最近のトレンドは着用できるデバイスだと言われている。腕時計や携帯等に搭載され、どこに行くにも手軽に持って歩ける、非常に便利な作りとなっているのだ。
例えば先月、アップルはスマートフォンにインストールでき、自分で健康管理が出来る「ヘルスキット」というアプリを紹介した。しかし、これらのデバイスもまだ不完全なようで、ある研究によるとこれ等の健康管理アプリ等の正確性は低いのだそうだ。
その上で最近緩やかに注目を浴びているのがワイヤレスデバイスだ。
MITコンピュータ科学・人工知能研究所のチームは去年、ワイヤレスで人の心拍数や呼吸回数等を確認する事が出来る機械を作り上げた。この機械の特筆すべき点は、例え機械と人との間に物理的な壁があっても99%の正確性で心拍数と呼吸の監視を行えるという点だ。この研究は健康管理という目的だけでなく、睡眠中の幼児の異常を直ちに感知する為のデバイスや軍事目的のデバイスへの使用も期待されている。
この研究の共著者でありマサチューセッツ工科大学電気工学・コンピュータ科学ディナ・カタビ教授はこう語る。
「これまでの機械では物理的な壁をまたいで、人間の繊細な動きの一つ一つまでを完璧に感知する事は非常に困難でした。しかし私達の研究により低価格でより正確な、夢のような性能を持つ機械が世界に羽ばたく事になると思います」
研究を更に前進させる切っ掛けを作ったのが電気工学・コンピュータ科学ロバート・ミラー教授と彼の率いる大学院生のチームだ。彼等は上記の機械で、同時に最大4人の人間を「壁越しに」感知する事に成功した。これにより災害で生き埋めになった被災者の救難活動への応用も可能になるだろう。
この夢のような機械は微弱なワイヤレス信号を対象方向に送り、反射により帰ってきた信号を受信器が受け取る事で壁越しの監視を可能としている。
しかし、動く事のない物体からの反射を考慮してしまうと壁等の不動の物質を筒抜ける事が出来ないので、研究チームは「物体が動く事で反射してくる信号」のみを対象とした受信デバイスを作成した。これにより、不要な信号を遮断し、人体の動きという必要な信号のみを受信するデバイスの作成に成功した。
カタビ教授の研究チームはこの研究を更に前進させるつもりなのだという。
彼女の次の目標は人の存在によって生じる「影」や「ジェスチャー」を受け取ったり、「感情(心拍数や呼吸率から予測する事が出来る)」さえも感知できたりするような機械を作る事なのだそうだ。
via:newsoffice・原文翻訳:riki7119
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コメント
1. 匿名処理班
病院の患者モニターとか、
空港でのパンデミック対策に使えそう。
スマホのとは競合しないんじゃないかな、
むしろ併用して補完しあう感じか?
2. 匿名処理班
脳に埋め込まないと
3. 匿名処理班
カーズ様の特技が……。
4. 匿名処理班
MITよりも先にNASAが宇宙飛行士の宇宙服内部に生体センサーを付けて管理する技術を確立してたようだが、MITのは更にウェアラブル化と汎用性を高めたものだと思慮されますね。小型化が進めば突発的な心筋梗塞、脳卒中、劇症感染疾患の予防にも使えそう。
5. 匿名処理班
こういうのってさあ
人間の処理能力が上がらないと便利になればなるだけどんどん時間奪われて何も出来なくなると思うんだ
しっかりけじめ付けられる人ばっかなら問題ないけどさ
6. 匿名処理班
怖さを感じるのは私だけ?
7. 匿名処理班
海外では、医療・軍事関連品
日本では、サバゲグッズとして販売される未来しかみえない
8. 匿名処理班
これは今音波を対象にしているが、電波を対象にして気象レーダーなどと連動させたらステルス戦闘機やステルス艦艇を探知する技術にならないかな?