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高強度コンクリートは熱で燃えることはないが爆発する。コンクリート爆裂の原因を特定(スイス研究)

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(著) (編集)

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Rost-9D/iStock
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 芸術が爆発するといった内なる爆発ならポジティブにとらえることもできる。だが、絶対に避けたい怖い爆発はいたるところにある。

 ガス爆発、粉塵爆発などはもちろんだが、コンクリート爆発もその1つだ。

 特に強高度のコンクリートが爆裂しやすいようで、それにより被害も深刻なものとなる。コンクリートが爆発する原因は何なのか?今回発表された研究でその謎が明かされたようだ。

爆発の危険が指摘される高強度コンクリート

 砂、砂利、水などをセメントで凝固させたコンクリートは、建築土木工事の材料として多く利用されている。

 橋・トンネル・高層ビルといった、より一層の強度や耐久性が必要になる建造物では、乾燥方法を工夫したり、補強材を組み合わせたりして、強化されたものが使用される。

 ところが、この強高度コンクリートは200度以上の熱にさらされると爆発する危険性があることで知られている。

コンクリート爆裂という二次災害

 この「コンクリート爆裂」という現象が特にリスキーなのは、橋やトンネル内で火災が起きたような場合だ。

 たとえば2017年3月、米アトランタを走る州間道路85号線沿いの橋が、その下にあった保管庫の火災が原因で一部崩落した事故は記憶に新しい。

Suspect charged with arson in fire blamed for collapse of Atlanta highway

 あるいは2004年の中国衡陽市では、鉄筋コンクリート造りの建物が火災で崩壊し、消防士20名が犠牲になるという痛ましい事故もあった。

内部に閉じ込められている水分が気化膨張して爆裂

 その詳しい原因を特定するために、EMPA(スイス連邦素材科学技術研究所)は、フランス・グルノーブル大学ならびにラウエ・ランジュヴァン研究所と協力して、コンクリートを600度に熱しつつ、中性子断層撮影法でその内部の様子を観察するという実験を行なった。

Concrete Can’t Burn, But It Can Blow Up!

 その結果、高強度コンクリートを頑丈にしている構造が、皮肉にも爆裂の原因になっているということであった。

 高強度コンクリートの内部には微細な孔がいくつも開いている。ここには微量の水分が含まれているのだが、熱せられるとこれが気化して、熱から逃げようとする。

 ところが、高強度コンクリートは硬度を高めるために普通よりも密度を高められている。このために、水分は孔から逃げることができない。

 結果、圧力が高まり、やがてコンクリートが耐えられなくなったときに爆裂するのである。

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rasslava/iStock

熱源がなくなってもすぐには収まらない

 もう1つ明らかになったのは、熱源が除去されたとしても、内圧が下がらない限りは爆裂が続くということだ。

 実験動画では、ヒーターがオフにされてもなお爆裂が止まず、気の毒なタイマーが吹き飛ばされる瞬間を見ることができる。

 最近ではポリオレフィン系の繊維を混ぜることで、高温にさらされた水分の逃げ道を確保した高強度コンクリートもあるようだ。

 この研究は『Cement and Concrete Research』に掲載された。

References:Watch Concrete Explode As Scientists Probe Weird Phenomenon/ written by hiroching / edited by parumo

追記:2019年5月の記事を再送してお届けします。

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この記事へのコメント 52件

コメントを書く

  1. 311はまさにこれだよな

    ビルの大規模火災は
    具体的な崩落の危険性が分かって
    恐怖しかないな。

    • -45
    1. ※2
      311は鉄骨が熱で強度低下して重さに耐えられなくなった
      何がまさにこれだよなだよw

      • +11
      1. ※4 私は※1 ではないけれど…、
        熱による鉄骨の強度低下は、もちろん考えての上だと思うぞ?
        それプラス、コンクリの強度低下もあったろうな…という話だ
        それに、何をイライラして書き込みしてるの?

        • -23
        1. ※8
          考えて無さそうだがな、
          あと9.11の事かな?

          • +12
    2. 硬度と靭性は反比例するのは昔からよく言われている「硬い物は割れやすい」と。

      ※2
      9.11のこと?

      • +10
    3. ※2
      東日本大震災でこんなことはなかったが・・・?
      もしかしてアメリカ同時多発テロ事件のこと・・・?

