活の中で手軽に実践することができるため、自己認識力を高めるのに役にたつ。さらに、自分が書いたものを読み直すことで、自分の思考、感情、行動、信念をより深く理解することができる。

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photo by Pixabay

精神状態を向上できる3つの書き方

 自己認識力を高め、精神状態を向上させることのできる、3つのタイプの書き方を紹介してみよう。

1. エクスプレッシブ・ライティング
 治療の現場で使われる手法で、生活の中でストレスを感じる出来事に関して、その思いをなぐり書きしていく。文章校正や言葉のチョイスなど、何も考えなくていい。ありのままに感じたことを書き出すのだ。

 この手法は、つらく困難な感情を処理する時に有効とされていて、感情をダイレクトに書くことで、自己認識力を高め、結果的にうつ症状や不安な思い、ストレスを軽減することができるという。

2. リフレクティブ・ライティング
 プロの現場で使われる手法で、看護師、医師、教師、心理学者、ソーシャルワーカーなどが、もっと効果的に業務が行えるよう自分の信念や行動を明確に評価するのが目的だ。

 まずは特定の状況や経験について自分の着眼点を踏まえて書いていく。「この時自分は何に気付いたのか?」「この出来事が自分をどう変えたのか?」「他の選択肢はあったか?あるとすれば何だったか?」など、自分の考えや反省を書き出していく。

 この手法は、自分自身に問いかけ、常に心を開き、好奇心を持ち、分析をすることが求められる。自分の経験や人との関わりから学ぶことで、自己認識力を高めることができ、より良好な精神状態の指標である、仕事やプライベードの人間関係や、仕事のパフォーマンスを向上させることができる。

3. クリエイティブ・ライティング
 詩や小説、ポエム、曲の歌詞などは皆、クリエイティブ・ライティングの一形態だ。通常、この手法は、想
像力だけでなく記憶も活用し、意を伝えるために比喩や暗喩といった文学的な手法を使う。

 クリエイティブ・ライティングは、思考や感情、アイデアや信念を探るためのユニークな方法だ。例えば、気候変動を懸念したSF小説や、友情についての信念をテーマにした児童文学を書くことができる。自分の不眠症を表現するために、フクロウの視点で詩を書いたりすることもできる。

 悲しみのような辛い体験を創作するクリエイティブ・ライティングは、複雑すぎて直接伝えることが難しいようなことを、他者に伝える方法でもある。

 この手法は、自分が伝えようと思っていることを的確に表現する言葉や比喩やイメージを選択するのに役立つ。こうした創造的な意思決定力は、自己認識や自尊心を高め、精神衛生の向上につながる。

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photo by iStock

自己認識の大切さ

 自己を認識することは、健全な精神のための重要な要素で、書く行為はその出発点として最適な手段だ。

 このコロナパンデミック中で起こった、とくにストレスを感じる出来事について、自分の気持ちを書き出してみてはどうだろうか?

 あるいは、昨年からの困難な仕事の状況を振り返ってみて、そこからなにを学んだかをあらためて考えてみては?

 もっと創造的なことをしたいなら、例えば以下のような”お題”をベースに詩や小説を書いてみてはどうだろう?

あなたが今おかれている状況を、家の中のもので表現するとしたらどうするか、思い浮かべてみよう。

冷蔵庫や食糧棚にはストックが十分にあるか? 寂しさや退屈をしのぐために、新しいものをゲットしたり、家でペットを飼っているだろうか?

窓から見えるもので、この歴史的瞬間を示すものがなにかあるだろうか?

 こうした書くための題材は、この1年を振り返り、自分自身に重要な問いを投げかけ、創造的な選択をするチャンスを与えてくれるだろう。

 ほんの15分だけ時間を割いて、自分の内面に気づき、精神衛生の改善につながる機会をつくってみてはどうだろう。

References:Writing Can Improve Mental Health – Neuroscience News / written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 44件

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  1. トメがー、ウトがー、コトメがー、こんな私にも優しい旦那様がいます ! !

