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超大質量ブラックホールが生み出した、謎めいた新種の天体

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(著) (編集)

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Elen11
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 多くの大型銀河と同じく、天の川は中央に鎮座する超大質量ブラックホールによって1つにまとまっている。そのブラックホール「いて座A*」が強力な重力で星々を内側に引っ張るおかげで、その周辺の密度は我々がいる辺境に比べて10億倍にも達している。

 そうした領域では星々が空間をめぐって競い合うこともある。そしてときに、そうした競い合いから奇妙かつ暴力的な融合が生じることもあるようだ。

 銀河の中心にある超大質量ブラックホールの周辺に謎めいた6つの天体が確認されたのだ。

ガスにも恒星にも見える謎めいた6つの天体

 『Nature』(1月15日付)に掲載された研究では、中央ブラックホールの周辺に存在する謎めいた6つの天体が紹介されている。

 それぞれG1~G6と名付けられたそれらは、地球より数倍も密度が高い楕円形のガスの塊に見えながら、危険なほどブラックホールに近づいても引き裂かれることなく無事通り抜けるという、まるで小さな恒星のような振る舞いをするそうだ。

 はたしてこれらはただのガスなのか、それとも恒星なのか?

 研究グループによれば、その両方である可能性がある。6つのGの形状、軌道、いて座A*との相互作用に基づく分析からは、それぞれは数百万年前は連星(2つの星が互いを周回する天体)だったが、ブラックホールの重力によって衝突し、今もガスやチリの雲を吐き出し続けている天体であると推測されている。

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ブラックホールを周回する謎めいた6つのG。100~1000年周期で公転する。

Anna Ciurlo/Tuan Do/UCLA Galactic Centre Group

そのうちの1つは、ある種の恒星である可能性も

 Gの最初の2つは、2005年と2012年に見つかった。

 その軌道があまりにも似ていたことから、ブラックホールによって引き裂かれた星から生じた細くたなびくガス――つまりブラックホールを囲むリング状のガスが部分的に集中している部分ではないかという見解もあった。

 しかし2014年、G2が数百AU(1AUは太陽と地球の平均距離)の距離までブラックホールに近づいた。仮にG2がガスの雲であるのならば、すさまじい重力によってバラバラに引き裂かれてしまうはずだ。だが、G2は多少形状が歪んだだけで、生き残った。

 そして、それから数年後、G2は再び小さくまとまった。これは強力な重力を発する何かが塊をまとめている――つまりある種の恒星である可能性があるということだ。

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aleksandarnakovski/iStock

新たに発見された4つのG

 この仮説を検証するために、研究グループは天の川の中心を数年がかりで念入りに観測。その結果、G1やG2と似たような特徴を示すさらに4つのGが発見された。これで合計6つとなる。

 それらは大抵の場合は小さくまとまった雲のように見えるが、ブラックホールに最接近したときは、G2が見せたように歪んで引き伸ばされる。

 Gはそれぞれ独自の軌道を持つために、ブラックホールをリング状に囲む物質の中でガスが蓄積した部分という説では説明できない。

爆発的な融合の痕跡

 結局、もっとも可能性が高いと考えられたのが、先ほど述べたかつての連星が衝突したという見解――そのときの爆発的な融合(調和)が、ガスと赤外線放射で星空に残した痕跡という説だ。

 これまで発見されたGの数は、銀河中央で発見される連星の予測割合にも一致するという。

 また星が合体するまでには100万年かかることから、Gはおそらく、いて座A*周辺で500万年前に起きた、知られているものとしては一番新しい恒星形成現象の最中に誕生したものだろうとのことだ。

References:newsroom.ucla / phys/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 15件

コメントを書く

  1. G1からG6まで攻略してブラックホールがラスダン

    • 評価
  2. 中心核として重い物質が一点に集中・固化出来ないで「弾力を持った」恒星なのかもね。
    恒星としての機能は果たすだけの重力があるけど主星(ブラックホール)に合わせた「隙間だらけ」の恒星

    • +3
    1. ※4
      密度が桁違いなので中性子星ではない。

      • +2
  3. 磁石の集合体みたいな天体ってことかな?
    ブラックホールに引っ張られても、天体を構成する物質同士が引き合うから
    構成する物資が引っ張られはするけど伸びるだけで離れきらず
    中心核自体は影響圏外だから天体そのものはブラックホールに吸い込まれないみたいな

    • 評価
  4. Gと書かれると違う事が解っていてもどうしても黒いアイツが頭をよぎる

    • -1
  5. このへんの話って「ブラックホールを中心に周回軌道を取る天体」の「呼称が決まってない問題」なんだよね。

    理論的にはあるだろうとは言われてたけど、実際に観測やシミュレーションで立証され始まったのは21世紀に入ってからだから、まだ名称がない。
    恒星だけじゃなく、岩石天体なんかも周回してるだろうってシミュレーションを日本の研究チームが出してたりするけど、「中心が恒星じゃない」から衛星の定義に当てはまらなくて名称がない。

    • +2
    1. ※10
      なるほど。言われて見れば確かに、なんと呼べばいいのやら・・・
      惑星よりよほど「惑って」いる感は強いけど。

      • 評価
  6. 岩石による惑星サイズのクラスターという事かな。

    • 評価
  7. あれ?「天冥の標」のオーラス??参考にされたのか?偶然か?

    • 評価
  8. 計算上は銀河全体が中心核に落ち込んでるんだよ
    じゃあなぜ銀河は銀河の形を保ってるのか
    それはブラックホールの電気磁気力

    銀河の見かけの姿は変わらないけど、数億年単位で早回して見ると落ち込んでいくのが観測できるけど
    人類には観測不可能
    でも本来は計算を信じるべきで、観測不可能だから落ちてないというのはおかしい
    みかけの姿が変わらないのは、常に銀河周辺に星が作られ続けるから
    作ってるのがブラックホール

    • 評価

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