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なんという熱帯のエデン、スリナムで発見されたワクワクする新種生物

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(著)

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 南アメリカの北東部に位置する南米最小の独立国、スリナム。そこにはまだ知られざる地球の一部が密かに息づいている。まだ手つかずの森林と生物多様性に、国際環境保全団体「コンサベーション・インターナショナル」の研究チームは「まさしくここが、熱帯のエデン」と感嘆の声を上げたそうだ。

 今回の調査によって60種もの新種生物が発見された。その奇妙にてワクワクするスリナム紀行の一部が公開されていたので見てみることにしよう。

 研究チームが向かった先は、スリナムの中央にあるスリナム自然保護区。木々がうっそうと生い茂る熱帯雨林地帯は未開の地。原住民が住んでいるものの、文明諸国にとっては初めて足を踏み入れる場所だ。

森の入り口で出迎えてくれたのは樹上にたたずむマーゲイ(Leopardus wiedii)。

南アメリカ原産でネコ科に属する。

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 ここで研究チームは1,378種の生物を記録した。その中には新種と考えられる生物が60種含まれている。

1.ビッグ・ブルー・ビートル

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 フンコロガシなどの哺乳類の糞を餌にする”糞虫”の仲間。コツノニジダイコク属の1種で南米最大の糞虫だ。だが意外なことに彼らは糞よりも動物の死体をよく食べる。オスメス共に頭部に長いツノがあるが、これは同性同士で激しく争う際に使う。この地域では成虫の個体の大きさにかなりの差異が見られるが、それは幼虫から成長する時期に食べた餌の量で大きさが決まるためだ。

2.新種のオオアリ

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 動物の死骸を食べるアリ達は重要な掃除屋だ。この写真の中にも昆虫の死骸を食べているアリ(オオアリ属)が写っている。これは今回行なった学術的な調査遠征の途中で観察された149種のアリ達のうちのほんの1例だ。さらに多くの種が発見されるだろう。

3.新種のカエル、ココア

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 ”cocoa(ココア)”は樹上性のアマガエルの仲間。他の両生類と同じように環境変化、特に天候や水に対してとても敏感な半透明の皮膚を持つ。このカエルは新種の可能性がある。この30年間で100種以上のカエルが絶滅したと考えられていることから、こういった新種の発見は非常にうれしいニュースだ。

4.繊細なラン科の花

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 フラグミペディウム・リンドレイアナム(Phragmipediumはlindleyanum)は珍しい種の一つで、これまで誰も足を踏み入れなかったGrensgebergte山の山頂で見つかった美しく珍しいラン科の植物だ。スリナムの特徴の一つである花崗岩の露出部分には、数多くの珍しい種が生息する。この種のようにすでに山の頂上に生息する生物は、気温の上昇に応じて上へと移り住むことができないため、気候の変化に弱い。

5.新種の甲虫、リリプーティアン・ビートル(Lilliputian beetle)

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 コガネムシの仲間で、名前の意味は”とても小さい甲虫”という意味。これは新種名であると同時に分類学的に新しい属名を示すことになりそうだ。体長はたったの2.3mmしかなく、おそらくギアナ高地に生息する糞虫の中では最も小さい上、今のところ南米で記録されている生物の中では2番目に小さな生き物らしい。この甲虫の鹿のツノのような触角が鋭い嗅覚をもたらす。

6.虫を食べるキリギリス

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 多くのキリギリス達は草食性で葉を食べたりするが、この虫(学名Copiphora longicauda)はその強力で鋭い大アゴで虫などの無脊椎動物を捕食する。欧米ではconehead katydidsの仲間とされているようだが、これは直訳で”トンガリ頭のキリギリス”の総称。まさにそのまんまといった感じだ。

7.カエルを食べるクモ

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 スリナムは確かに”熱帯のエデン”かもしれないが、全ての生物にとっての”楽園”という意味ではない。この写真は学者達が夜間に散策した際に撮影したもので、1匹のコモリグモが1匹のヤドクガエルを食べているところだ。

