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CIA本部に設置されている彫刻に打ち抜かれた謎の暗号文「クリプトス」 最後の暗号文はいつ解けるのか?

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(著) (編集)

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 1990年11月3日、アメリカ・ヴァージニア州ラングレーにあるCIA本部に、ある暗号入りの彫刻が建てられた。

 その彫刻は、 S字型の銅板と、それ周囲を囲む珪化木、赤色と緑色の粘板岩、白い石英、珪化木、磁鉄鉱、銅で構成されており、CIA本部ビルの北西角、カフェテリアの外に建てられている

 銅板は文字の形に切り抜かれ、1700字程度の文字列で構成されていて、全体は4つの面で区切られている。4つの面にはそれぞれ別々のメッセージが表されており、そのうち、解読されたのは3つだけだ。

 彫刻の題名を「クリプトス」という。ギリシャ語で「隠された」を意味し、アメリカ人彫刻家のジム・サンボーンによって作成された。

公開から数年で3つのメッセージが解読される

 クリプトスという名前は、ギリシア語で「隠す」を意味し、彫刻のテーマはCIAにふさわしく「情報収集」を意味する。

 標準的な26文字のアルファベットとクエスチョンマークで構成されている4つのメッセージのうち、3つまでは公開から数年のうちに解読された。

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image credit:Jim Sanborn CC BY-SA 3.0

第1のメッセージ

 第1のメッセージは、サンボーン自身による詩句で、このようなものだ。

かすかな影と光の欠如の間に幻想の陰影が横たわる。

 なお幻想にあたる”illusion” は ”iqlusion” と綴りが間違っており、それが解読を難しくしていた。

第2のメッセージ

 第2のメッセージは、埋められた何かをほのめかしている。

まるで見えなかった。どうやったのか? 地球の磁場が利用された。X 情報が集められ、地下の秘密の場所に送信された。

X ラングレーはこれを知っているか? そうに違いない。それはそのどこかに埋められている。X その正確な位置を知る者は? WWのみだ。

これは彼の最後のメッセージだった。X 北緯38度57分6.5秒、西経77度8分44秒。X 2層。

 こちらにも綴り間違いがあり、地下の ”underground” は” undergruund“” となっている。またメッセージで言及されている座標は、彫刻から45.7メートル南西の地点を指し示している。

第3のメッセージ

 第3のメッセージは、1922年にツタンカーメンの墓を発掘した考古学者ハワード・カーターの日記からの引用だ。

ゆっくりと、じりじりするほどにゆっくりと、戸口の下の部分を塞いでいた通路の瓦礫の残骸が取り除かれた。震える手で、左上に小さな穴を作った。そして、その穴を少しだけ広げると、中にロウソクを入れて、覗き込んだ。部屋から漏れてきた熱い空気で炎がはためいたが、まもなく部屋の中の詳細が霧の中から現れてきた。X 何か見えるかね? Q

第4のメッセージはいまだ解読ならず

 しかしわずか97文字しかない最も短いはずの第4のメッセージが曲者で、アメリカ国家安全保障局にいる最高の専門家ですら手を焼いた。

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 製作者のサンボーン(現在73歳)は、自分が生きている間に暗号解読の瞬間に立ち会えないだろうと考え、2010年にヒントを提示した。

サンボーンが出したヒントは「ベルリンの時計」

 それによると、最後の97文字の6文字は「ベルリン」だという。それでも解読されないことが分かると、4年後にさらに2つ目のヒントが出され、次の単語は「時計」であると明かされた。つまりメッセージは「ベルリン時計」で終わるということだ。

 ベルリンには非常に面白い時計がいくつもあるが、サンボーンが言及していると思われるものは「Berlin-Hhr」あるいは「ベルリン時計」と呼ばれる有名な公共時計だ。

 ベルリン時計はそれ自体がパズルのようなもので、ライトで時間を表し、時刻を知るには複雑な法則に従って計算しなければならない。

 上にある4つの赤いライトの列は、それぞれが5時間を表す。二列目の赤いライトはそれぞれ1時間、三列目は黄色と赤が11個並んでおりそれぞれが5分を、一番下の列の黄色いライトはそれぞれ1分を示す。時間を知るにはこれらを合計しなければならない。

