
image credit:Red Lake Rosie's Rescue/Facebook
我が子を思う気持ちが絶対的に無条件であるのは、人間も動物も変わらない。アメリカのミネソタ州で、厳しい冬の寒さの中、生まれて間もない6匹の子犬を守ろうとしている母犬の必死な姿が捉えられた。その光景を見た一家が、犬たちをシェルター(動物保護施設)に運んだ。その後、犬たちは暖かい施設で寒さや飢えから元気に回復したという。
雪に穴を掘って子犬を守っていた母犬
2月14日、ミネソタ州北西部は厳しい寒さに見舞われた。そんな中、野良の母犬は生後3週間になる6匹の子犬たちを守るために、暖かく安全な場所を見つけなければならなかった。母犬は、寒さと飢えで母乳が出ない状態になっており、子犬たちは究極の空腹状態にあった。
そこで母犬は、雪の中に穴を掘り、6匹の子犬たちを自分の中に包み込むようにして暖を取り、生き延びるためにベストを尽くしていた。
湖の樹木が茂ったエリアで、身を寄せ合っているそんな母と子犬たちの姿を見つけたある一家は。犬たちの安全を心配して『Red Lake Rosie’s Rescue』というシェルター(動物保護施設)へと犬を運んだ。
シェルターのスタッフは一家から話を聞き、母犬の勇敢さに感心。Facebookに写真をシェアした。
母犬、再び母乳が出る状態に
シェルターのスタッフによると、暖かい施設とたっぷりの餌で母犬と子犬たちが元気を取り戻すのにそう時間はかからなかったようだ。スタッフに「スノーベル」と名付けられた母犬は、数日後には再び母乳が出せるまでに回復したという。子犬たちの成長ぶりは目覚ましく、シェルターにやって来て間もなくして4匹の子犬に飼い主が見つかり、それぞれの家庭へと引き取られて行った。
スノーベルは、その後ナーズランドになる保護施設Pet Projectsへと引き取られた。通常、子犬たちはすぐに飼い主が見つかるが母犬は見つかりにくいということもあり、より安全に保護するために、シェルターから移動となったのだ。
母犬に大きな変化が現れる
現在、スノーベルから「アシャ」という名前に変わった母犬は、Pet Productsで引き取りたいと言ってくれる飼い主が現れるのを待っている。施設創設者のナンシー・ブルーリーさんは、シェルターから同施設へやって来た当時のアシャの様子を次のように語った。
アシャの過去については、何もわかりません。ただ、丈夫な体にほとんど肉がついていない状態でかなり細かったので、きっとこれまでずっと野良犬として生きて来たのだろうということはわかりました。リードに繋がれてどうやって歩くのかも全く知らないようでした。しかし、6週間経ってアシャは心身ともに大きく変わった。体重は2.7kgほど増え、自信を持った振る舞いを見せるようになったという。
ここに来た時、アシャはとてもいい子でしたが、人間を怖がり、近付くと頭を下さげて怯えた態度を取っていました。内気で、おとなしく、臆病さを露わにしていました。
また、リードをつけても上手に歩けるようにもなり、シャイな性格から外向的な性格へと変わり、ブルーリーさんにもジャンプしたり脚をかけたりするようになったそうだ。
アシャが、あとどのぐらい施設で過ごさなければならないのかということはわからない。しかしブルーリーさんは、いつかアシャにふさわしい良い飼い主が見つかることを願っている。
written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1.
2. 匿名処理班
見れば子犬たちはまだ本当に小さい赤ちゃん犬…これだけ小さければ体力もないだろうに、ちゃんと守りきったお母さん犬、本当によくやった。
これからはみんなあったかい家でおいしい物たくさん食べて暮らしてほしい。
3.
4. 匿名処理班
母は強し。
例外はあるだろうが、人も犬もこの辺は変わらないな
5. 名無しのまとめりー
野良なの?
6. 匿名処理班
早期に発見されて本当に良かったと思う。もし人里離れた場所だったら拙い事になっていたかも知れない。こういうのを見ると、運命って本当に有るのかも知れないと思う事は有るよ
7. 匿名処理班
そこまでして守り切った子供たちとすぐに引き離されるのは辛い。
生後一月半くらいまでは一緒にいさせてあげてほしい。
8. 匿名処理班
子供を守るのは遺伝子をのこすための本能ってだけだっていうけど
こういうの見るとやっぱり愛情も感じるよね…
母犬も良い家に引き取られるといいな
9. 匿名処理班
できれば、子犬といっしょに引き取ってくれる人がいたら・・・・・
10. 匿名処理班
アニマルママンの我が子への愛の話はいつも泣けるなあ
(*つД;)
雪洞が結構暖かいってちゃんと知ってるんだ
賢いママンだ
11. 匿名処理班
穴綺麗になり丸すぎない?
いや、でも掻き出したような土のついた雪はあるな。
って穿った見方をしてしまった。
幸せになったならいいではないかと思う。
12. 匿名処理班
雪の中にいる写真を使って上手にプロモーションすれば、引き取りたいという人がすぐ現れるかも。
早く良い飼い主さんのもとで、幸せに暮らせますように。
13. 匿名処理班
かぁちゃん 😿
14. 匿名処理班
雪で凍死しなかっただけじゃなく、アメリカは年間500万匹ほど犬猫を殺処分する国だから、その運命からも免れて良かった。母は偉大。
15. 匿名処理班
これは犬の習性だな
うちの犬もぐるぐる回って布団を踏み固めて寝床つくる
16. 匿名処理班
最初に保護した人によって人間の温かみが感じられるのに対し
その後の里親はなぜ母親と一緒に引き取ってあげられなかったのかと思うと人間という生き物の利己的な側面が見え隠れしてしまってやるせなくなる
母親にとっては子供を殺されたのと一緒だから人間を怖がるのは当然と思うし残念な結末だと思う
17. 匿名処理班
子犬と引き離すのを酷いと言う人いるが、母犬の体力考えると悪いことじゃないよ。本当は三か月くらい一緒にいるのがいいんだろうけど、この場合仕方ない。
それに犬飼ってる人、必ず親子で飼ってる?そんな事ないでしょう
18. 匿名処理班
昔、近所の犬がめちゃくちゃ穴を掘る子だったのを思い出した。
なるほどなあ。こういう技だったのね。
19. 匿名処理班
※4
産後の肥立ちってのは犬にも必要だと思う
20. 匿名処理班
※16
数日に母体は回復したとしても6匹の母乳はさすがに無理。母乳って人間もそうだけど犬も猫もそうとう母親の体力を奪う。しかも子育て込みだと母親にも厳しいんじゃないかな。人間は利己的だというが、自然界はもっと残酷だよ。この状況なら強い子が1,2匹生き残って残りは母親が放棄したり、餓死したりする。
21. 匿名処理班
よかったです。。。