
南米コロンビアにあるジュリアナ動物保護施設には子犬のスリ・ラムと子牛のバーニーという、とても仲の良い2匹の動物がいる。2匹の間では、体の大きさの違いなどまったく関係ない。お互いに大切な存在で、遊ぶ時もお昼寝する時も、いつも一緒だ。
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子犬のスリ・ラムが保護されるまで
最初に保護されたのはスリ・ラムだった。
スリ・ラムを保護したカスタニェダさんは、当時のことをこう語っている。施設で勤務するカスタニェダさんは周辺に捨て犬がいないかどうかを調査していた。その途中でボウルからミルクを飲んでいるやせ細った4匹の子犬たちに出会う。餌を与えられているということは飼われているわけだが、周りを探しても親犬や飼い主の姿は見当たらない。すごく気になったが他にも仕事が残っていたので後ろ髪ひかれる思いでその場を後にした。
だがその夜、カスタニェダさんはあの子犬たちの姿が頭から離れずいてもたってもいられなくなり、午前5時に起き出し子犬たちのいた場所へ急行した。
子犬たちはまだ同じ場所にいた。彼らの飼い主を突き止めたカスタニェダさんは、飼い主に会いに行きそこで衝撃的な事実を知ることとなる。
その飼い主はたくさんの犬を飼っており、子犬の健康状態などまったく気にかけていなかったのだ。しかも、子犬の1匹はすでに死んだと言う。そこでカスタニェダさんは残りの子犬を引き取ることにした。その4匹の中にいたのがスリ・ラムだった。

残ったのはスリ・ラムだけだった。
子牛のバーニーが保護されるまで
一方、子牛のバーニーは酪農場で生まれたが、オスだったので必要とされず売りに出されていた。しかし、買い取りを申し出た農家はバーニーを屠殺し、仔牛肉(ヴィール)として売ろうとしていたことが判明し、生後12日のバーニーを救うため、元のオーナーは地元の動物保護センターに預けた。
そのセンターからカスタニェダさんに保護してほしいと連絡がはいったのだ。話を聞いたカスタニェダはバーニーに新しい居場所を与えてあげようと決心した。
こうしてバーニーはジュリアナ動物保護施設にやって来た。

バーニーとスリ・ラムは保護施設でも別々の場所で暮らしていたため、最初の頃は互いの存在を知らなかった。
しかし、孤独なスリ・ラムをかわいそうに思ったカスタニェダさんは、年老いた犬たちが暮らすエリアに移してあげた。そこでスリ・ラムは子牛のバーニーと出会うこととなる。バーニーもまた独りきりだったため、仲間を見つけるためそのエリアにいた。
それはまるで一目ぼれだった。





