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10. ニュー・ムーア/サウス・タルパッティ

豊富な原油が埋蔵されている可能性があり、同島をみすみす手放すわけにはいかない両国の外交協議は間もなく頓挫した。インド沿岸警備隊が島に国旗を立てるために足しげく上陸する一方で、バングラデシュ側もこれを直ぐさま撤去するといったやり取りが行われた。最終的にはインドの国境警備隊まで動員されている。
だが、2010年に島が再び海中へ没したときには、どちらも驚きを禁じ得なかっただろう。
9. グラハム島/フェルディナンデア/ユリア島

最初に領有権を主張したのはイギリスであり、国旗を立てると、ジェームズ・グラハム卿にちなみ”グラハム島”と名付けた。しかし、シチリア島の王も国旗を立てると、”フェルディナンデア”と呼び始める。1月後、フランスも国旗を携え、”ユリア島”と命名する。さらにスペインも領有権を主張するが、国旗の掲揚や呼称を決めなかったところを見ると、それほど真剣ではなかったようだ。
フランスが国旗を立ててから間もなく、同島はまたもや海中へと沈み、6ヶ月間に渡って浴びせられたスポットライトの中から消えてしまった。それでも同島は現在水面からわずか8mの海底にあるため、いつ再浮上してもおかしくないと見られている。領有権争いを見越したイタリア政府が既にダイバーを送り、国旗を掲揚済みだ。
8. ロハチャーラ島

ロハチャーラ島の沈没で大打撃を受けたのは、多くが貧困層の人である。ある女性は外出先から戻ると畑が川の中に沈んでいたそうだ。羊を助けようと川の急流に飛び込もうとしたが、近所の人に止められたらしい。家族は間もなく強制的に避難を勧告され、畑を失ってしまった。息子は船乗りになったそうだ。
7. ベーリング地峡

最初のアメリカ人はベーリング地峡をただ橋として利用したのみならず、歴史家によれば、アラスカへ辿り着く10,000年の間実際にそこに住んでいたようだ。と言うのも、アラスカとカナダは分厚い氷で覆われており、初期には北アメリカへ足を踏み入れることができなかったのである。
ベーリング地峡は大部分が海底に沈んでいるため、そこから人類の痕跡が発見されたことはない。だが、現代のネイティブ・アメリカンは初期クローヴィス文化の少年と共通の祖先を持っていることが証明されており、人類の集団がベーリング地峡を渡ってきたという説と一致する。また、カナダとアラスカのナ・デネ語族が、シベリアのエニセイ語族と同系統であることも発表された。
6. マウリティア

その発見は、ジルコンという浸食や化学物質に耐性を持つ結晶の発見を受けてのものだ。モーリシャスは海底からの溶岩によって形成された島であるため、ジルコンがここに由来するものでないことは明らかだった。また、試験によってジルコンが20億年前と、周辺の陸塊より遥かに古いものであることも判明した。現在の説では、同島を形成した火山の噴火がジルコンを表面まで押上げ、その下に眠る古代の大陸の証拠を提供したとされている。
モーリシャス、マダガスカル、インドはかつてロディニア大陸を形成していた。やがてインド亜大陸がマウリティアとマダガスカルから別れて移動を始め、マダガスカルモまたゆっくりと沈み行くマウリティアを残して分裂したようだ。
5. ケルゲレン海台

ケルゲレン海台は8000万年の間に、時を隔てて3度ほど浮上したことがある。合計すると約4000万年間海上に留まっており、2000万年前を最後に再び海の中に姿を消した。
発見は1772年、フランス人の冒険家イヴ=ジョゼフ・ド・クルゲラン=トレマレックによるものだ。当時彼は、重たい北半球のバランスをとるために不可欠であるとして存在が仮定されていた大陸”メガラニカ”の捜索中だった。クルゲラン=トレマレックはフランス国王に新大陸を発見したと報告したが、巨費を投じた2回目の探検でその全体が海中にあることが確認されると、すぐさま投獄されてしまった。
4. ロスト・ヴィレッジズ

カナダ側では9ヶ所、アメリカ側では2ヶ所の町が水中に没し、現在では人工のセントローレンス湖の湖底でひっそりと眠っている。カナダ政府はこのために500世帯、6,500人以上の人々を移転させ、線路や高速道路も同様に再配置された。また、墓地の移転には難儀したようで、実施されたのはメープル・グローブ墓地のみで、残りは簡単に石灰石で覆われ、水の底へ沈められた。
3. フェルドロンクン・ランツ・ファン・ライメルスワール(Verdronken Land Van Reimerswaal)

1551年に襲った嵐は堤防を決壊させ、付近の村を水の中に飲み込んでしまった。最後の堤防が決壊したのは1555年のことであり、当時の洪水によって海水まで流れ込んできた。以降も洪水は続き、17世紀の終わりまでにはわずかな町の名残が残るのみとなり、18世紀を迎える前に町は完全に水中に没している。
2. スンダランド

スンダランドが水上に存在していた頃はインドの2倍の大きさで、ミャンマーからボルネオ島まで広がり、現在のマレーシアやインドネシアも含んでいた。実にスンダランドは今日の東南アジアにある島の全てをまとめており、フィリピンまで伸びていたのだ。
プラトンが伝えた伝説上のアトランティスや、同じく伝説上のレムリア大陸との関連が指摘されることもある。中にはエデンの園がスンダランドに存在したという説を唱える者までいる。
1. 獅城

