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愛犬の命を救ってくれた獣医らに恩返しするため、6億5千万円のスーパーボウルのCM広告枠を買った男性(アメリカ)

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(著) (編集)

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 2月2日よりいよいよはじまった、アメリカ最大のスポーツイベント「スーパーボウル」。試合の行方はもちろんのこと、視聴者率の高いこの試合はCMも毎年注目を集めている。

 既に話題になっているGoogleの心にグッとくるCMのように、スーパーボウルのCMといえば各大手スポンサー陣が商品の販売促進となるCM制作に競うことで知られているが、今年は「感謝」を示すある1本のCMが注目されている。

 それは、愛犬、ゴールデン・レトリバーのがんを救った獣医とその学部への恩返しとして、財政的支援をするために、飼い主である男性が600万ドル(約6億5千万円)の広告枠を購入し、すばらしいCMを制作したのだ。

Dog who beat cancer to be featured in Super Bowl ad

複数の医師にさじを投げられた愛犬の腫瘍

 今年のスーパーボウルの600万ドル(約6億5千万円)のCM枠を購入したのは、世界84か国でビジネス展開を行っている自動車アクセサリ製造販売会社『Weathertech(ウェザーテック)』のCEO(最高経営責任者)デイヴィッド・マックネイルさんだ。

 ペットケア製品の製造・販売も手掛けている彼の企業サイトには、愛犬のゴールデン・レトリバーのスカウト(7歳)も“公式スポークス犬”として登場していて人気のようだ。

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 そのスカウトに血管肉腫のがんが発覚したのは、2019年7月のこと。

 スカウトの心臓に出血性の大きな腫瘍があることを知ったマックネイルさんは、複数の地域の獣医師らに「余命1か月。助かる見込みはほとんどない」という厳しい宣告を受け、愛犬の安楽死を迫られていた。

 しかし、尻尾を振ってまっすぐな瞳を向けてくるスカウトを見て、「絶対に安楽死させたくない」「そんなことは絶対にできない」と思ったマックネイルさんは、愛犬の命を諦めないことを決意した。

 藁をもすがる思いで、最後に愛犬を診察に連れて行ったのが、ウィスコンシン大学マディソン校獣医学部だ。

献身的な治療で奇跡の回復

 同獣医学部らスタッフは、スカウトの腫瘍を縮小するため、献身的な治療を施した。

 望みをかけて最先端治療が功を奏し、化学療法と放射線治療を行って約1か月後に、スカウトの腫瘍が78%ほど縮小していることがわかった。

 更にその後の治療で、腫瘍は90%にまで縮小。現在はほとんど寛解の状態になっているという。

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スカウトを救った獣医学部への感謝と支援のためCM枠を購入

 マックネイルさんは、信じられないほどの結果となったスカウトのストーリーを、できるだけ多くの人に伝えたいと思った。

 そこで、愛犬の命を死の瀬戸際から救ってくれた獣医師らに感謝を込めて、また恩返しとして、彼らへの財政的支援を目的に、毎年大人気となる高額なスーパーボウルのCM枠を購入したのだ。

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スカウトの病は、私たち家族を悲しみのどん底に突き落としました。しかし、素晴らしい獣医師らにより再び生きるチャンスを与えられました。

ウィスコンシン大学マディソン校獣医学部での研究は、人間のがん治療の進歩にも役立つため、数百万人の命を救う可能性があります。

彼らの偉大な研究と革新的な治療に対する認識を世間に高めるためだけでなく、財政的支援を呼びかけるために、可能な限り最大のステージを利用したいと思い、スーパーボウルのCM枠を購入しました。

世界中の獣医学にとっても素晴らしい機会

 スカウトの治療にあたった同獣医学部長のマーク・マーケル医師は、次のように述べている。

これは、当校の獣医学部だけでなく、世界中の獣医学にとって素晴らしい機会です。我々の職業が、スカウトのような愛される動物にどのように利益をもたらし人々を助けているのかということを、スーパーボウルの視聴者と共感できることを嬉しく思います。

 スーパーボウルのCMにより集められた資金は、獣医学での研究を支援する以外にも、学部で使う特殊な機器の購入に充てられるという。

 目的は、診断や治療、がん予防などを改善すると共に、獣医が新薬と治療法を特定できるようにすることだ。

実際に放送されるスカウトのCM

 スカウトのCMは「ラッキー・ドッグ」と題され、放送される。なお、マックネイルさんの会社のサイトには、同獣医学部への寄付を受け付ける窓口も設置されている。

 では実際にスーパーボウルで放送されるCMを見ていこう。

ショートバージョン

WeatherTech Super Bowl ad featuring Scout

ロングバージョン

Scout’s journey

References:UNILADなど / written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 27件

コメントを書く

  1. その6億を直接寄付したら…って一瞬思ったけど
    これは研究の意義を世界に知らしめ、継続的にサポートを募るためだから
    きっとこれがよかったんだな
    広く知られれば今後もっと寄付や入学希望者が来るだろうし

