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配送ロボットが緊急現場を凝視。野次馬のように居座る事案が発生

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(著)

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X@FilmThePoliceLA
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 緊迫する警察の捜査現場に興味津々な様子でやってきたのは食品を届ける配達ロボットだ。

 アメリカのハリウッドで、歩道で救命活動を行う警官や救急隊員の輪に1台の配送ロボットがやってきて、ずっとその場を離れない。

 するともう1台、別の配送ロボットがやってきて、しばらく2台は、野次馬のようにその現場を見入っていた。というか正確には立ち往生してしまったのだ。

 想定外の障害物があったためと思われるが、最新のAIを搭載していても、予期せぬ出来事には戸惑ってしまうロボットなのであった。

緊迫した救助活動の現場に現れた2台の配送ロボット

 アメリカ、カリフォルニア州ハリウッドにあるチェロキー・プラザ付近で、警察官や消防士、そして救急隊員など約6名の緊急対応チームが、精神的な混乱状態に陥ったと思われる男性の救護にあたっていた。

 緊迫した空気が流れる中、歩道を走行する1台の小型ロボットが、吸い寄せられるように近づくとそこで立ち止まった。

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 このロボットは、サーブ・ロボティクス社が運営する自動配送ロボットで、食品などをを注文者のもとへ届けるために走行している。

 1台目がその場から離れずにいると、反対側からもう1台、仲間の配送ロボットがやってきた。

 2台はしばらく救助現場の様子を野次馬のごとく見ていた。ように見えるのは、ロボットに目玉がついているからかもしれない。

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最先端のA搭載ロボットIが野次馬に成り果てた理由

 このロボットには、搭載されたカメラやセンサーを使って周囲を判断しながら進む、自律走行という技術が使われている。

 通常であれば、前方に障害物や人が密集していれば、それを避けて別の道を探すはずだ。

 ところが、この2台は助隊員たちが密集している場所の目の前まで進み、そこでぴたりと止まってしまった。

 さらに困ったことに、2台のロボットは互いの進路を塞ぐ形で鉢合わせし、どちらが先に進むべきか判断できずに、その場でにらみ合いを始めた。

 約30秒後に1台がようやく後退し、現場を後にしたが、もう1台は現場近くに居座り続けた。

 ロボットは、救護されていた男性が担架に乗せられて運ばれ、現場に人がいなくなるとようやく動き始めた。

人間なら逮捕される場所でもロボットなら許される?

 この光景を撮影していた男性は、動画の中で一つの不条理を指摘している。

 それは、人間とロボットに適用されるルールの違いだ。

 もし、血の通った人間がロボットと同じように警察や救急隊員の活動現場に踏み込み、間近で活動を見つめていたら、公務執行妨害などの罪で逮捕されていただろう。

 「俺があんなに近づいたら100%逮捕されるが、ロボットならあの距離まで近づいてもOKなのか」という男性の言葉は、現在の社会におけるロボットの法整備がまだ追いついていないことを意味している。

 法的にはロボットは物扱いとなり、現場を混乱させてもその場で罰することができないのだ。 

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街中で相次ぐトラブルが招いた配送ロボットへの強い反発

 配送ロボットが公共の場でトラブルを起こしたのは、今回が初めてではない。

 過去には横断歩道の真ん中で立ち往生したり、線路内で立ち往生したりとトラブルが絶えない。

 サーブ ロボティクス社の配送ロボットは、イリノイ州シカゴでガラス張りのバス停に突っ込む事故を起こし、謝罪広告を出したことはカラパイアでもお伝えしたとおりだ。

 その結果、配達ロボットに対する否定的な意見があまりにも多くなったため、ある市議会議員は事実上、自分の選挙区への拡大を禁止したという。

 今回のハリウッドの事例も、配送ロボットに対する人々の不満が爆発するきっかけの一つとなっている。

 最新のAI技術は、私たちの生活をより便利でスマートなものに変えていくと期待されている。

 しかし今の技術では「その場の空気を読み、緊急事態に合わせて行動する」という、人間なら当たり前にできる判断が極めて難しいという事実だ。

 自律走行ロボットが本当に社会に受け入れられるためには、先日紹介したように、ゾウが突如現れたりといった非常事態も想定したAI学習と、法整備の両方を早急に進める必要があるかもしれない。

References: Two Delivery Bots Blunder Into the Middle of a Police Incident, Have Awkward Standoff / Logan Square, Wicker Park Neighbors Say No To More Delivery Robots

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この記事へのコメント 19件

コメントを書く

  1. >>「その場の空気を読み、緊急事態に合わせて行動する」という、人間なら当たり前にできる判断

    言うほど人間も当たり前に出来てるかなあ?

    • +16
    1. できない人もいるからこそ罰則があるし、できないロボットにも罰則を適用できるように法整備が必要って事なんだろうね
      ロボットに罰を与えても意味がないから誰か責任者が代わりに罰を受けることになるんだろうけど、それはロボットのオーナーなのか、それとも設計者なのか

      • +12
    2. 悪目立ちする奴が目立つだけで、大半の人ができている
      でも人間ってのは「悪目立ちする奴」でもなんでも、目立つ奴の方が記憶に残るし
      現代だとSNSなどで「悪目立ちする奴」がより広範囲に拡散されるのが常なので
      “悪目立ちする奴が基準になる”という謎のムーブをかます状況が増えている

      「長いものに巻かれる」ではなくて「短いモノに流される」感じが凄いありますね

      • +12
  2. 少なくとも積極的に邪魔をしてる訳ではないので一応セーフなのだろうけど
    現場の職員達にとっては邪魔モノ(障害物)以外の何者でも無い

    例えば一定時間立ち往生したらその後は自動的に解散(回避行動)するモードに切り替わるとか必要でしょ
    これもトライアンドエラーの一端として学習してくださいね

    • +5
  3. 規制線が張られていても侵入して来るのは間違いない

    • +3
  4. 相次ぐロボットへの強い反発

    手塚治虫「ほらね」

    • +2
    1. それは手塚治虫が言い出したわけではない定期

      • +3
  5. 「道をあけて欲しいにゃ〜」って言わないのか

    • +12
  6. これ、人質案件で集まってる警察官や特殊部隊にかち合ったら、破壊されても文句言えないだろね。

    • +9
  7. 遠隔操作用に主観カメラ装備してるなら、中の人が本当に野次馬する事も出来るんかな?

    • +7
  8. 先日アメリカ某所で、配達中であろうUber Eatsロボットに乗っかっている中学生?高校生?たちが動画撮影している様子を見た。
    こういうやるべきではない遊びをする人はどこにでもいそうだけど、注意ひとつで暴力を振るわれるケースが多々あった。
    それが恐ろしいので、自分も含め黙って見ているしかなかったのが何とも…

    • 評価
  9. 障害物がなくなるまで立ち往生っていうのが良くないよね…迂回するとかプログラムに組み込めないのかな?

    • 評価
  10. ロボのカメラで見てる奴がいたんじゃない?
    オペレーターとかさー

    • +1
  11. ロボットの前に立ちふさがっているやつがいるじゃないか

    • 評価
  12. ロボット人権団体<ロボットの労働環境が過酷な事を表す証拠です!

    • 評価

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