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ヒューマノイド?エイリアン?古代の奇妙な岩絵が発見される(タンザニア)

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(著) (編集)

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 タンザニアの洞窟から、重ね描きされた珍しい岩絵が発見された。だが、その古代アートに描かれていた儀式らしき場面は、現代のタンザニアに住むサンダウェ族の伝統とは違っていた。

 これらの絵は、タンザニアの先住民族であるサンダウェ族の遠い祖先が描いたものだが、この古い「Gogo」グループの先住民族の子孫は、少なくとも8万7000年前にさかのぼる科学界でもっとも古いDNAをもっているとされている。

 最近発見されたこの岩絵には、スイギュウ、キリン、家畜など動物のほかに、エイリアンのようなもの、角を生やした人型の物体、人間を食らっているものも描かれている。

未知なる生き物が描かれた岩絵を発見

 これらの岩絵が見つかったのは、2018年6月のこと。タンザニア中央部ドドマ州にあるAmak’hee4という洞窟内のせり出した岩の下に隠れるように描かれていた。

 ポーランド、クラクフにあるヤギェウォ大学の研究者たちによると、描かれているものの多くは、動物たちのほかに、エイリアンのようなまるで未知の生き物で、現代のサンダウェ族につながりそうな絵とはまるで違うという。

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タンザニア、Amak’hee4に描かれている絵

image credit: M. Grzelczyk, Antiquity, 2021
 この岩絵は、岩がせり出している下に描かれていたせいか、長年の太陽光や流水などから守られ、色素が色褪せないで済んだようだ。

 そのおかげで、非常に保存状態がいいという。ただ、絵が描かれた年代は正確にはわからず、ヤギェウォ大学のマキエイ・グゼルチク教授は、数百年前のものと言うだけにとどめた。

 Amak’hee4の絵は、様式化されたスイギュウの頭部が、3つの主要なイメージを中心に展開されている。重ね合わせの技術に基づいて分析してみると、これらの絵は右から左へとつけ足して描かれていったことがわかると、グゼルチク教授は言う。

 なんとも不穏なのは、角を生やしたように見える小さな人型物体の集まりだ。べつの部分には、ほかの人間を口でかみ砕いているようにみえる絵が描かれている。

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(A)Amak’hee4、(B)Kolo B2、(C)Kolo B1の絵の比較

image credit: M. Grzelczyk, Antiquity, 2021

シャーマニズムと関連性が?

 現代のタンザニアに住むサンダウェ族は、スイギュウを擬人化することはないし、人間がこうした生き物に変身する可能性を信じてもいないとして、研究者たちは描かれている絵に戸惑いを隠せない。

 しかし、博士は現代でも儀式では、人がトランス状態に入ることが求められ、これがシャーマニズムな変身のプロセスの重要なカギになっているのではないかと指摘する。

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発見された絵の人物の頭部059(左上)、アフリカスイギュウ(右上)、059の絵のデジタル写真(DStrechを使用。より鮮明な細部と重ね合わさった層が示されている)の比較

image credit: M. Grzelczyk, Antiquity, 2021
 研究者たちは、タンザニアの洞窟とそこに描かれたアートには、儀式的な特性があったのではないかと推測している。

 現代のサンダウェ族もまた、丘の洞窟には霊が宿っていると信じていて、そのような場所へわざわざ出向いて儀式を行い、霊の邪魔をしないように祈りを捧げるという。

 タンザニアのこの現場が、何世代にも渡って繰り返し使われてきたことを示す証拠がある。つまり、絵を分析してみると、制作者が意図的に新たな絵を古い絵に重ねずに描くことで、もとの絵の人物への尊敬を表わしていたことがわかったのだ。

 ただ古い絵の上に重ねて描くのではなく、古い絵を新しいシーンにうまく組み込むという手法を使っている。

 古い絵を消さずに新しいシーンにうまく組み入れる、こうした共存的な絵の技法の例は、スイギュウの絵の中にも見られる。スイギュウの尾が、人物の脚に重ならないように、途中で切れて描かれているのだ。

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デジタルで再現されたAmak’hee4の絵全体

image credit: M. Grzelczyk, Antiquity, 2021
 この岩絵は、芸術的に見事な腕前を示しているだけでなく、当時の人たちの先を見越す計画性、論理的な思考がかなり発達していたことも示している。