8.新種の木に住むカエル

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 「お目にかかれて光栄です。」的な姿を見せるのは、Kasikasima山付近の森で枝にしがみつく樹上性のカエル(Hypsiboas geographicus) 。今回の調査では新種6種を含む46種のカエル達を確認したが、これはそのうちの1種だ。

9.変わった色の新種のヤドクガエルの仲間

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 このカエルはヤドクガエルの仲間(Anomaloglossus sp.)だが、同じ場所で見つけた類似種(Anomaloglossus baeobatrachus)とは違って珍しい色の背中を持つ新種かもしれない。ヤドクガエルは強力な毒を分泌することでよく知られている。その毒は現地の人々に狩猟時の餌として利用されているが、世界の人々を救う新薬を生む大きな可能性を秘めている。ヤドクガエル達が持つ科学物質はすでに鎮痛薬、筋弛緩剤、そして強心薬の開発に用いられている。

10.触るな危険、新種のキリギリス

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 このキリギリスの仲間(Pseudophyllinae: Teleutiini)はとても奇妙で、実際全く新しい種類でもある。鋭い棘に覆われた不自然なほど細長い脚は天敵を阻止するのに役立つ。多くのキリギリスは生息地を妨害されることに敏感なため、この昆虫が今回の調査で見つかったことはその場所が手つかずの地であることを示しているのだ。

11.猛毒ヘビに擬態した新種のヘビ

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 サンゴヘビは命を脅かすほどの猛毒を持つヘビだが、こちらのニセサンゴヘビ(Erythrolamprus aesculpi)は無毒でありながらも本家のサンゴヘビに似た派手な配色を身にまとって捕食者から身を守る。今回の調査では本物のサンゴヘビや有毒のナンベイハブ、そしてナミヘビ科Pseudoboa属の新種らしきヘビなど19種のヘビに出会ったが、これはその中の1種だ

12.熱帯のエイリアン、ヘラコウモリ

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 この果実を食べる大きなコウモリ (Artibeus planirostris)はヘラコウモリ科に属し、今回の探索で1番よく見かけた。彼らはその鋭い歯で大きな果実をもぎ取って食べることができる。

13.スリムなオポッサム

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 ”デリケート・スレンダー・オポッサム(Marmosops parvidens)”は虫や果物を食べる魅力的な生き物だ。彼らはそこが自然のままの原生林かどうかの目安になる生き物で、今回の探検で発見した39種の哺乳類(ネズミ、コウモリ、オポッサム)のうちの1種でもある。数多くの小さな哺乳類達が種子を蒔いたり、森を再生を確実に促すといった大切な役割を担っている。

14.板状の根を張るマメ科の木

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 マメ科の広葉樹、パープルハート(Peltogyne venosa) の木は大きな板状の根を形成する。特に激しい嵐や洪水などに遭っても倒れることがないようしっかりと自身を支えているのだ。パープルハートの木は密度の高さから硬材として重宝されているが、こうして長生きしてる姿がみられるのはここでの伐採が無かった、ということだろう。写真内で木の根の間に立っている人物はコンサベーション・インターナショナル・ラピッド・アセスメント・プログラムの責任者であるトロント・ラーセン。

15.新種のカエル

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 この樹上性のカエル(Scinax sp.)はスリナム遠征調査の間に学者達が見つけた新種6種のうちの1種。

16.半水生のトカゲ

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 あ、カメラ見てる。Neusticurus bicarinatusは半水生のトカゲ。この地域ではちいさな水たまりや小川で見つかった。このトカゲは水中でも素晴らしい泳ぎを見せてくれる。

17.頭と尻尾がピカっと光る新種の魚

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 頭と尾が光るテトラという意味の名を持つ、このhead-and-taillight tetra (Hemigrammus aff. ocellifer)は新種の可能性があり、水族館回りが好きな人々の間ではかなり人気がある魚の近縁種だ。これは今回の調査遠征で発見したSouth American darterや、three-barbeled catfishなどの新種の魚11種のうちの1種だ。