獅城は考古学者からは”タイムカプセル”と呼ばれてきた。と言うのも、水が清王朝や明王朝時代に作られた古代の建築物や彫刻を完璧なまでに保存しているからだ。この町は5つの門を備えており、4つ備えることが多い中国の一般的な都市とは異なる。また城壁は16世紀のものだ。
Scuba Diving the Ancient Ruins of Lion City at Qiandao Lake in China
via:listverse・原文翻訳:hiroching
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コメント
1. 匿名処理班
ツバルもあと何年かしたらここに列せられるようになるのか…
2. 匿名処理班
んー。
アレクサンドリアやヘラクレイオン、カノープスはどうした?
3. 匿名処理班
みんなで亀を助けてクルーズに出かけようぜ!
4. 匿名処理班
獅城はほんとすごいと思うわ
5. 匿名処理班
このBGMの曲名が気になる
6. 匿名処理班
日本でも地震で消えた村とか城があるな
特に旧ソ連だと名前がない町が腐るほどあったので
いくつ消えたなんてあの国民ですらわからんし
アメリカほか多くでも同じ状態だろうな
7. 匿名処理班
数百万年前? パンゲア大陸は、2億5000万年前〜2億年前では
海底に眠る遺跡って凄い興味をそそられるけど、探索するのは至難の業なんだろうなぁ
8. 匿名処理班
コンパス岩のまわりをボートでぐるぐる
9. 匿名処理班
ザナルカンド
10. 匿名処理班
ノーチラス号を誰か作ってくれ。
11. 匿名処理班
※6
岐阜の「帰雲城」だな。埋蔵金伝説もあるよ
12. 匿名処理班
沖縄の海底遺跡は?
13. 匿名処理班
超大陸パンゲアが存在したのは、ペルム紀から三畳紀にかけての「約3億年前から2億年前」の時期です。「数百万年前」の時点では、既に5大陸に分裂が終わってから1億年以上が経っています。
14. 匿名処理班
獅城
初めて知った
こんなの水没させていいの笑
15. 匿名処理班
海賊の街だったポート・ロイヤルは選外か
16. 匿名処理班
※17
祖先の文化を蔑にして利益優先で作ったダム湖が建造物を風雨から守ってるのもなんだか皮肉ですね…。
17. 匿名処理班
※17 ※20
日本だってダムに沈んでる町や村はあるし、その場所に貴重な建築物がなかったわけじゃない
エジプトみたいに、観光資源として沈まないように遺跡を移築させた結果、風化が止まらないっていう事例もある
利益優先なのは、別に中国に限った話でも無いと思うけど
18. 匿名処理班
※6
自分もBGM気になりました
Heaven's DJの『Illumination』って曲みたいですね
19. 匿名処理班
大陸の大安売りだな。
どれも浮いていれば島レベルの大きさ。
20. 匿名処理班
日本列島も氷河期の解氷具合によっては北日本まで氷の大地だったかもしれませんしね
人も大地の運命もほんの僅かな差で大きく様相を異にしてるのかも
21. 匿名処理班
人為的な行為によって沈められた都市も上げてるんだから、日本のダムに沈められた村とかも入れた方が面白い記事になったはず。
22. 匿名処理班
>だが、2010年に島が再び海中へ没したときには、どちらも驚きを禁じ得なかっただろう。
ワロタ
23. 匿名処理班
沈む可能性があるのでコンクリで固めた沖ノ鳥島。
人が住めないので、中国以外からも
島ではなく岩だと突っ込まれてる沖ノ鳥島。
載るかな?ボツかな?もうかぶってるかな?
24. 匿名処理班
獅城があるのは千鳥湖でなく千島湖だな。
25. 匿名処理班
※21
>その場所に貴重な建築物がなかったわけじゃない
例えば?1300年以上前から続く遺跡ってかなり歴史的に貴重だと思うけど、
それに匹敵するレベルのものが沈んでたりするの?
26. 匿名処理班
ルルイエがあればいいのに。
27. 匿名処理班
>ロハチャーラ島の沈没で大打撃を受けたのは、多くが貧困層の人である。ある女性は外出先から戻ると畑が川の中に沈んでいたそうだ。羊を助けようと川の急流に飛び込もうとしたが、近所の人に止められたらしい。
痛ましいな…ささやかな財産の中でも特に大切なものだったろうし、情もあったろうに、目の前でどうすることもできず失ってしまうなんて…
そこまでギリギリになるまで引っ越せなかったのも、貧しさゆえだろうし、政府はそんなことになるまでになんとかしてやれんかったんかね
28. 匿名処理班
長崎にも横島と言う沈んでしまった島があるよ。
かつては炭鉱の島として栄えて何百人もの人々が暮らしていたけど
閉山とともに人々が消えてから島も忽然と海底へと消えてしまった。
海底坑道が潰れたんじゃないかと伝われている。
今も海の底にかつて人々が暮らしていた跡が残されているけど
地元のダイバーは潜りたがらない。
まるで異世界のようで不気味、発狂してしまいそうになると言っていた。
まぁ物理的に伊王島、辰ノ口、高島の間を流れる潮の急流で難しいスポットであり、潜るだけで肉体的精神的にストレスのたまる状況に加えて、跡の異質感からくる不安と窒素酔いでマトモではいられないのだろう。
29. 匿名処理班
「すごいや、ラピュタは本当にあったんだ!」からの「あの子たち(水)はバカどもからラピュタを守ったんだ」が獅城の件で再生された
30. 匿名処理班
東京の海抜ゼロメートル地帯もそのうちここに追加されるんだろう。地球温暖化、海面上昇・・・