この画像を大きなサイズで見る約1億年前の白亜紀、タイの大地には体長27m、体重27トンという途方もない巨体の草食恐竜が生きていた。
英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンとタイの研究機関が共同で、東南アジア史上最大となる新種の恐竜を正式に記載した。
タイ東北部の池のほとりで10年前に発見された骨の化石から同定されたこの恐竜は、タイで発見された恐竜としては14番目の新種となった。
この研究成果は『Scientific Reports』誌(2026年5月14日付)に掲載された。
参考文献:
- ‘Last titan’: Southeast Asia’s biggest dinosaur discovered
タイの池のほとりで見つかった巨大な化石
2016年、タイ東北部のチャイヤプーム県で、地元住民が池のほとりに恐竜の化石が露出しているのを見つけた。
チャイヤプーム県はバンコクから北東へ約300kmに位置する内陸の県で、乾季になると水位が下がり、地層がむき出しになることがある。その年の乾季に偶然、地表に顔を出した化石が目に入ったのだった。
この報告を受け、タイのシリントーン博物館、マハーサーラカム大学、スラナリー工科大学の研究チームが現地に入り、2016年から2019年にかけて発掘調査を行った。
脊椎骨、肋骨、骨盤、前脚の骨といった化石が次々と掘り出され、残りの発掘は2024年に再開されて同年中に完了した。
回収されたすべての標本はシリントーン博物館に収蔵・保管されている。
掘り出された化石はその後、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究チームも加わった国際共同研究によって詳しく分析された。
この画像を大きなサイズで見る東南アジア史上最大の新種恐竜と判明
分析の結果、これまでに東南アジアで発見された恐竜の中で最大となる新種であることが判明した。
前脚の骨の化石だけで長さ1.78mあり、これは成人の平均身長とほぼ同じだ。
脊椎骨、肋骨、骨盤、脚の骨などの化石を総合的に分析した結果、体長は約27m、体重は約27トンと推定された。体重はアジアゾウの成体9頭分に相当する。
この新種の恐竜は竜脚類(りゅうきゃくるい)と呼ばれるグループに属する。
竜脚類とは、長い首と長い尻尾を持つ大型の植物食恐竜の総称で、ディプロドクスやブロントサウルスが代表的な仲間だ。
さらに詳しく見るとアジアにのみ生息したエウヘロポド科(Euhelopodidae)に属することが系統解析によって明らかになった。
筆頭著者でUCL地球科学の博士課程に在籍するティティウート・セタパニチャクル氏は、この新種の大きさをこう位置づける。
イギリスの博物館に展示され世界的に有名なディプロドクスの標本『Dippy(ディッピー)』より少なくとも10トン以上重かったと考えられます。
それでも、南米アルゼンチンで史上最大級の陸上動物とされる推定体重推定約50〜60トンのパタゴティタン(Patagotitan)や、中国・河南省の推定50トンとされるルヤンゴサウルス(Ruyangosaurus)と比べると、まだまだ小さいのです(セタパニチャクル氏)
この画像を大きなサイズで見る「ナガティタン」という名前に込められた意味
新種の恐竜は「ナガティタン・チャイヤプームエンシス(Nagatitan chaiyaphumensis)」と命名された。
属名の「ナガティタン」は、タイや東南アジアの民間伝承に登場する神話上の巨大水中蛇「ナガ」と、ギリシャ神話の巨人族「タイタン」を組み合わせた名前だ。
種小名の「チャイヤプームエンシス」は化石が発見されたチャイヤプーム県にちなんでいる。タイで正式に命名された恐竜としては14番目の新種となった。
1億年前のタイはどんな世界だったのか
ナガティタンが生きていた前期白亜紀(約1億〜1億2000万年前)のタイ東北部は、現在とはまったく異なる環境だった。
気候は乾燥から半乾燥状態で、蛇行する川が流れる広大な平野が広がっていたと考えられている。
化石が発見された地層はまさにその河川環境の痕跡を残しており、川には魚類、淡水サメ、ワニが生息していた。
竜脚類のような大型草食恐竜が乾燥した環境でも生き延びられた理由の一つは、長い首と尻尾にある。
体の表面積が大きくなるほど、体内の熱を外に逃がしやすくなる。巨大な体を持つ竜脚類にとって、長い首と尻尾は放熱を助ける器官としても機能していたとみられる。