      • +8
  2. コンクリートが内部の水分で爆発…これは衝撃的だ
    以前に首都高か何かでタンクローリーが横転して、積荷の液体燃料が漏れだして付近一帯が炎上した騒ぎが有ったが、あの時に歪んでしまった橋ゲタを見て、意外と高速道路というのもモロい場合も有るんだな…と思った。もしかすると、あの首都高の事故の時にも、こういうコンクリの爆発も起こっていたのかも知れない。

    • +12
  3. 頑丈なのと硬いのは別の話って奴だよね
    硬けりゃ硬い程、反発はデカい

    • +5
  4. 線路の下が火災なのに電車を通過させるなんて信じられない。

    • 評価
  5. つーか普通のコンクリも火にくべると熱膨張の歪みで破裂するけどな
    高強度だから起きるって訳でもない

    • +5
  6. 金属は熱を持つと剛性が低下する。高速道路を支えるなら当然それなりの荷重は常にかかっているから、変形してしまうのは当たり前と言える。1000℃近くまで熱せられたらグニャグニャだしね。

    • 評価
  7. 水ってのがいかに「何処にでもある物」でそれが結構厄介な物なのかって事が判る。

    • +7
    1. >>11
      砂とセメントを混ぜてそこに水を加えるとモルタルが出来る
      砂とセメントと砂利を加えてそこに水を加えるとコンクリートが出来る

      水は必須です

      • -4
      1. >>20
        うん?だから固まった後も内部に水が存在するし、加熱したら膨張するよねって話
        記事みたいに可燃性の素材を混ぜたりしてある程度加熱されたらスポンジみたいになって水蒸気の出口が作られれば問題ないんだけど、
        難燃性と併存させるのが難しいんだろうな

        • +2
    1. >>12
      航空機が鉄筋コンクリートに衝突した事件は他にもあるが
      燃焼時間が他の建物の崩壊に比べて短いと言われている

      • -8
  8. W/Cが低いから余計に水分が気化しやすいかも

    • 評価
  9. 古代城壁によく使われた大理石は過熱による炭酸ガスの生成で爆発した。酢を加えると尚良く、城壁の下に穴を掘って火を焚き仕上げに酢をかけるという攻城戦術は広く行われた。中世中東では投石器で石油系焼夷弾を打ち込み城壁を破壊する戦法もあった。木製城壁では逆に酢は火から壁を守る効果があった。攻城櫓を火から守るのに革で覆い酢をかけるなんてことも行われていたから古代の攻囲戦はさぞかし酸っぱい臭いが立ち込めていたことだろう。脱線失礼。

    • +18
  10. これ5,6年前にテレビで見た覚えがあるんだが、高強度コンクリートは火事のときにヤバイって。で、対策としては、何か混ぜ物をするってあったんだけど。

    • +1
    1. ※16私もかなり以前に高強度コンクリートは火災に弱いと聞いたことがあります
      <中性子断層撮影法でその内部の様子を観察
      と言うのが新しいのかな?

      • +2
  11. たしか、鉄筋コンクリートと鉄骨の建物では、鉄骨のほうが熱に弱いから火災保険料が高い、って聞いたことかあるけど、コンクリートもこういう危険がある、ってわかったら保険料、上がるのかな…

    • 評価
    1. >>17
      つまり拡散しちゃいかんてことだな

      まぁ、それ言い出したらバイクや旧車なんて目も当てられないが

      • -2
  12. フライパンの油やオーブンも200度くらいの熱さには平気でなるのだが、そんな「身近」な温度で爆発するんだー。

    • +3
  13. もともと引っ張り力に弱いから鉄筋とコンビ組ませてあるんだろ
    熱に強いとあっても不燃材の目安は耐熱20分ですしそれから先はなにも保証してない

    • +1
  14. コンクリートはある程度火災に強いイメージがあったけど
    全然違うんだな…。

    • +3
  15. >200度以上の熱

    え、こんなんすぐじゃん
    普通の料理の揚げ物だって180度とかだぞ

    • +1
    1. ※26
      コンクリートの破片を油であげると爆発するってことですか?
      実験を見てみたい。

      • 評価
  16. 世界最高のコンクリート構造物建築技術を持つ日本ではすでに半世紀前に対策済み。
    ただし施工業者がその技術を使うかどうかは別の問題。

    • +2
    1. >>28
      技術的に可能かどうかと
      採算は別なのが当然だろう

      そうでないとB-2とかズムウォルトみたいなことに……

      • 評価
  17. 石窯を作るときに初めて耐熱モルタルなる存在を知ったんだが
    通常のモルタルより高いもんだからなにが違うんだろうとずっと疑問だった。
    アマチュアだしケチって普通のモルタルにしようかなとも思ったけど失敗して
    買い直しだと大損だから渋々耐熱モルタルを買ったけど
    通常のモルタルだと爆発すんのか…目先のコストを優先しなくて良かった…