 例えば、一列目の赤が2つ、二列目の赤が3つ点灯しているなら、2 × 5 + 3 × 1 で13時、すなわち午後1時となる。

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ベルリン時計。午前10時31分を指す

image credit:Muritatis / Wikimedia
 ニューヨークタイムズの取材で、これに言及した理由を訊かれたサンボーンは、「ベルリンには本当に面白い時計がいくつかある」とだけ答えたが、ワイアードに対しては「とりわけベルリン時計に最も興味を引かれた」と述べている。

 これは2014年の話だ。

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image credit:MAI / LANDOV

CIAに解読法を渡すよう依頼されていたが…

 2005年のメディア取材で、CIAから依頼を受けたときに、解読法を封筒に入れて封をし、それをCIAに渡すよう求められたと明かしている。

 サンボーンは封筒をウィリアム・ウェブスター元CIA長官に渡したと言われている。そう、第2のメッセージの一文「その正確な位置を知る者は? WWのみだ」のWWのことだ。

 しかしサンボーンはウェブスターに完全な解読法を渡さなかった。

全容は伝えていない。まだ解読されていない最後のセクションについては教えていないんだよ。これこそスパイのノウハウってもんだろう? 謀略はそこら中にある

 とサンボーンはうそぶいた。

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image credit:MAI / LANDOV

 いまだ第4の暗号が解読されていないため、クリプトスは世界的に有名な未解読暗号の1つとなっているのだが、果たしてサイボーンが存命のうちに謎を解くことはできるのか?

References:Kryptos / amusingplanet/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 41件

コメントを書く

  1. 今までに解読されたものも、スペルが違ったり座標が違ったりと暗号として失敗作ばかりだから、最後の1つもそうなんだろう、と失望してるんだと思う

    • +20
    1. ※1
      暗号にスペルミスを許さないのは推理小説のような完璧思想というか・・・
      解読法を知っている人なら読めて理解できるなら暗号として機能していると言っていいでしょ

      • 評価
  2. こんだけ大がかりにしてるわりに単純なスペルミスがあるって、ミステリ好きとか暗号解読士に喧嘩売ってるのかと思うな。

    • +16
  3. スペル間違えすぎで草
    こんなん無理ゲーだ

    • +12
    1. ※4
      ああそうだね
      スペルさえ間違ってなければ1~3の暗号も君の天才的頭脳によって解けたのにね
      残念だw

      • -30
  4. むしろ今までのスペルミスなども第4の暗号の一部なのでは…

    • +35
  5. こういうことやるならちゃんとやろうぜ
    俺の報告書くらい誤字あるじゃねぇか

    • 評価
  6. CIA大した事ないじゃんと思ったらスペルミスだのなんだの暗号としてそもそもガッタガタなのかよ
    下らないミス正しくした作り直せや…

    • +4
  7. 作者存命でこんなにチョクチョクヒント出してるんじゃ割とすぐ答え言っちゃいそう
    cicada3301ばりにミステリアスを貫いて欲しい

    • 評価
  8. スペルミスが多すぎるから、そのミスしたアルファベットを使ってさらに隠された文章や単語を、、とかありそうだね。

    • +13
  9. ビール暗号もスペルミスだかあったし、まぁ暗号はそれも含めて暗号としちゃってもいいだろう

    しかしスペルミスあって解読できるのすげーなぁ
    俺なら
    「ここまで来たのにとうとう意味のない単語が出てきた…この手法も失敗だったか…
     しかしこの方法でここまでは成立させるとは、すごく手の込んだ暗号だ」
    ってなる

    • +1
  10. この暗号のスペルミスは、失敗して済みませんなミステイクではなく、見事に引っかかったな的なミスディレクションの、ミスなんじゃないのかねぇ
    つまりわざとやってたんじゃ

    • +13
    1. ※12
      そうだと思う。
      暗号の基本中の基本で、自動で解読出来ないようにするのは当然で、人の手を加えないと解けないようにするのが普通。

      • +10
  11. 所で、本文見ていて一つ疑問が。
    オブジェが建てられたのは1990年となっているのに、作成されたのは1991年となってる。
    …これ、時空が歪んでね?

    • +1
    1. 文字を数列に置き換える古典的な暗号なのか?
      全部のが別な方式の暗号で参考にならないと

      ※13
      その数字何処に書いてるの?

      サンボーンは封筒をウィリアム・ウェブスター元CIA長官に渡したと言われている。そう、第2のメッセージの一文「その正確な位置を知る者は? WWのみだ」のWWのことだ。

      これのほうがよくわからん オブジェ できる前からCIAに聞かれるの想定して暗号に盛り込んでいたのか、暗号ばらまいてオブジェは後で作ったのか。

      • 評価
  12. 実は全く意味ないデザインだったりして?

