この画像を大きなサイズで見る中国のロボット企業、ユービーテック(UBTECH)社が、等身大の人型ロボット「UWORLD U1」シリーズを正式発表した。
これらのシリコン製のヒューマノイドを開発した背景には一人暮らしの人や独居老人の増加といった、現代ならではの社会問題があるという。
開発したユービーテック(UBTECH)社は、人間の感情に寄り添う「伴侶」としての活用を目指しているそうだ。
彼らはより自然な動きと自然な会話、そして自然な見た目を追求した、今現在のロボットテクノロジーの集大成と言えるかもしれない。
中国で最新型のヒューマノイド型ロボットが公開される
発表が行われたのは2026年6月30日、中国・深センで開かれたグローバル・ローンチ・イベント「2026年度全球発布会」である。
ユービーテック社は、ここで消費者向けの新ブランド「UWORLD(優世界)」の第1弾として、超バイオニック・ヒューマノイド型ロボット「U1シリーズ」をお披露目した。
下がそのお披露目の様子である。まずは先入観なしで見てもらいたい。どんな感想を持っただろうか。
同社によると、これは「量産向けに設計された、世界初のフルサイズ超バイオニック・ヒューマノイド型ロボット」なのだそうだ。
ラインアップは上半身だけの「U1 Lite」、全身型の「U1 Pro」、そしてより機敏に動ける全身型の「U1 Ultra」の3モデル。
全身型の場合、男性タイプは身長183cm・体重42kg、女性タイプは身長168cm・体重35.2kgと、サイズ感は完璧に「等身大」を実現している。
価格は「U1 Lite」が11万9,800人民元(約285万円)から、最上位の「U1 Ultra」になると男性型が99万元(同約2,350万円)、女性型が88万元(同約2,100万円)と、まあ車1台~家1軒が買えるくらいの価格帯が設定されているとのこと。
「人間らしい動き」と「自然な会話」をとことん追求
すごいのは見た目のリアルさだけじゃない。動きのほうも「人間らしさ」をとことん追求しているらしい。
この「U1シリーズ」は、人間らしい動きや表情を目指した設計が特徴だ。全身に88の可動機構、つまり関節を備えており、人間の頸椎を参考にした構造を採用。
これにより人間の基本動作の最大90%を再現でき、うなずいたり振り向いたりといった動きを、より自然に表現できるのだそうだ。
この画像を大きなサイズで見るまた、20種類以上の「感情」を読み取れる感情認識AIを搭載しており、会話を重ねながら相手とのやり取りを記憶する。
このAIの働きで、相手の表情や声のトーンから感情を読み取って応答でき、話しかけるとおよそ0.5秒というスピードで反応が返ってくるらしい。
また、話す言葉と口の動きのズレは、20ミリ秒以内に抑えられていて、人間との間で自然な会話が実現する。
身体の表面は医療グレードのバイオニックスキン(生体模倣皮膚)で覆われており、30種類以上の細かな表情を再現できるという。
この画像を大きなサイズで見るさらに、データはできるだけロボット本体で処理し、クラウドへの依存を最小限に抑える設計になっている。
ユービーテック社は、ユーザー自身がデータの所有権を持つという考え方を掲げており、「ユーザーが自分で自分のデータを管理できる」ことを重視。
本体内での処理を優先する「ローカルファースト」、必要最小限のクラウド利用、ユーザー自身が制御できる保護機能を組み合わせた仕組みを取り入れたのだ。
これには通信量を減らすことで、応答速度の向上やプライバシーへの配慮につながるという意味もある。
なお、同社の製品情報によると、今回紹介されたロボットたちのなかで、自律歩行できるのは「U1 Ultra」のみとのこと。
この画像を大きなサイズで見るすでに予約も好調
正式発表に先立って、6月2日には中国のECサイト京東で予約販売が始まった。30日のお披露目イベントの時点では、「U1」シリーズの累計受注台数は、既に1万3361台に達していたという。
また、故人を含む家族の顔と声を再現できる、カスタマイズ版のU1を100台、支援が必要な人たちに無償で提供する計画が明らかにされた。
片親または両親と離れて育つ子供、一人暮らしの高齢者、その他困難な状況に直面する家庭などに寄贈される予定だそうだ。
同社によれば、中国国内では一人暮らしをしている成人が9,000万人を超えており、そのうちいわゆる「空巣老人(独居老人)」は1億1,800万人に達している。
今回公開されたロボットたちは、掃除や洗濯をする「家事ロボット」として発表されたものではない。
高齢化が進む社会を踏まえ、同社は人との会話や交流を目的とした「家庭での寄り添い役」として、「U1」シリーズを開発したのだそうだ。
この画像を大きなサイズで見る不気味の谷を越える日も近い?
今回の「お披露目」は世界各国のメディアで報道され、大きな反響が寄せられている。
- ディストピアな未来が来たぞ
- これを単純に不気味だと思うのは私だけ?
- まさしく「不気味の谷」現象って呼ばれてるやつだね
- ChatGPTやGemini登場したときも、みんな最初は怖がってたよね。でも今はみんな、普通に喜んで使ってる。値段を考えたら誰でも買えるものじゃないけど、現実の恋愛だってとっくに色あせてるんだから、少なくともロボットは裏切らないでしょ
- もしソフトウェアに不具合が起きたらどうなるんだ。いろいろまずいことが起きそう
- まあ、マッチングアプリだって昔は気味悪いって言われてたんだから、そのうち慣れるよ
- これは本当に「ロボット」なの? 家事をしたり、家庭内の作業を手伝ったりできるの? それとも、動くチャットボットみたいなもの?
- たぶんチャットボットだろうね。俺はむしろ、マルチプレイゲームを一緒にやってくれるロボットが欲しい(笑)ずっとプレイさせておけば、サーバーの人口を維持できるし
- 会社はLLM(大規模言語モデル技術)がベースだと言っているから、実現すれば「身体を持ったチャットボット」ということになる。そもそも本当に実在するのか怪しいけど
- 空飛ぶ車より先にレプリカントが来たわけだ
- ほとんど口を動かさないシリコン人形みたいだ。この動画には新しいものは何もない。会話しているところはいつ見られるんだ?
- なぜ目の周りをピンク色にするんだろう。みんな目の病気みたいに見える
- これよりもっとリアルなのをいくつか見たことがある。今回のロボットたちは、見た目やまばたきの仕方がとても不自然だと思う
- これは投資しておくべきだな。寂しい思いをしてる人はたくさんいるんだから、きっと欲しがる人も多いはず
- これを買う人って、たぶん人間同士の恋愛にはもう疲れ果てた人たちなんだろうな
- 人間は、感情の支えになるモノを作り出す唯一の生き物だ。よもっと良い人間になるとか、ほかの人と関わるとか、そんなことより、ロボットがいればいいってこと?
- これに自分の意識を移せたら、ずっと若くて美しいままでいられるかな?
- みんなアニメキャラみたいに見える。それに、これが私たちや世界の何の役に立つの? お金のために、余計に孤独な世界を作ろうとしてるようにしか見えないんだけど
- たしかにかなり不気味だけど、私は(『呪術廻戦』)の五条バージョンが欲しい!
- 私はお掃除をしてくれるやつがほしいんだけど
もうほんの少ししたら、「不気味の谷」を完全に超えた、自然なビジュアルのヒューマノイド型ロボットが登場するのかもしれない。
まるで人間のように、笑ったり話したりするヒューマノイドたち。20世紀のSFが夢見た世界が実現する日も近いのだろうか。
References: Chinese Company Unveils World’s First Full-Size Mass-Produced Ultra-Bionic Humanoid Robot