    • +3
  18. WTCは鉄骨がコンクリを支える構造なので関係ないです
    なお鉄骨には耐火被覆材としてアスベストが吹き付けてあり短時間で均一に強度が下がってパンケーキ崩壊した理由は今も不明

    • +3
    1. >>30
      一応言っとくと、当時の検証番組でも熱によるコンクリの崩壊は解説されてて、残った鉄骨が重量を支えてたと言ってたと覚えている。
      突如崩壊した理由の説は幾つかある。説の一つとしては、鉄骨の熱膨張や高温による軟化が広範囲に起きてた事でパンケーキクラッシュが起きたってのがある。
      後、スパコンでのシミュレーションでも再現できてたので謎ではない。

      • 評価
  19. コンクリートじゃ無くても爆発する国のくせに

    • -2
  20. 200度で爆発って怖いな。
    高強度コンクリの表面には鉄の網を埋め込むなどして
    爆発したときの被害を最小限に留める工夫が必要になるね。

    • 評価
  21. 水蒸気爆発は吸湿した物質を過熱すると生じるよく知られた現象だね。
    やかんでお湯を沸かすと注ぎ口の先端でジュッと音がして蒸発するのも水蒸気爆発だし、はんだ付けで吸湿した部品にクラックが入って故障の原因になるのも水蒸気爆発だよ。

    • -3
  22. 家の食器棚の中で強化ガラスのコップが爆発して以来
    「強化」と付いた物はプラスチックでも爆発しそうな気がしてたんだけど
    あながち間違いでもなかった…のかな?

    • +3
    1. >>38
      一体、何をしたら食器棚の中で強化ガラスが爆発を??

      • +1
      1. >>39
        強化ガラスは急速に冷却して作る為に外側は縮もうとする力を溜め込んでます
        それに対して内側は膨張しようとする力を溜めてます
        外側に傷が付くとこの力のバランスが崩れて激しく飛び散ります

        僅かな傷がゆっくり広がってそれが起きるのは怪奇現象のような物で再現は困難でしょう

        強化ガラスが爆発するのを見たいならオランダの涙の動画を探して下さい
        目に入ると危ないので自分でやる時は注意してください

        • +5
      2. ※39
        当時メーカーのHPを見たところ傷がついたら使用をやめるように書いてあったので※41が書いてくれた通りだと思います。気付かない位の傷が入ってたんでしょうね。破片が車のフロントガラスが割れたみたいなブロック状だったのが印象的でした

        • +1
  23. 怪獣の吐く熱戦や火炎で突如路面が爆発炎上したりビルに炎があたって爆発するのは科学的に正しい描写だったのか。

    • 評価
  24. 戦闘機の滑走路や垂直離着陸機ハリアーの発着場など、ジェットエンジンの噴射ガスを直に受けるところでは普通のコンクリートではなく耐熱コンクリートを使わなければ爆発する、っていう話は前に聞いた事がある
    オスプレイも離着陸時には高熱のジェット噴射を真下に吹き出すので、発着場には耐熱措置が必要

    • 評価
  25. 真面目でおカタい奴ほど溜め込んでハジケちゃうってわけね。

    • +2
  26. >コンクリートが内部の水分で爆発
    えー相当前から言われていたよね
    実証実険でしょ
    その水分が鉄骨を錆びさせてるんだし
    火事で崩れなくても水気が抜けて、もう使えないてって話も
    ひびが入って表面が剥げてるんだ(爆発して飛んでる)

    • +2
  27. 何を今さら
    昔っからコンクリートは熱で弾けるのはコンクリート工事してる人は知ってる話だが?

    • -2
    1. >>50
      そのみんな知ってる現象のみんな知らない詳細について調べたって話なんだが

      • +2
    2. >>50
      このサイトがコンクリート工事してる人向けのサイトだと思ってる間抜けかな?

      • 評価
  28. 耐火金庫は、コンクリートが詰められていて、それに含まれる水分が蒸発することで中身を守るようになっている
    もちろん、爆発はしない
    火災によって耐火性能が無くなるから、そうなったら買い替える
    20年という寿命もある

    • 評価
  29. これは爆裂現象といいます。なお、繊維を混ぜると繊維が先に燃えて水蒸気の逃げ道となるため爆裂は起こりません。

    • 評価

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