    • 評価
  13. 既出のスペルミスこそが最後の暗号を解く鍵ではないのかね?

    • 評価
  14. 解読できたよ
    ハラヘッタシキュウカネオクレモウイッシュウカンクッテナイイヤキノウカップメンクッタワソウイヤアケサハペヤングクッタナアッサッキコーラノンダッケテヘペロ

    • -1
  15. スペルが間違ってるとか最高に糞すぎる

    • 評価
    1. ※18
      たぶん機械解読対策にわざと間違えたんじゃあないかな

      • 評価
  16. 一見稚拙なスペルミスは換字式推測やそのアルゴリズムを元にした機械式やAIの推測予測を阻害する効果もある。近年AIの成長が目覚ましいが人間の”ミスを想定”した閃きは機械式を凌駕し未だ機会が到達出来ない領域だ。それでも機械が到達するのは時間の問題だろうけどね。
    有名な日本語の文頭と文末末尾以外を入れ替えても何となく読める現象と似てるけど、人間ならではの解読を要する一種のフェイルセーフ的な措置として意図的に組み込んだんじゃないかと思う。

    • +15
  17. 消費された、更にはこれから消費されるエネルギーに比較して、意味のあることとは思えない…。

    • 評価
  18. 最後のはS字型の銅板の丸が書いてある方の床の中央に伏せて
    指定された位置の方向をアルファベットの穴から覗いて下から読むとかっていう
    その場に行って物理的な行動しないとわからないようなタイプの暗号だったりしてな

    • +9
    1. ※21
      妙に規則的なナナメの文字列があるし、案外そうかもしれない。

      • +3
    2. ※21パッと見たときに斜めに線が走って見えるのが気になった。そこがポイントなんだろうなぁとは思った。

      • 評価
  19. スペルミスがいくつかあったところで解けないわけないよ

    • 評価
  20. 作った職人がスペルを間違えてたりしてね・・・・
    「どうせ解りゃしねー、このまま建てよう!」
    そうなりゃもう解読不能!!!!

    • 評価
  21. 解読不能な謎として残すために
    3つは真剣に考えたけど、
    じつは1つだけ超適当だったりして。

    • 評価
  22. 間違いがヒントになっている事に気づいた奴はいるかな?

    • 評価
  23. 本物の暗号を解読するときにスペルミスで怒ってたら馬鹿でしょ? 暗号は他人に悟られないためのものであってクイズじゃないんだからさぁ

    • 評価
  24. ミスしたスペルをつなぎ合わせると…?

    • 評価
  25. ビール暗号はバージニア州ジェームス川ムッディークリークの4マイル。ホワイトハウスからスタートする距離暗号です。宝の重さも距離。中身はトーマスジェファーソン大統領が作った合衆国憲法停止に関する書類だと思います。

    • 評価
  26. undergrandとはグリーンランドゲルマニア地区の洞窟

    • 評価
  27. ツタンカーメンの話はノバヤゼムリャ島の洞窟の開き方。二つの巨石を使って水と空気を止めて、中で火を焚きます。すると左の隅から地底世界に入れます。ただし、亀扉の鍵がありません。ギリシャ神話と日本の古事記は同じ所の話です。違いは日本酒を使うかオリーブ油を使うかの違いです。

    • 評価
  28. ドイツの時計すごいね
    これは座標計算と同じ
    だからCIAの暗号もセル回転のタイルのセル回転になってると思う
    マップのスクロール関数なんだよ

    • 評価
  29. どうせ地下、ベルリン、時計、
    地下=地下帝国 南極 
    ベルリン=ドイツ=ナチス=ナチスドイツ
    時計=時空を操る 時間=時=年=昔=未来

    つまり、かつてのナチスドイツは地下に地下帝国を築き、未来=何年後かに地上に戻り、またなんかやらかす? 時=ヒトラーの復活?

    そうなると、地球は表面海なのに対し、中身は内部コアという熱い物体があるのが納得出来る。
    もし現代にナチスドイツ復活するなら、2039年ぐらい?? 

    • 評価
  30. 解いてみたんだが、これじゃないか?
    SECRET MESSAGE IS REVEALED ALWAYS BRING AT OWEL TO THE PARTY ALWAYS BETRUTHFUL TO THOSE WHO LIE

    • 評価

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