    • +73
    1. ※2 CM以外にも企業で多額の支援をしているとおもうよ。全米1億人以上が見るCMを打つことで、更に多額の寄付があつまり、全米獣医学の発展を底上げし、多くの動物たちが救われることとなる。動物の医療に対する認識も深まる。

      • +26
  2. こんな素晴らしいCMだったら、番組のクライマックスに挟まれてもイラつかないし絶対にチャンネルかえない

    • +26
  3. アメリカっぽいなあ。
    日本の金持ちはあまりこういうキザな事しないよね

    • +27
    1. ※4
      ツイッターで金バラまいたり俗っぽいのが目立ってるだけで、日本の金持ちもスマートな振る舞いの出来る人が多くいると思うよ
      一部の例だけみて偏見を持つのはやめた方が良いよ
      なんにせよ良いお金の使い方だよね

      • +2
      1. >>18
        バラマキが有名な某社長も、実はいろいろ寄付とかしてはるもんね。

        • -3
    2. >>4
      日本の金持ちは寄付したりしても人気取りだって叩かれて終わっちゃうから悲しい

      • +10
    3. ※4
      自分の手柄を吹聴するのって日本的には美徳じゃないからね
      善行する時って黙ってやるのがデフォじゃん

      • +1
    4. ※4
      欧米の富裕層は「ノブレスオブリージュ(高貴さは(義務を)強制する)」という考えが常識になっててこれを怠るのは無責任かつ野蛮だとされてるからこれを実践してる人が多いけど、日本の上級国民を気取ってる輩は欧米富裕層の上辺だけを真似て精神は理解できてないからこの概念が欠落してる自己中な守銭奴が多いんだよね…
      新型コロナ蔓延後はそれがさらに分かりやすく表に出て来てるよなぁ
      日本の上級国民様は人間の、それも自分の事しか頭にないから動物を守るなんて考えもしないだろうね

      • +3
  4. 金額の規模がすごい、でも命には代えられない。
    獣医学部にとっても良かった。
    スカウト長生きしてね。かわいいよ。

    • +26
  5. 犬もビッグなら恩返しの仕方もビッグだね

    • +12
  6. あかん・・・、一般人が受けられレベルじゃない高度な治療費・広告費、先端医療への資金よりもほかのたくさんの動物の命が・・・・って発想になってしまった。

    • -20
    1. ※8
      今の目の前のこの子を、て気持ちはとてもよくわかる。
      この収益から研究が進んで今の高度医療が一般用医療になって、これから生まれるたくさんの動物の命が救われるといいね。

      • +20
    2. ※8
      いや逆でしょ?
      だからこそ彼は持てる金を使って寄付を募って研究を進めて、もっと多くの普通の動物を救おうって話だろこれは

      • +20
    3. ※8
      研究を進めることで、高額な最先端医療を金持ちでなくても受けられる普通の治療法に変える、より廉価な薬を開発することができるかもしれない

      • +4
    4. ※8
      臓器移植みたいに金で割り込んで奪っているわけでもないのに何言ってるの?

      • 評価
  7. わんこ~
    助かって良かったな~(T_T)

    かわいいぞ!

    • +13
  8. 自社のHPにまで寄付の窓口を設けるなんて、スカウトをどれだけ大事に思っているか伝わってきて泣けてくる。
    1回で6億寄付するよりも、CMを打つことでそれ以上の金額や長期的なサポートが生まれるかもしれないと考えたら、CM枠購入は良い選択だよね。

    • +22
  9. これが先行投資となって獣医学が発展していけばええなぁ

    • +21
  10. たった1人がひっそりと1回ドカンと寄付するより、大勢が長期に渡って寄付した方が将来的には後者の方が貰う方は助かる。このCMがそこに繋がるかは分からないけど、きっかけにはなるだろうな。

    • +18
  11. 二重の意味で寄付をしている。
    直接担当した獣医学部と、その他の大学の獣医学を叱咤激励、人材確保の意味があるから、6億5000万円以上の金額以外の効果もあるわな。
    しかしスーパーボールのCMと言えばアップルの”1984”だよな。

    • +11
  12. うちの犬が緊急手術で一命は取り留めたものの今なお生死の境をさまよってる。検査や入院諸々100万円近くかかると言われている。
    もちろん出費は痛いが命には変えられない。出来る事ならなんでもしてあげたい。辛そうに苦しむ姿をみているしかないのが1番辛い。代わってあげられたらと何度泣いたか。
    飼い主にとって時に愛犬は自分の命より大事だよ

    • +6
  13. アメリカのGDP比における寄付金の割合は2%
    日本のGDP比における寄付金の割合は0.15%
    イギリスでもGDP比1%位の寄付があるので
    日本が異常に寄付の文化が少ない国である事は明らか
    幾ら綺麗ごとを言っても基本的にケチな国民性なんだろうね

    • 評価
    1. ※26
      日本はふるさと納税に流れてると思うわ

      • +2

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