    • -7
  2. 本来SNSとかはそういう場所なのに
    近頃はただの日記も甘えるなとか自己責任とか責められるようになった

    • 評価
    1. ※2
      自己満足の日記なら、ネットで全世界へ発信せずに
      紙のノートに書いて 秘かに机にしまっておけばいいと思うの。

      • 評価
      1. ※30
        そうやって人を傷付けてるのわかって

        • 評価
        1. ※38
          いや、実際問題、
          「ネットに公開する = 全世界に自分の意見として発信する」
          という意識が稀薄な人が
          特にデジタルネイティブ世代に多いのは、問題だと思う。

          公に文章を上梓する以上、当然に伴う責任として
          それに対する反論や否定的意見も受ける立場になる。
          (無意味なヘイトや罵詈雑言は別にして。)
          ※2は「SNSの本来の役割」を何か勘違いしていると思う。

          否定的意見を返されるのが嫌で 肯定的讃辞だけ欲しいなら、
          せめて鍵付きアカウントや紹介制ブログなど
          閉じた内輪コミュニティーで 快適な環境の自衛が必要だと思う。

          • +3
  3. モーニングページやら日常的にログをとる毎日だけど苦しみは軽減せず
    もうこんな辛い生き方したくない 何が解決に導く 導けるのかわからない

    • +3
  4. わいが会社であった理不尽なあれをノートにしたためてるのも理にかなった行動やったんやな

    • +5
  5. 悩みは
    ”字が下手”なこと。
    悩みを書いてみた。
    よけい落ち込んだ。

    • +4
  6. 俺は日記つけて20年近くになるんだけど、こういう記事見るたびに本当かよと思う。
    じゃあもし俺が日記付けてなかったら、精神状態がもっと悪かったってこと?
    確かめるために日記付けるのストップしてみようかとも思うが、そのたびに、日記をつけない期間の記憶が失われていくのがいやでやめられない。
    誰かやってくれる人いたら感想が聞けるんだがなあ。

    • +6
    1. ※6
      日記をつける、というのは日々漠然と過ごしている事を、言語化することによって明確化すること、つまり無意識的に流しているような物事も自覚的に受け止めれる、反省の材料にするなり自己の成長を自覚するなり、日記をつけずに過ごすよりも経験を糧として使えるようになる。つまり、“日記をつける”という行為は自覚的に動かなければ“プラス”とはならず“ゼロ”かもしれないが、“マイナス”ということはない。したがってつけ続けて損はないはず。

      ちなみに私は〇十年生きてきて、日記をつけたことが、まだ、ない

      • +1
  7. ただの読み物ではない、少しでも文学的価値を備えた小説とは、虚構を通じてではあるが、作者の自己認識の営為が執筆を通じて結実したものなのだ。
    だから読者も、その読書を通じて自らの自己認識へといざなわれ、感動が生じるのだ。

    • +2
  8. 忙殺されて書いてる時間も気力もねえよ(たまの休みは茫然とこういう記事見てると終わる

    • 評価
  9. SNSに書いてもダメなんだろうな。自分と対話することに意味があるんだろうから

    • +12
  10. ノートに書き込んでおくと後々見直せてイイ。

    • +7
  11. 自分はもう一人の自分と問答してる。
    述べて解して更に解したり、問いに問いて何故かを考えたり。
    それで答えが出ない事は、答えを出さない事が最善だったりする。

    • 評価
  12. 書くことによって思考が固定化し書いたものによって支配されるような気がする

    • +1
  13. 7/27の日記
    ・Aに殴られた
    ・Bに盗まれた
    ・Cに弁当にツバはかれた
    ・Dに金をとられた
    ・Eに本を盗まれた

    書いてスッキリw
    になるわけがない

    • +1
    1. コレ判るわ
      頭の外に吐き出すイメージが意外と大事なのかも
      思い出せる限り詳細に確り書き起こしてると何となく昇華される
      スッキリするまで残ってるモヤモヤは全部出しちゃう

      ※14
      箇条書きじゃ駄目なんだよ
      それじゃ唯の確認作業
      文章立てて外に出来事を構築する勢いで遣ってみたら如何かな

      • +9
      1. ※15
        俺は逆に自分の至らなさ、現実の無情さを痛感させられて続けるのが辛くなるから箇条書きみたいな形に移行したよ
        整理して改善案が出てくるような問題点ばかりなら直面するのも良いんだろうけどね

        • 評価
    2. ※14
      ・Bに盗まれた
      ・Dに金をとられた
      ・Eに本を盗まれた
      ⇒ いつ・どこで・何をしていたタイミングで
        等を列挙して分析し、盗まれにくい隠し場所・通る経路
        などを試行錯誤して成績を割り出し、
        より勝率の高い方法を見つけていく勝負。(本文2. )

      ・Cに弁当にツバはかれた
      ⇒ Cのクソがぁぁぁあああ!! 死ねぇぇぇえええ!!
        と、ひたすら書き殴って発散する。(本文1. )

      ・Aに殴られた
      ⇒ 一念発起したオレは武道を習い、Aをコテンパンに捻って
        全国優勝し、可愛い彼女もできて、有名校へ推薦入学した
        的な、なろう小説でも書き綴る。(本文3. )

      …みたいな、やり方を工夫する余地があるのでは?

