もしかして懐いてる?魚と人間の意外な関係 image credit:KARE11/Twitter
魚だって人間を慕っているようなそぶりをみせることがある。日本では千葉県の水中神社にいるコブダイの頼子さんとダイビングショップの荒川さんの関係が有名だが、様々な種の魚と人間の関係性はネット上で度々話題となる。アメリカのミネソタ州にも、人間女性と友情を育む魚がいるようだ。魚と女性との出会いは2016年に遡り、以降毎日のように湖にやって来る女性を、魚は待っているという。
自分のことを覚えてくれて、特別に愛着を示してくれる魚のことを女性はとてもかわいがっており、時に湖で一緒に泳ぐ姿はファンタジーそのものだ。
A woman and a sunfish form a five-year friendship on a Minnesota lake
グリーニーとホリーさんの出会い
ミネソタ州に住むホリー・ジョーゲンセンさんは、毎日ある湖に足を運ぶ。そこには、大切な友達が待ってくれているからだ。その友達とは、湖に生息するスズキ目サンフィッシュ科の淡水魚「グリーンサンフィッシュ(Green Sunfish)」で、ホリーさんは出会った時にその魚をグリーニーと名付けた。
グリーニーとの出会いは2016年。ある日、湖の桟橋に立っていたホリーさんに、グリーニーは水中から近づいて来たという。
オスの魚は、巣を守る習慣があるので、グリーニーも巣を守っているように見えました。でも、私のことをじっと見ていたんです。グリーニーとそんな出会いをしたホリーさんは、不思議に感じながらも「また同じ魚に会うことなどないだろう」と思っていた。
その時、普通とは異なる何かを感じました。
ところが、その日以降、グリーニーは湖へやってくるホリーさんに会いにくるようになったのだ。
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ホリーさんとグリーニー、友情を育み続けて5年
ホリーさんは、再びグリーニーが自分に会いに来てくれたことにとても驚いた。その後、大学のある研究論文を読んで、魚は人間の顔を44人までなら区別できること、半年間の記憶を維持できることを知り、「なるほど」と納得したという。
冬が訪れ湖に氷が張った時、ホリーさんは「グリーニーは春になったらまた会いに来てくれるだろうか。私を覚えてくれているかな」と思ったが、グリーニーはちゃんと覚えていた。
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やがて、桟橋に立つホリーさんに、グリーニーは自分の顎を撫でさせるようにまでなった。ホリーさんもグリーニーにちょっとしたヘルシーなおやつを与えるようになった。
ある日、グリーニーの口に釣り針が刺さっているのを見たホリーさんは、やさしく抱きあげ、針を取り除いてやったそうだ。それからは、更にグリーニーとの友情が深まり、湖でも時々一緒に泳ぐようになった。
グリーニーのことを周りの人に言うと、とても驚かれます。ある日、私が湖の反対側まで泳いで行った時も、ある男性にグリーニーのことを話していたら、彼が「もしかして、その魚かい?」と言ったんです。
なんと、グリーニーが私の後をずっとついて泳いでいたんです。魚がこんなふうに人間に愛着を示すなんて、と彼は驚いていました。
グリーニーは、私のことを特別な友達として見てくれていると思っています。時々、グリーニーは友達の魚を連れてくることがあるのですが、他の魚は二度と私に会いに来ることはなくても、グリーニーはいつも会いに来てくれるんです。
グリーニーとの友情を育んで、既に5年になるというホリーさんは、自身のブログ『Holly On The Lake』でもグリーニーのことや、その他の動物たちのことを綴っており、最近はその本も出版したようだ。Woman and sunfish named Greenie form five-year friendship on Minnesota lake. She hand feeds him worms, and even rubs his chin. https://t.co/zYJglQh88W pic.twitter.com/QY2EBYjP4i
— KARE 11 (@kare11) September 17, 2020
ちなみに、グリーニーの大好物は、移入された北アメリカではジャパニーズ・ビートルと呼ばれる日本在来種の「マメコガネ」だそうだ。
written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
さかなくん「ぎょぎょぎょ!」
いかちゃん「うぉー!」
たこおやじ「ノーマネーでフッシュ!」
2. 匿名処理班
今まで魚をかわいいとか考えた事なかったけどかわいいな
それに思ってたより頭いいんだな
3. 匿名処理班
こういう特別に賢い個体って、どの動物にもままいるよね。
ホリーさんとグリーニーの間に特別な縁があったというのも信じたくなるな。
グリーニーを手元で飼おうとせず、彼女の方から会いに行く姿勢にも好感が持てたよ。
4. 匿名処理班
愛してちょう鯛♡
5. 匿名処理班
うちの金魚も人の顔を見分けて餌をねだるよ。
あんなちっぽけな脳みそしかないのにすごい能力だと思う。
6.
