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魚も人間と同じように仲間の顔を見分けることができる(日本研究)

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(著) (編集)

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 顔は個人個人を区別するうえで一番重要になる部分だ。もし誰かに出会ったとき、その相手が知り合いかどうか判断するために、まず何よりも顔を見つめることだろう。

 人は誰かの顔を見分ける時、個々のパーツの形を覚えて見分けるのではなく、全体を見て覚え、誰が誰かを認識する。

 そしてどうやら、魚の中にも人間と同様の方法で、相手の顔を見てお互いを認識できる種がいることがわかってきたようだ。

逆さまにしてしまうと誰だか分からなくなる不思議

 実は人間はその重要な顔を個々のパーツの形を覚えて見分けるのではなく、全体として見て覚えている。

 このために、顔を上下逆さまにしてしまうと、普段見慣れているはずの顔なのに途端に見分けにくくなってしまう。

 人間以外の哺乳類も上下が普通の状態の顔からお互いを区別しており、顔を逆さまにしてしまうと認識にしばらく時間がかかるようになる。

 この効果は「顔認識の倒立効果(face inversion effect)」と呼ばれるもので、顔の認識が特定のやり方で行われている証拠とされている。

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魚も相手の顔を見てお互いを認識する

 こうした能力は哺乳以外では滅多に観察されないが、どうやら魚の中にも相手の顔を見てお互いを区別できる種がいるらしいことが最近になって判明した。

 たとえば社会性を持つシクリッドの仲間(Neolamprologus pulcher)は、仲間を認識するのに、体のパーツや模様ではなく、顔を見てぱっと判断している。

 そこで大阪市立大学の幸田正典教授らは、シクリッドに仲間の顔の写真を見せて、倒立効果があるかどうか確かめてみることにした。

 その結果、正しい向きにした写真の場合、よく見知った顔よりも見知らぬ顔の写真の方をじっと見つめることが分かった。

 また一方で、写真を逆さまにして見せた場合は、そのような傾向は観察されなかった。

 このことからシクリッドには倒立効果が起きていると推測することができる。つまりシクリッドは人間のように、仲間の顔をパーツではなく全体的に認識しているらしいということだ。

シクリッドの仲間(Neolamprologus pulcher)

顔を認識する神経が4億年前にすでにあった可能性

 幸田教授によると、シクリッドはわずか0.4秒という素早さで相手の顔を認識していると考えられるという。

 ここからシクリッドが相手の顔を認識する際に「顔神経」を使っているらしいことが窺える。

 この顔神経は人間も使っているものだが、人間と魚の両者にそれがあることから、その起源はじつは4億年前に生息していた魚類にすでに現れていたとも推測できるそうだ。

 この研究論文は『Animal Cognition』に掲載された。

References:Does a cichlid fish process face holistically? Evidence of the face inversion effect. – PubMed – NCBI/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 20件

コメントを書く

  1. 1匹だけ攻撃されてる魚をしばらく隔離して水槽に戻しても攻撃されるし
    魚って結構認識能力高い気がするなぁ

    • +10
  2. 魚が死んだ魚みたいな目した奴見たら魚って思うのかな

    • +1
  3. 半年程度でも会わないと、知り合いの顔を忘れてしまう自分の相貌認識能力は
    牛やカラスにも劣ると自認していたが
    そうか、魚以下だったか…

    • +11
  4. 魚ですら他魚の顔を覚えられるのに俺ときたら…

    • +9
  5. そっか、「サッチャー錯視」
    (顔の中の目・口パーツを上下逆さまに貼る)で
    逆立ち状態の顔では、正位置に比べて違和感が少ないのは
    この倒立効果の影響だったんだ?

    • +3
  6. 他人の顔覚えるの苦手。
    町で知り合いと会っても気づかないことが多い。
    逆に「あの時、あそこにいたよね?」と聞かれるのちょっと辛い。

    • +10
  7. そんなに古くから備わった能力なんだ…
    魚の前からだと、ミジンコはどうなんだろう。目がひとつだから配置から造形のバリエーションつくりにくいし、立体視もできないから、判断にしくいよね。双眼になったあたりから備わったのかな。

    • +3
  8. 魚だって、怖いパイセンや嫌いな上司とは、目を合わせたくないだろうからなあ。

    • +5
  9. ゴールデンハニードワーフグラミーって魚飼ってたけど水槽内で仲間とすれ違う時に触覚みたいな腹ビレでよくハイタッチしてた
    顔認識してるのかは分からんけど可愛い過ぎた

    • +12
    1. ※10
      巷ではグラミータッチと呼ぶとか呼ばないとか
      何の意味があるのかは多分グラミーしか知らないだろうけど可愛いからペアで飼ってた

      • +5
    2. ※10
      あんなほっそい触覚みたいなので先っちょ触れ合うって凄いって思って見てた

      動物もそうだけど餌に直結することって即覚えるから不思議ではない
      餌の合図きたあああって餌くれダンスする魚もいるけど野性だとどんなんなんだろ

      • 評価
  10. むしろ何故認識していないと思っていたのか?

    • -1
  11. つがいを作る魚もいるしそうなんだろうね
    何人(魚)くらい覚えてられるのかな
    美醜まで認識できてたら何となく嫌だなあ

    • +2
  12. 金魚掬いのちっちゃい金魚でも人の顔覚える位賢いよ

    • +2
  13. 実家で昔飼ってた金魚も家族の事見分けてたよ
    いつもエサをやってる母が通る→すげー勢いで寄ってくる
    水槽掃除担当の私が通る→隠れる
    父→無反応

    • +2
  14. AKBグループ、どれも同じ顔に見えてしまう。 じじいなのか?

    • -1
  15. 鏡像認知できる魚もいるくらいだし
    人間には見分けづらそうな魚の顔を見分けられるのは同族だからなかな
    顔を見分ける事が野生下の生存競争で有利に働いたって事なのかな
    どういうメリットがあるのかとかもうちょい研究して発表して貰いたいかな

    • 評価
  16. 東大でメダカの恋心を研究してる先生がいますね
    オスはほかのオスを追い払うので見慣れた顔イコール強いオスなんじゃないかとか言ってた気がします。顔を覚えられるのは1日だそう。

    • 評価
  17. 昔某水族館に行ったとき、そこに小さな魚を飼ってる水槽があった。
    その水槽を自分がのぞき込んでも、当たり前だが魚たちは知らん顔して勝手気ままに泳いでいたんだが、向こうから飼育員と思しきお姉さんが通りがかると、とたんに魚たちがお姉さんを出迎えるように一斉に同じ面の壁に集合し始めてな。
    魚たちは人間の顔を識別できるよ。絶対。

    • 評価

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