この画像を大きなサイズで見るオーストラリア・ニューサウスウェールズ州で、元養鶏農家が庭用に集めた石の中から見つかった、2億4000万年前の両生類の化石が話題だ。分析の結果、当時の同類よりも大きめの新種と判明したのだ。
ほぼ完全な骨格と軟組織まで保存されたこの化石は三畳紀に淡水河川に生息していたとされる新種で、「アレナエルペトン・スピナトゥス(Arenaerpeton supinatus)」と名付けられた。ラテン語で「仰向けで砂を這う者」という意味だ。
オオサンショウオのような姿をしたこの両生類は、二度にわたる大量絶滅を両生類が生き残れた秘密を伝えてくれるかもしれない。
元養鶏農家が偶然発見した太古の化石
この化石が見つかったのは、1990年代のこと。すでに引退した養鶏農家が、自宅の庭に設置する石垣を作るため、地元の採石場から石を運んできた。
ところが、その中の一つに他とは異なる模様を見つけた農家は、興味を持ってその石を保管していた。
後にこの石はシドニーのオーストラリア博物館へと寄贈され、古生物学者たちによって詳しい分析が行われた。
その結果、この石は化石であり、ほぼ完全な骨格と、軟組織までもが保存されていたことがわかった。
それが新種であることが明らかになり、正式に命名・記載されたのは2023年になってからのことだ。
オーストラリア、ニューサウスウェールズ大学とオーストラリア博物館の研究チームは、「アレナエルペトン・スピナトゥス(Arenaerpeton supinatus)」、ラテン語で「仰向けで砂を這う者」という名前を授けた。
この画像を大きなサイズで見る骨と皮膚が語る恐竜時代前夜の両生類の姿
ニューサウスウェールズ大学博士でオーストラリア博物館に在籍するラクリン・ハート氏によると、アレナエルペトンは、恐竜より前に登場し、恐竜の時代も生きていた「分椎目(ぶんついもく:学名:Temnospondyli)」という絶滅した両生類グループの仲間だという。
分椎目は現代のサンショウウオに似た姿をしていたが、より原始的で多様な形態を持っていたことで知られる。
同氏は、アレナエルペトンの化石の貴重さについて、「頭と胴体が繋がった状態だけでも珍しいのに、軟組織が保存されているのはきわめて稀です」と語っている。
アレナエルペトンは、2億5000万~2億年前の「三畳紀」にシドニー盆地を流れていた淡水の河川に生息しており、「クレイトロレピス(Cleithrolepis)」という古代魚などを捕食していたと考えられている。
「見た目や大きさは現代のチュウゴクオオサンショウウオによく似ています。とりわけ頭部の形状はそっくりです」とハート氏は説明する。
だが、肋骨や軟組織の大きさからすると、今日のサンショウウオよりはるかにがっしりとした体格だったことが分かるという。
また、上あごからは鋭い犬歯のようなキバが突き出ており、外見はかなり獰猛な印象だったと想像される。
この画像を大きなサイズで見るその巨大さが大量絶滅を生き延びる秘訣だった?
アレナエルペトンの全長は約1.2mと推定されているが、じつは同時代に生息していた同類の仲間はもっと小さい。この点が興味深いとハート氏は述べている。
アレナエルペトンの1億2000万年後にオーストラリアに登場した分椎目の仲間には、巨大化した種もいた。
このことから、体の大きさが過酷な環境を生き残る鍵を握っていた可能性が窺える。というのも、分椎目は2度の大量絶命を生き延びているのだ。
分椎目の化石は2度の大量絶滅をまたいでいます。体の巨大化という進化が、彼らの長きにわたる生存につながったのかもしれません(ハート氏)
こうした大昔の両生類の歴史を紐解く手がかりとなる今回の化石は、ニューサウスウェールズ州で発見されたものでは過去30年間で最も重要な標本の1つであるとのことだ。
この研究は『Journal of Vertebrate Paleontology』(2023年8月3日付)に掲載されている。
References: Tandfonline / Giant 240-Million-Year-Old “Sand Creeper” Discovered in Retaining Wall
















魯山人先生、垂涎の極み
元養鶏家って情報が全く不要な上、石も採石場から持ってきた物って・・・
地方紙の地元トピック蘭かな?