ナガティタンの周囲には多様な生物が暮らしていた。
植物食の仲間としては、イグアノドン類(二足と四足の両方で歩いた大型草食恐竜のグループ)や、トリケラトプスの遠い祖先にあたる初期のケラトプス類が同じ地域に生息していた。
天敵となる大型肉食恐竜も存在し、サメのようなギザギザの歯を持つカルカロドントサウルス科や、スピノサウルスと同じグループのスピノサウルス類が周囲を闊歩していた。川の上空では翼竜が飛び交い、水面から魚を捕らえていたとみられる。
この画像を大きなサイズで見るなぜ「最後のタイタン」と呼ばれるのか
ナガティタンが発見された地層は、タイで恐竜の化石を含む地層の中で最も新しいものだ。
その後に堆積した地層の時代には、タイ東北部がすでに浅い海に沈んでいたため、恐竜の化石は残りにくい状況にあった。
セタパニチャクル氏は「ナガティタンは東南アジアで見つかる最後の、あるいは最も時代の新しい大型竜脚類になる可能性があります」と述べており、研究チームはこの恐竜を「タイ最後のタイタン」と呼んでいる。
東南アジアからの恐竜発見が終わりに近づいているわけではない。
タイにはまだ正式に記載されていない竜脚類の化石が大量に保管されており、その中に新種が含まれている可能性は十分にある。
「最後のタイタン」とはあくまで地層の年代から見た竜脚類の話であって、タイの恐竜研究がこれで幕を閉じるという意味では決してない。
3Dスキャンとプリント技術で遠隔共同研究が可能に
今回の研究では3Dスキャンと3Dプリント技術が大きな役割を果たした。
実物の化石をタイとイギリスの間で輸送しなくても、デジタルデータを共有することで両国の研究者が同じ標本を詳細に分析できたからだ。
共著者でUCL地球科学のポール・アップチャーチ教授はこう述べている。
現地に足を運ばなくても標本のデータを収集できるこの手法は、二酸化炭素の排出削減にもつながります。
私たちはこうした巨大植物食恐竜の進化に長年関心を持ち、世界中の研究者と連携してきました。
タイの同僚たちとの共同研究によって、ジュラ紀・白亜紀の東南アジアで何が起きていたのかについて、少しずつ理解が深まっています。(アップチャーチ教授)
恐竜大国タイと若き古生物学者たちの夢
タイは国土面積こそ小さいが、恐竜化石の多様性は際立って高い。
プロジェクトリーダーのマハーサーラカム大学古生物学研究教育センター、シター・マニットコーン博士によると、タイはアジアの中で恐竜化石の産出量が3番目に多い国である可能性があるという。
1986年に最初の恐竜が命名されてからまだ約40年しか経っていないにもかかわらず、若い世代の古生物学者が急増し、積極的に研究を進めている。
幼い頃から恐竜に魅せられてきたセタパニチャクル氏にとって、この研究は、子どもの頃に自分に約束した夢、恐竜に名前をつけることを果たすものでもあった。
東南アジアの恐竜を国際的に認知してもらうため、研究を続けていく意欲を同氏は示している。
ナガティタンの実物大復元モデルは現在、バンコクのアジアティーク・ザ・リバーフロントにあるタイナソー博物館に展示されており、1億年前の巨体を実際に見て、確かめることができる。
















ナーガ ティターンか
微笑みの恐竜
上腕骨だけで人の背丈並みって、もはやトカゲではなくドラゴンじゃないか!
男心をくすぐるよね。
爬虫類ではないけどな
恐竜の絵の顔がキモすぎる
かわいいと思うけどな。
上記お二人の意見をフュージョンさせ、きもかわいいの認識をしました
化石でっかく感じるけど隣の人って小さいよね?
160cmくらい?
周りの物に、比較対象になるようなものが靴くらいしかない空間だけど、なんとなーく見て180センチ前後あるのかなーって思うけど、正直身長は分からないね。
文中に”前脚の骨の化石だけで長さ1.78mあり”とあることでそんな感じなのかなと。
”標本を黄色で強調表示した骨格復元図 人間との大きさ比較 Image credit:Thitiwoot Sethapanichsakul et al”
って図から判断するしかないかと思いました。
なんか人を馬鹿にしてる可愛げのない顔やな
でっかい骨…スノボの様でありラーメン出汁を取った後のようでもある
恐竜の話題では、彼らが何色だったのかいつも気になる
現存する爬虫類や鳥類はとてもカラフルだし、カメレオンのように色を変化させるものもいるし