      • +7
    3. >>14
      そいつらがその後どういう地獄のような目に遭うのか、空想でいいから書いてる

      • +1
  14. >ヘミングウェイ
    最期は自殺しましたやん…

    • +5
    1. >>16
      あれは遺伝的な資質と飛行機事故によるものだと思う

      • 評価
    2. ※16
      ワシもそう思た ネガティブなメッセージを発信する人ほど、その内面は脆弱に思える

      • +1
      1. ※27
        ゴメン、逆 ポシティブなメッセージを発信する人ほど、その内面は脆弱に思える

        • +5
        1. ※28
          わざわざSNSで「誰々に感謝」と書きまくっている人には、近づかないが吉。わかりにくく不安定で、エナジーバンパイアが多い気がしている。一見ポジティブなのに、関わるとぐったりする。

          • +5
  15. やらない
    見つかってバカにされた記憶が蘇る
    グズグズの恨み言を後で見たら気分悪くなるだけ

    • +2
  16. 認知行動療法も「紙に書くこと」を重要視するもんなあ。

    • +3
  17. 紙に書くと余計に記憶しちゃうんで一瞬で止めたやつ
    自分に合わないと思ったら止めた方がいい絶対

    • +2
    1. >>20
      ノートに書き込んで、さらに過呼吸になって私は倒れたから合わないと感じたら止める事も大事です。

      • +2
  18. 個人的にはそれ以上に、4コマ漫画にして公開するのが効果あると思う
    主婦の人が描くSNS4コマとか多いけど、あれ例えば子育てで悩んでいて子供がなんかやらかした時に。ただイラつくだけじゃなく「4コマのネタになる!」って思えるだけで相当精神的に良いんじゃないかと思ってる

    • +6
    1. ※21
      それが要するに、3.の創作作品に昇華する方法だと思う。

      • +5
  19. 小手先のちゃちな方法で人間変わるほど馬鹿じゃないわな
    成功体験の積み重ねが一番効くと思いますよ

    • -3
  20. そもそもネガティブっていうのは放出することでめちゃくちゃ精神状態が改善する
    ただネガティブの放出で一番やりやすい方法は暴力や暴言なので、それをやると自身が改善する一方で相手方がめちゃくちゃ悪化してしまう問題がある
    不安の吐露とかも相手方の負荷が大きい

    だからわざわざ紙にかいて自分で解決しろとか言ってるんですねこういう話は

    • +4
    1. ※23
      分かる。
      自分はネガティブだが、内向的で一人で趣味で発散するタイプ。
      別の奴は、外交的でネガティブな感情を他人や物にぶつけるタイプ。
      ネガティブな感情があるのは分かるし、それを発散すれば気持ち良くなるが、
      それをぶつけられた自分は、そいつが大っ嫌いになった。

      • +2
  21. ヘミングウェイは書いていた「この世界はすばらしい、戦う価値がある」と後の部分には賛成だ

    • +2
  22. 自分は自転車やマラソン等で風を感じる行為をすることで
    ストレス解消する。バイクでもいいしね。

    • +1
  23. 紙に気持ちを書き殴って最後に丸めて捨てるとスッキリするのでオススメ
    捨てる時に気持ちも一緒に捨てるイメージで
    紙は破くより丸めるほうが実感出て気持ちいい

    • +2
  24. ※尚、ヤフー知恵袋に人生相談するとボッコボコにされて死にたくなる模様

    • +2
  25. 自分の考えていることや感じていることを
    言語化して客観視できない人ほど精神病みやすいらしいからね

    • +3
  26. 日記ずっと書いてる
    ネガティブなことでも書いて整理するとわりと落ち着く
    物事の解決にはならないけど
    ちょっとしたことも書いておくとあとから見直すと、意外といいこと書いてあったりして面白い

    • +3
  27. 自分の中で怒りを反復して膨らませやすい人にこそやってもらいたい

    • 評価

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