18.なんというエイリアン。長い毛の束がお尻から出ているカメムシの新種「プランツ・ホッパー」の仲間

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via:nbcnews・原文翻訳:R

 カメムシの仲間で、よくジャンプする様子からプランツ・ホッパーとも呼ばれるウンカは、イネの害虫としても有名だ。彼らの多くは腹部からワックス状の分泌物を出すが、中には写真のようにその分泌物が長い糸束のようになるものがいる。これらの糸束は捕食者から身を守るのに役立つ。彼らを狙った捕食者達は間違って反対の部分を攻撃するが、そのウンカが逃げる間にその糸状のワックスは切れてしまう。この写真のプランツ・ホッパーの幼虫は体長5mmに満たない大きさで、撮影するのはかなり難しい。

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この記事へのコメント 30件

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  1. 18番目のカメムシは新しいパターンだな。

    • +11
  2. コウモリの顔が凶悪で怖すぎ・・・
    他のはワクワクするけど18のカメムシだけは
    気持ち悪くて無理です

    • -1
  3. 17番のタイトルの魚が差かなになってるよ。
    18番が一番インパクト強いな。

    • -1
  4. このカメムシも自分の臭いで失神するのかなぁ うふふ

    • -3
  5. 6は最初黒いのが目かと思ったら顎なのね。本物の目はマンガみたいな形と位置

    • +1
  6. キリギリスって雑食じゃなかったっけ?共食いもすると思うんだけど。この新種は草類を一切食べないでカマキリみたいな食生活ってことなのか。

    • 評価
  7. まだまだすげぇな地球。
    人知れず絶える種も多いんだろうな。

    • +8
  8. この蜘蛛にはヤドクガエルの毒は効かないのかしら。最後のカメムシ、ビニールとかで出来てるルアーみたい

    • +8
  9. 18.のプランツホッパーにギター持たせてぇ。
    縦ノリ、モヒカンロッカーだ。

    • +1
  10. 18はカメムシの仲間じゃなくてハゴロモじゃないかな。
    形がまんまハゴロモだし。

    • +4
    1. ※14
      ハゴロモはカメムシの仲間だからいいんじゃないの・・・

      • +1
  11. フーンって途中まで冷静に見てたら最後で二度見した

    • 評価
  12. 大胆な形の新種とかみると創造主的なものの存在を本気にしちゃうよねえ
    「お目にかかれて光栄です。」www
    こちらこそ光栄

    • 評価
  13. サンゴヘビにそっくりに擬態するヘビといったらミルクヘビが有名だけど、11のヘビはミルクヘビじゃないヘビなのかな?
    それはそうと、サンゴヘビの中には強い毒を持ったヘビが毒の弱いヘビに擬態して油断した獲物を襲う種類もいるらしいからこれもうわからないな。

    • +1
  14. 1はカッコイイし、3は愛らしい。
    そして18!!!
    あまりの造形の不思議さに興奮して眠れなくなりそうだ。

    • 評価
  15. まだこんなにたくさんの新種が見つかる地球って凄い!

    • 評価
  16. 18の奴はカメムシの仲間っていうと語弊がある。
    ハゴロモの一種なんだからカメムシというより
    セミやウンカに近い昆虫とした一般には伝わりやすいだろう。
    ついでに文章内ではウンカと説明してるが細かいこと言えばウンカとも少し違う昆虫だ。
    それに珍しがる人も多いが近縁種であれば日本にもいる。
    ベッコウハゴロモの幼虫で調べるとすぐに画像が出てくる。

    • 評価
  17. ハリポタのカエルチョコレートが本当にいた >ココア

    • +2
  18. ヤドクカエルを食べる蜘蛛!
    どこから突っ込んでいいのか

    • +1
  19. >多くのキリギリス達は草食性で葉を食べたりする
    みんなバッタのイメージが強すぎて草食だと思ってるけど
    キリギリスは普通に雑食だと思う

    • 評価
  20. ココア!
    まんまな名前もらったなw
    つやつやしてかわいいね

    • +2

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