この画像を大きなサイズで見るアメリカ、イエローストーン国立公園の地質チームは2026年9月、園内の熱水地帯から今年だけで2万点以上の落とし物を回収したと、アメリカ地質調査所(USGS)のコラムで報告した。
回収されたものの中には、大量の帽子やサングラス、カメラのレンズキャップに硬貨はもちろん、おもちゃや奇妙なアイテムも多数含まれていた。
熱水地帯に物が入り込んでしまうと、美しい温泉の色を変えたり、間欠泉の噴出を止めたりするおそれがある。
公園の自然を守るため、職員は風で飛ばされたり、落としたりしないよう、物をしっかり管理するよう呼びかけている。
2026年は記録的な回収数に
毎年450万人以上が訪れるイエローストーン国立公園では、スタッフが熱水地帯にたまる物品の回収に追われている。
その中には、ゴミとして捨てられたものもあれば、うっかり落としたものもある。
イエローストーン国立公園地質プログラムのマージェリー・プライス氏がアメリカ地質調査所のサイトで報告したところによると、2026年9月上旬の時点で、熱水地帯から2万100点以上のゴミを回収し、今年は記録的な年となっているという。
2025年の同じ時期に回収されたゴミは1万3,000点以上だったので、約1.5倍に増えたことになる。
落下物の蓄積は、強風によって観光客の帽子やティッシュなどが吹き飛ばされることでさらに悪化している。
今年は280個以上の帽子が回収されたそうだ。
この画像を大きなサイズで見る中には奇妙な落とし物も
回収されたゴミの中には、非常に奇妙なアイテムが多数含まれていた。
6つの歯列矯正用マウスピースや15個の付け爪、さらには間欠泉のまわりの岩にくっついたキラキラ光るピンク色の子供用スライムまで発見されている。
さらに、5つのワイヤレスイヤホン、ぜんそく用の吸入器、ゴルフティー、UNOのカード、ミニカーやスーパーボールにクレヨンしんちゃんモチーフのものなどの子供のおもちゃも回収された。
この画像を大きなサイズで見る小銭も18ドル(約2,800円)以上回収されており、これにはアメリカの通貨だけでなく、円やユーロなども含まれていた。
プライス氏は、温泉はコインを投げて願いをかける泉ではないと指摘し、硬貨を投げ込まないよう警告している。
投げ込まれた硬貨は噴出口を詰まらせるうえ、熱水地帯の細菌や藻がつくる構造を傷つけ、元に戻るまでに数か月から数年かかることもあるという。
この画像を大きなサイズで見るゴミが景観と自然に与える致命的な被害
種類を問わず、熱水地帯に落ちた物品やゴミはすべて取り除く必要がある。
異物が給水路を詰まらせたり、化学物質で汚染したりすることで、温泉や間欠泉に永久的なダメージを与えてしまうおそれがあるからだ。
ミニット・ガイザーという間欠泉は、かつて約60秒ごとに高さ12~15mまで熱水を噴き上げていた。
しかし初期の観光客たちが大きいほうの噴出口に石を投げ込み、噴出口はふさがってしまった。
現在は、小さいほうの噴出口から不規則に熱水が噴き出すだけになっている。
噴出口の石は鉱物で固まっており、取り除くには重機が必要になるため、かえって間欠泉を壊してしまうという。
アッパー・ガイザー・ベイスンにあるモーニング・グローリー・プールも、かつてはアサガオ(モーニング・グローリー)の花のような澄んだ青色をしていた。
しかし、観光客が投げ込んだ硬貨やゴミが底にたまって熱水の流れをさまたげ、水温が下がってしまった。
水温が下がったことで微生物が繁殖し、泉のふちは黄色やオレンジ色に染まり、青色は失われてしまった。
1970年代にはレンジャーが泉の水を一部抜いてゴミを取り除いたが、元の青色は戻らなかった。
この画像を大きなサイズで見る所持品はしっかり管理、ゴミは捨てない
イエローストーンのスタッフは、本来の業務である水質や温度のモニタリングの合間を縫って、過酷な回収作業を行っている。
この美しい公園の自然環境を保護するためには、訪問者一人ひとりの協力が不可欠だ。
風に飛ばされやすいゴミや包み紙は、ポケットの奥深くやカバンの中にしまうか、ゴミ箱に捨てる必要がある。
強風が吹く場所では、所持品はバッグの中にしまい、帽子は飛ばされないようしっかり押さえるか紐をつけるか、あらかじめ脱いでおくことが推奨されている。
指定された遊歩道を外れないように歩くことは、自然を守るだけでなく、自分自身の安全を守ることにもつながる。
イエローストーンはもちろんそうだが、日本の自然豊かな観光地でも同様に所持品を落とさないようしっかり管理しよう。
特に強風は気を付けないとね。
私も松山城の天守閣で帽子を吹き飛ばされるというアクシデントに遭遇したが、スタッフの人が親切に、屋根の上に落ちてしまった帽子を拾ってくれたことにとても感謝するとともに、二度とキャップ的な帽子を被って観光地を歩かないように注意しているよ。
References: Caps, trash, and other hydrothermal funky finds: 2026 edition | U.S. Geological Survey
















編集長パルモのコメント
栃木県出身のパルモとしては、自然豊かな観光地としておすすめなのが日光の「裏見の滝」だ。ほとんど海外の観光客に知られていないのですいている上に滝を間近でみることができる。クマ注意だけど存分に滝と自然を堪能できるのはよいのだが、滝のそばの強風は半端ないので、もし行くのなら絶対帽子は紐付きにするかしまっておこう。