 制作者は、描けるスペースの範囲中でイメージを概念化する前に、最初にイメージそのものを思いついたに違いない。

 それから、実際に絵を描く前に、すでに描かれていた人物像のすべてをじっくり研究したのだろう。そして、人間の体の部分を描くのに使えそうな動物の体の部分を利用する方法を探ったに違いない。

References:sci-news / cambridge/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 33件

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  1. モアやドードーだってつい最近まで
    生きて存在していたわけで。
    今はもういないだけで何かいたのかも。

    • +8
  2. 何かの植物に見えたんだが?
    アザミとかの仲間って真横からみるとこんなシルエットしてると思うんだけどな。
    アフリカには、ものすごく大きくなるキクやアザミの仲間があるらしいし。

    • +2
  3. 当時のファッションか儀式用の衣装を着た姿なのでは。

    • +3
  4. 脳脊髄を描いたようにも見える。骨の内部にあるものを魂の形と考え絵に表した可能性。

    • +8
  5. ぱっと見だけど周りの人間らしい絵から比べて明らかに大きいよね。
    大型の巨人族みたいなのが居たのかなとか頭が大きいのはそういうクリーチャーなのか髪型がアフロみたいだったのかとか妄想は膨らむ。
    あまりに古過ぎてこれだ、っていう回答が出なさそうなのが悔しい。

    • +6
  6. 「宇宙水爆戦」のメタルーナ・ミュータントですね。

    • +3
  7. 世の中にはお絵かきこっそりupして閲覧数0でもがんばってて、数年後に黒歴史と認定する場合もあるんやで…

    • +3
  8. 古代の落書きバトルだな
    ネット落書きバトルは距離を隔てているが、これは時を隔てている

    • +4
  9. どう見ても水牛には全く見えない。
    頭部が脳で脊髄と細い骨の手足を持つモンスターに見える。
    ・・・科学者の人たちはなんでこれが牛だと思えるんだ?
    今は滅んでしまった、死体から想像された怪物の伝承でもあったんじゃないの。

    • +1
  10. う~ん…
    良く分かんない
    仮に食人族的な存在が居たとして
    俺は食べない方が良いですよ
    きっと食中り起こして死ぬよりも辛い苦しみを味わう事になると思いますんで

    • 評価
  11. シダ系の葉っぱを被ってるようにも見える
    異様に細長いのも気になるね
    あとキリンさん好き

    • +3
  12. 頭でかすぎてわかりにくいけど確かに水牛の角の形してるね
    神儀に神として崇められた獣(人含)を殺して肉を喰らってからその皮を被る神殺しと再生の儀式はあるけれどそういうタイプだろうか?
    それだと頭を肥大化させる理由……太陽信仰系の神なので頭の赤いのは頭ではなく陽光の輝きを表しているとか?

    • 評価
  13. 頭の上にたくさんもの積み上げて歩いたりするのは世界中にみられる
    多分それを絵にしたのだと思う
    意味としては「頭が大きい→乗せる荷物が多い→裕福」といったところか

    • -2
  14. 宇宙人が人間を食べている様に見える。
    生け贄⁉︎

    • -1
  15. 絵(顔料)も本当に古いのかしら
    ちょっと前に洞窟絵偽造の話題もあったね

    • -3
  16. 元のサイトに壁画をわかりやすくまとめたイラストがあったけど、内容を見るにエノク書に出てくる巨人を描いたように思える。中盤で大きな池のようなものが描かれてその後巨人が出てこなくなってることからこの池のようなものはノアの洪水を描いたのでは。

    • 評価
  17. 頭の形と手の爪を見るに妖怪人間でしょ(名推理

    • +1
  18. そもそも何で描かれているのか?
    使用した色素が何なのか気になる。

    • -2
  19. ???「昔は、人間そっくりに書けてて凄いって褒められたんですがね、最近は飽きられてちょっと奇抜なデザインの方が受けるんですわ

    • -2
  20. ヴォイニッチ手稿がただの絵が下手という結末だったな
    これも万能壁画扱いになりそう

    • -1

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