7. 匿名処理班
これは面白い
魚が懐くなんてそんな発想自体なかった
8. 匿名処理班
きれいなジャックナイフだ
家でも研究室でも飼育してた魚は人間全てに反応してたが
この場合は個人をちゃんと見分けているんだろうか
だとしたらどうやって個人を見分けているのか気になる
9. 匿名処理班
こういう動物の知能に関する記事は興味深く思うのだけど、それと引き換えに料理を素直に美味しいと感じられなくなってくるのよね。いや感謝して頂いてはいるのだけど。
最近はちりめんじゃこを見るのが少し辛い。自分でもなんか拗らせてんなぁとも思うけど。
ところで海外に渡ってる日本在来の害虫ってスズメバチ(益虫でもあるけど)以外にもいたんだね。
10. 匿名処理班
ザリガニの鳴くところっていう小説を思い出した。
11. 匿名処理班
水族館とかならまだ分からなくもないけど野生でも懐くんだな。
12. 匿名処理班
シクリッドのアストロノータスは餌をやる人を明確に見分けてるよ
俺が実家に帰って水槽覗き込んでもフーンって感じだけど兄さんが寄るとスゲエ餌クレダンスする
13. 匿名処理班
ブルーギルとグリーンサンフィッシュがどう違うのか気になる。
14. 匿名処理班
良く見てるYouTuberさんはダイビングして魚礁の管理してたらいつもミノカサゴが寄ってくるようになってたな。餌やってるわけじゃないし、攻撃もしないし、近くに来ては周りをうろうろしててかわいい。
15. 匿名処理班
うちのベタもよく懐いてるよ、手入れしてると手の周りフワフワしたり指つついてきたり。
魚も可愛いよ
16. 匿名処理班
その魚は、未来に魚に変えられた自分
17. 匿名処理班
※15
ベタ懐いて可愛いですよね
個体によって指をつついてきたり怖がったりと個性もあって本当かわいい
18. 匿名処理班
>>5
うちの金魚達15年ぐらい生きた。
毎回水を換える時母は金魚達を素手ですくって
他の入れ物に移してたんだけど、
暴れたりせず母の手のひらにのってた
この人は大丈夫感があったのかな
19. 匿名処理班
私が飼っている熱帯魚もかなり懐いている。
飼い始めた時はブチキレて攻撃してきたけど(縄張り意識が強い)、今は頭をなでたらキモい感じで身体をくねらせるまでになったよ。
20. 匿名処理班
ジャッキーチェンが飼ってる魚(なんて種類か知らないけどかなり大きい、灰茶色の魚)が、呼ぶと寄ってきてジャッキーが手を水の中に差し出すとその手に乗ってたな。テレビで観たわ。
グリーニーは友達を紹介しようとしてくれてるのが可愛いね。
21. 匿名処理班
※18 4年目以降はオモチャの金魚だったんだ。
22. 匿名処理班
※16
思っていることを表現できるように
今からでも日本語を正しく覚えようよ。
23. 匿名処理班
淡水のコミュニティタンクで、グラミー3匹飼ってたけど、
一匹だけ甘ったれに育ってしまった
餌に反応するという懐くはあるけど、
私にだけ懐いたのはこのグラミーだけ 個人を特定してた
水に手を入れると 掌の上に泳いできて収まってたよ
欲目かもしれないけど、目も合ってたし、なにより嬉しそうだった
24. 匿名処理班
志村どうぶつえんに出てたハイジさんが、水族館に居る大きな魚と話してたけど、魚にもちゃんと知能が備わってるのがわかると、魚を食べるのが可哀想になってしまうから困るよね。
25. 匿名処理班
クジラに魅了される人みたいにこの魚も婆の雄大な泳ぎに魅せられたんじゃないかな。
26. 匿名処理班
グリーニーがホリーさんを見分けるのはそんなに驚かないが、
ホリーさんが彼を見分ける能力に驚く。
仮に野生のある種のカモがたくさんいて、自分なら寄ってきた
のがその子かな、と見当をつける程度。目立つ特徴がなければ
自信がない。
27. 匿名処理班
すごく不思議
こういうとき、動物と話せたらいいのになと思うよ
28. 匿名処理班
>>8
この魚の目、そこから得た視覚情報、そしてそれを処理する脳だけでは不足かな?嗅覚、聴覚、それかヒトの言う第六感にあたるものがあるのかもね
29. 匿名処理班
大好物のマメコガネって、ヨーロッパで農作物を荒らし続けて大問題になってなかったっけ?
これはアメリカだから大丈夫なのかな?
30. 匿名処理班
さかなクンが飼ってるハコフグが、さかなクンの出張中に不在を寂しがって水槽の水をわざとハネさせ、部屋をびしょびしょにするって図鑑のコラムに書いてあったな
さかなクンは綿棒で食後の歯みがきをハコフグにしてやったりこまめにお世話をしているんだそうだ