これまでの研究から若い牛は仲間思いであることが判明している。若い牛が仲良し同士でいる時は、そうでない牛と一緒にいる時と比べると、心拍数の点からストレスレベルが減るという。 犬は知っての通り思いやりに溢れた動物である。
今後どんどん体格差はついていきそうだが、両者の心の距離は離れることはないだろう。この施設でこれからもずっと一緒にいられるね!よかったね!
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コメント
1. 匿名処理班
牛をペットにするのか。
百姓貴族みてーな話だな。
2. 匿名処理班
一緒にいる茶白の老犬もかわいい
3. 匿名処理班
牛って体臭あるよな?
4. 匿名処理班
百姓貴族にもあったけど、放牧中に出産しちゃって動けない牛の元へ
他の牛が飼い主を連れてきたりと仲間思いだというよね
5. 匿名処理班
スリ・ラム 「クンクンくしゃいwクンクンくしゃ〜いwクンクン…カハッやめらんねえっw」
6. 匿名処理班
曲。
"And, in the end, the love you take/ Is equal to the love you make."
Beatles「The End」の最後の最後のあたり
「結局、あなたが得る愛は、あなたが与える愛(の量)に等しい」は日本ウィキペディア記載の解釈ですが、Google翻訳さんの機械仕掛け文も好き「そして、最後にあなたが取る愛はあなたが作る愛に等しいです」
7. 匿名処理班α
子牛が屠殺されそうになったところを助け出したという部分に「ん?」ってなるけど
食肉処理業者が衛生基準をクリアしてないとか
禁止されてる残酷な方法で屠殺しているとか
書かれていない事情があるのかもしれない
とりあえず二匹と一緒に草原ダッシュでヒャッハーしたい(*´∀`)
8. 匿名処理班
日本では雄牛が産まれたら肉にするのは普通だからちょっと「?」ってなったけど。外国だしね。
ただ、ベットに牛を乗せるのだけはやめた方が良いと思う。
牛の糞って、水分たっぷりでベチャベチャだしトイレ覚えないからね。
9. 匿名処理班
この家に強盗に入った愚か者は
番犬と闘牛と戦うはめになる。
10. 匿名処理班
大きくなったら、添い寝してるときの寝返りが気がかり。
牛と小型犬だから、気をつけないとぷちっといっちゃう。
うまくやってほしいなあ。
11. 匿名処理班
※8
私もそこが引っかかった。売りに出す=肉にするって事じゃないの?
ペット用に売り出したのなら分かるけど。
12. 匿名処理班
一緒に写ってる老犬が「何やこいつら…」みたいな顔してて草
13. 匿名処理班
牛丼、食い辛くなったじゃんか・・・
14. 匿名処理班
自分は牛肉や他の肉も(子牛や子羊だって)食べるんだけど、
でも、なんかこういう記事で子牛が助かったっていうと、
ああよかったなあと思います。
勝手なんですけどね...
一緒にいられることになってよかったですね。
15. 匿名処理班
雄牛だしどうなんだろう
メスは大人しいのが多いけど、オスは気が荒いのが多い
こうやってベッタリで飼ってれば性格も柔らかくなるのかなあ
16. 匿名処理班
優しい世界だなぁ
座ってこっち見てる視線と視線は犬みたいw
と殺現場や、畜産の飼育方法を知るにつれて、
肉類を食べたいとは思わなくなってきた自分がいる…
卵もケージフリーのを買いたい
17. 匿名処理班
雄牛はほぼ100%肉として買い取られるけど、売りに出した農家は何がしたかったんだろ
とりあえず、Kawaii
猫と仲良しする様子はよく見たけど、犬とのいちゃいちゃは初めて見た
18. 匿名処理班
百姓貴族読んだ人ならわかると思うけど、子牛のうちは良くても、
成長したら食費と世話の手間がやばくて、早々に手に余るはず。
(それとも保護施設って、牛も世話できるの?)
酪農家も雄牛を売れば、肥育するなどして食肉加工されるのは普通なのに、
どうしてこういう行動に出たのかが今ひとつ腑に落ちないなぁ。
ここで語られてない何か理由があるのだろうけど、、、
19. 匿名処理班
※3
そうなの?
ネコやイヌに体臭があるのは知ってるけど、牛の体臭は飼ったことがないのでしらないっす。
よければ、どんな匂いかおしえてくれるといいな。
犬はいかにも獣くさいんだけど、ネコって待ち伏せ型の狩人だけあって、鼻を押し付けないと匂いがわからなかったです。
でもうちのネコはゴムみたいなケモノみたいな匂いがしました。
20. 匿名処理班
こんなかわいこちゃん達を捨てるやつがいるのか…(´;ω;`)
ずっと仲良くしてね( ;∀;)
21. 匿名処理班
※21
ここすでに複数の牛先輩いるし馬や豚もいるしで大丈夫なんじゃないかな
22. 匿名処理班
※8
記事にある「仔牛肉(ヴィール)」でググってみて
肉をやわらかくするために動かないよう狭いケージに入れ(暴れないよう怪我をさせた上で)、餌の制限で貧血状態にして育てると
バーニーを売った酪農家は、普通の健康な肉牛のように肥育されると思っていたんじゃないかな
同じ食肉になるにしても、苦痛しか与えられない場所にやってしまったことを知って救助を求めたんじゃないかと
味の好みで結果的に飼育方法のわかっている肉しか買っていなかったけど、ますます肉を簡単に買えなくなってしまった・・・
23. 匿名処理班
日本ではご存知の通り、雄は去勢されて肥え太らされて肉になるけど
海外では生まれた時に殺すってNZの友達が言ってた。
※25 の言うような肥育法もあるみたいだけど日本みたいに長期的なやつじゃなくてあくまで子牛の肉だからすぐ肉にされちゃうんだろうけど。
24. 匿名処理班
犬はこの牛が大好きなのは分かるけど
牛はこの犬がうっとおしくて仕方無さそう