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3Dプリンターでちゃんと機能するミニ肝臓の作成に成功(ブラジル研究)

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38件のコメントを見る

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Natali_Mis/iStock
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 ブラジルの研究者が人間の血液細胞から肝臓オルガノイドを3Dプリンターで作成することに成功した。

 そのミニ肝臓は、重要なタンパク質を作ったり、ビタミンを蓄えたり、胆汁を分泌したりするなど、肝臓が担う大切な働きをきちんと行ってくれるそうだ。

きちんと機能するミニ肝臓

 ブラジル、ヒトゲノム幹細胞研究センター(HUG-CELL)の研究グループは、細胞再プログラミングや多能性幹細胞(iPS細胞)の培養といった生物工学技術と3Dバイオプリンティングを組み合わせ、肝臓オルガノイドを印刷した。

 オルガノイドとは3次元構造を持つミニ臓器のことで、実際の臓器よりもずっと小さく単純だが、拡大すれば本物そのままの解剖学的構造を持っている。

 3Dプリントされた肝臓オルガノイドは、本物と同じような肝機能を持ち、しかもこれまでに報告されたものよりもずっと長く機能することができる。

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細胞にバイオインクを混ぜグループ化

 臓器をきちんと機能させるには細胞のグループ化が必要だ。これまでの生体プリントでは、ヒロドゲルの中で細胞分散させる方法が採用されてきた。しかし、このやり方だと徐々に細胞同士の結合が解けてしまい、やがて機能が失われてしまうという問題があった。

 そこで今回行われたのが、細胞をバイオインクに混ぜる方法だ。細胞を個別に3Dプリントするのではなく、プリント前にグループ化するのである。新しい肝臓オルガノイドはこうした細胞の塊(スフェロイド)によって構成されている。

 これにより細胞の結合が解除されるという問題を克服することができた。

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3Dバイオプリンター wikimedia commons

90日で血液細胞から肝臓オルガノイドに変身

 研究グループによると、患者から採血し、そこから肝組織を作り出すまでには90日程度かかり、完成までには分化・プリント・熟成の3工程があるそうだ。

 まず血液細胞を再プログラムしてiPS細胞に戻してやる。

 次に分化を誘発し、肝細胞に変える。細胞は攪拌されながら培養され、iPS細胞が肝組織細胞(肝細胞、血管細胞、間葉細胞)に分化するプロセスでは、すでにスフェロイドが形成されている。

 それからスフェロイドをヒドロゲル状のバイオインクに混ぜ、3軸に沿ってプリント。バイオインクは相互に結合されて、操作することはもちろん、縫合することすら可能なくらい強固な構造となる。

 こうしてプリントされたものを18日間培養して熟成させれば完成だ。

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Shidlovski/iStock

3Dプリント臓器で移植も可能になる未来が

 完成した肝臓オルガノイドには、血液から毒素を取り除いたり、肝臓でしか生産されないアルブミンを分泌したり、肝臓ならではの機能が備わっている。

 今回考案された手法で作られたのは、あくまでミニチュアとしての肝臓でしかないが、将来的には移植にも使える完全な臓器の作成にも応用できるそうだ。

 この研究は『Biofabrication』(11月27日付)に掲載された。

References:Researchers create functional mini-liver by 3D bioprinting | AGENCIA FAPESP

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この記事へのコメント 38件

コメントを書く

  1. そのうち肝臓だけじゃなく人間全部作れるようになる

    • +15
  2. もともと再生能力の高い臓器だからミニ肝臓を複数体内に移植したら自然に普通の肝組織を形成しそうな気がする

    • +14
    1. ※4
      40年くらい前に脾臓に肝細胞注射して肝臓の機能を付加する臨床実験があったよ。
      実際に機能するんだが、小さいので1/3の能力だが生活するには十分なほど。
      でも実用化(臨床治療)とされてない。

      • +4
  3. 今や臓器も3Dプリンターで作る時代か
    iPS細胞はバイオ医療の世界を本当に一新させちゃいそうだな

    • +3
  4. 最終的には、自分の遺伝子から体をまるごと作成して、脳を移動すれば、体の乗り換えができそうだ。

    • +10
    1. ※7
      身体を新品にしてから脳も交換すればずっと生きて行けるな

      • +1
      1. ※10
        でもそれって自分といえるのだろうか
        ガンダムUCのフルフロンタルと一緒で姿形人格記憶を受け継いだだけの別人じゃないか?

        • 評価
        1. ※18
          別人判定しないとコピーの誰かが不始末やらかした時に連帯責任取らされるからな
          まぁそこまでの超個人主義社会になったら世も末だけど

          • +1
        2. >>18
          臓器移植をして提供者の性格を受け継いだ例があるだけにね
          一部ならいいけど全部となると記憶だけ受け継いだヒトになりそう

          • 評価
  5. 昔は、有害物質を無害にする装置を肝臓の代用にするのは、その装置が大きくなりすぎて不可能と聞いたもんだったが、今ではもうそんなこともないのか。

    • +3
  6. コレが機能する期間、現在は最長でどれくらいなんだろうか

    • +2
  7. 銃夢の3Dプリントとかエリジウムの治療装置とか、時代が追いついてきたな

    • +2
  8. 某海外ゲームの今冬のテーマの一つが『organ(臓器)』で、現在せっせと臓器集めしてる自分にとってはなんていうか身近に感じる記事です

    肝臓の人工生成に関しては本当に凄い事だと思います

    • 評価
  9. これが実用化されたら中国も臓器狩りしなくなるかな?

    • +2
    1. ※25
      臓器売買に伴う黒い産業を一掃できるね
      何としても実用化されて欲しいものだ

      • 評価
  10. 腎臓の方が簡単そうだが作らないのは医療利権か

    • -2
  11. 随分と昔のNHKスペシャル「人体 -肝臓-」で、当時(1990年代)に人工的に肝臓と同じ処理機能を持った物を作ろうとすると、「東京とほぼ同じ面積の化学処理工場を建てて処理機能で互角。しかし、それでも廃液の処理が出来ない」と言う話が出てて、肝臓ってすげーって思ったのを覚えている…

    ついに人工的に肝臓も作られる時代が…てか、この処理能力を応用したら人工臓器的な使い方以外にもいろいろ応用が利きそう。

    • +4
  12. 一つの増強でも血管やらなんやらと細かく部品ごとに細胞を組み込まないと機能しないんじゃなかったか。それを3Dプリンターのように構築できるもんなのかな?
    ミニサイズであれ使えるのであれば本来持ってる物の補助として使えたらと思う。特に働きすぎの日本には是非普及してもらいたい。

    • 評価
  13. 酒飲みのために肝臓追加するツアーとかありそう

    • 評価
  14. 肝臓だけは無理だと思っていたがすごいなコレ
    実用化まではまだ色々あるんだろうが偉大な一歩や

    • +1
  15. ある日自分が人工臓器展示用の人体模型であることに気がつく・・・
    みたいな夢を子供に見せたい

    • 評価
  16. 人間も自前でビタミンCの合成ができないのが出来るようになるかな

    • 評価
  17. 量子コンピュータ、AI人工知能、3Dプリンターは
    革命であり50年後には世界を変えている。

    • 評価

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