たった1枚の子どもの写真から年代別に未来の顔を予測するソフトが開発される（米研究）

　子どもの顔というのは結構変わるものだ。それは子どもタレントの変貌を見ても明らかだと思う。実際に子どもを持った親は、将来自分の子どもがどんな顔になるのか楽しみだったりすると思う。

　米ワシントン大学の研究者らは、たった1枚子どもの写真から、成人どころか80歳になった時の顔まで予測するソフトを開発したそうだ。その技術はたとえ光量不足の暗い写真でもちゃんと使えるので、行方不明者の捜索にもかなり役立ちそうだ。 　これまで、同じことをやってくれる自動写真加工ソフトなどはあったが、元人した写真が暗すぎたり、表情が変だったり、でなければ牛乳を飲んだ時にできる白いヒゲがついてたり、と様々な難題にぶちあたってしまい精度を上げることができなかった。

　今回開発されたソフトは、性別および年齢別にまとめられた数え切れないほどの顔写真のデータベースをもとにコンピュータアルゴリズムを作り上げ、各年齢層ごとに多様な顔立ちの平均的なピクセル分布を決め、年齢を追うごとの顔の変化を計算する。この処理時間はわずか30秒ほどだという。 3歳の男の子の写真を元に作り上げた100歳までの予想顔写真

　まず、1枚の乳児の写真をデータとして取り込む。ソフトはデータの顔の傾きやカメラに向かってない場合の頭の位置、光のムラなどを加味して修正したのち、大人になったその子供の顔立ちを予測するため、その年齢層に沿った変化を施す。ソフトが行う将来の子どもの「顔当て」は驚異的に精度が高く、80歳まで予測できるという。 　アルゴリズムの性能をテストをするため、研究グループは数年間にわたり、82人の人々の実際の写真を集めた。そしてそのソフトに彼らの幼い頃の写真を1枚ずつ入力した。幼少時の写真1枚だけを頼りにソフトが作り上げた合成顔写真と、彼らから提出された実際の写真を並べてみると、それぞれの写真は見分けがつかないほど酷似していた。 5人の幼児の顔写真の下に2枚ずつ並んでいる写真は、右が実際に数年おきに撮られた本人の写真で、左がソフトが予想した写真。ソフトがデータとして取り込むのは最初の1枚の写真のみ。

　このシステムは行方不明の事件にもかなり役立ちそうだ。警察はたいてい手作業でモンタージュ写真を作成する。子どもとその家族の写真から数年後の行方不明となった子どもの顔を推測して絵をつくるのでかなり時間がかかる。このソフトを使えば、約30秒で正確な予測写真をつくることができる。 このソフトを使用して作られた子どもの未来の顔予測写真

　以下の動画は動作中のそのソフトの様子である。左は実際の写真で、右が子どもの写真をもとにアルゴリズムが予測した成長後の写真で、右側の顔だけが滑らかに成長してゆく。 via:gizmag・原文翻訳：R

　これどこでも手軽にできるなら、自分の子どもの頃の写真を持参して、今の自分の年齢の写真を作ってもらいたいね。本当にそうなってたら「おぉおお！」ってなりそう。逆にかなり違ってたら、途中で顔を編集しちゃった疑惑とか生まれちゃうかな。

▼あわせて読みたい
10万年後の人類はどのように変化しているのかをシミュレーション、未来人予想図（米研究）


人間の顔は左右対称ではないということがよくわかる12枚の画像


世界41カ国の人種別女性の平均的な顔


３億７千年前の自分に出会えるモーフィングジェネレータ


まるで幻覚を見ているようだ。滑らかすぎてどこで変化しているのかわからない「女性の老化過程」を早回しで


あんなところからこんなところまで。9の整形手術最新事情

この記事に関連するキーワード

キーワードから記事を探す

• 未来予想
• 顔
• 子ども
• 大人
• ソフト
• 簡単
• アメリカ
• 開発