この画像を大きなサイズで見るジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって、114億年前の銀河で爆発した超新星が発見されたそうだ。星の死の瞬間としては、これまででもっとも古いものの1つとなる。
ただ古いというだけでもきわめてユニークな超新星爆発だが、新たに発見されたものは質量が太陽の20倍という巨大な星が起こしたもので、ひときわ異彩を放っている。
現在とは異なる初期の宇宙の姿
化学の成分という点において、初期の宇宙は現代の宇宙よりもずっとシンプルだった。そこにあるのは、一番軽く単純な元素である「水素」がほとんどで、それ以外は二番目に軽い「ヘリウム」が若干あるくらいだった。
「種族III」(IIIだ、Iではない)と呼ばれる最初の世代の星々は、こうした今とは少し違う宇宙で生まれた。誕生後、種族IIIの星々は水素とヘリウムを融合し、天文学者が「金属」と呼ぶ重たい元素を作り出した。
最初の世代の星々でも特に大きなもの(太陽の8倍以上)は、やがて核融合の燃料を使い果たすと超新星爆発を起こした。その結果、新たに作られた重元素は宇宙に撒き散らされ、後にブラックホールや中性子星が残された。
こうして水素とヘリウムの雲に重元素がまざり込むと、そこから「種族II」という金属が豊富な第二世代の星々が誕生。また同じプロセスが繰り返された。こうしたプロセスが生命の進化を加速させたのかもしれない。
私たちの太陽などは、その後に誕生した第三世代の星々で「種族I」と呼ばれる。この星々は第二世代よりもさらに金属が豊富である。
この画像を大きなサイズで見る第一世代の巨大星が最後に起こした大爆発
今回ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって発見された超新星「AT 2023adsv」もまた、こうした第一世代の超新星爆発だ。
種族IIIの星々は金属をほとんど持たなかったため寿命が短く、最後の超新星爆発もより激しく大規模なものだった。
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の「アドバンスト・ディープ・エクストラギャラクティック・サーベイ・プログラム(JADES)」では、これまでに80を超える初期の超新星が観測されている。だがAT 2023adsvは、その中でもひときわ古く、114億年前の爆発であるという。
この画像を大きなサイズで見るそんなAT 2023adsvも、金属に乏しい初期の宇宙で起きたほかの超新星と同じような特徴がある。だが、とびきりユニークな点もある。きわめて巨大なのだ。
このことから、AT 2023adsvは元々、質量が太陽の20倍にも相当する巨大な星だったのではないかと考えられている。現代の宇宙では滅多にお目にかかれない巨大さだ。
この画像を大きなサイズで見るその爆発のエネルギーは、地球の近くで起きた超新星爆発の2倍もあり、初期宇宙の超新星爆発は性質が今日とは違うものだった可能性を告げている。
確かなことを知るには今後さらに研究を続ける必要がある。新たな宇宙の真実は、NASAが2026年に打ち上げを予定しているナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡が明らかにしてくれるかもしれない。
この研究の未査読版は『arXiv』(2025年1月9日投稿)で公開されている。
References: James Webb Space Telescope discovers one of the earliest 'truly gargantuan' supernovas ever seen | Space















ひゃくおくねん…
ブラックホールもいつかは反物質を生み出して対消滅すると言うが…これまたとんでもない時間の先なんだろうなぁ。
オーブが舞う部屋
質量が太陽の20倍って、そんな珍しかったっけ…?
現在の宇宙だと太陽を1とすると1/1100程度らしいよ。
ただ初期宇宙だと割と普通のサイズだったのでは。
太陽の20倍がそんなに珍しいのが驚き、もっと重い星がいくらもあると思ってた
太陽質量の8~10倍以上の重さになると、恒星はその質量責任で超新星爆発をおこしちゃうのだ!
20倍に近い質量だと、かの有名なベテルギウスさんがそれくらいの重さになると推測されているのだけど、その寿命も1000万年程度とも言われる程度に短命
太陽先輩の100億年程度の寿命と比較すると、マジ短命。だから(観測可能範囲の大質量恒星は)レア
地球で観測できる超新星爆発の頻度を考えると中性子星やブラックホールが沢山あるってことになるよね
重力波の観測で珍しいはずのブラックホールの合体が観測できてしまうのも、そういう事なんだろうな
遠い昔で尚且つ星の寿命が短いから見つけるのが大変なんだね