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28年前のドイツの未解決事件、謎の男「ジェントルマン」の身元につながる情報がようやく得られる

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(著) (編集)

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 1994年、北海にあるドイツ領の小さな島、ヘルゴランド島沖で男性の遺体が発見され、国境警備がボードで引き揚げた。

 遺体には頭部と上半身に傷があり、靴屋が使う鋳鉄製の靴型が錘として使われていたことから、誰かに故意に傷つけられたと考えられた。

 ところが28年か、男性の身元を特定できずドイツ警察を悩ませてきた。彼がきちんとした身なりで発見されたことから「ジェントルマン」と名付けられたこの未解決事件にようやく進展の兆しが見られた。

 オーストラリア、マードック大学の研究者が、最新技術を駆使して新たな証拠を発見したのだ。ジェントルマンはオーストラリア出身である可能性が高いという。

28年間身元不明だった「ジェントルマン」事件

 1994年、ドイツ領の北海から引き揚げられた謎の男性の遺体は、発見時、ウールのネクタイ、英国製の靴、フランス製のズボン、長袖の青いドレスシャツを身に着けていた。

 このきちんとした身なりから「ジェントルマン」と呼ばれ、身元特定が進められていたが一向に進展が得られず、28年間、ドイツ警察を悩ませてきた。

 事件当時、ドイツ警察が行った調査によって、ジェントルマンは45歳から50歳くらいで、体重は70~76kg、やせ型で身長は1.9mほどであると推定された。

 だがそれ以上のことはわからず、身元を特定できずにいた。

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image credit:Twitter/Murdoch University

ジェントルマンはオーストラリアに長く在住していた

 だが最近になってようやく身元につながる貴重な情報が得られた。

 西オーストラリア州パースにある、マードック大学の犯罪学者と法医学者が協力して新たな技術を駆使したところ、「ジェントルマン」は、人生のほとんどをオーストラリアで過ごしたことがわかったという。

 ヒントになったのは、「人は食べたものでできている」という諺だった。この原則を元に、研究者たちは「ジェントルマン」の骨の同位体比分析を行った。

 世界各地は、気候、土壌、人間の活動がそれぞれ違う。その場所の、食物、水、さらには埃までも、その同位体組成は異なる。

 当然のことながら、それらを体内に取り込んでいる人間の体組織の同位体組成にも、その違いは反映される。

 分析の結果、「ジェントルマン」は人生のほとんどをオーストラリアで過ごした可能性が高いことがわかった。

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オーストラリア、マードック大学 photo by iStock

行方不明者DNAと照合することで、更なる進展が望める可能性

 研究チームは、ジェントルマンのDNAプロファイルを取り出すことにも成功し、国内外のデータベースと照合することができるようになった

 オーストラリア当局は国内の未解決事件解決のために、「行方不明者週間」と称した活動の一環としてDNAを収集している。もしかしたらその中のどれかと「ジェントルマン」のDNAが一致するかもしれない。

 捜査官は、何年にもわたって時間をかけて、「ジェントルマン」の過去をじっくりとつなぎ合わせている。

 錘に使われていた鋳鉄の道具は、最近警察が明らかにしたものだ。

 「ジェントルマン」が履いていた靴は高価で、特徴的なグリーンとイエロー、ブルーの縞模様のネクタイは、彼が特定の組織に所属していたことを示している可能性があるという。

References:Murdoch students’ international cold case breakthrough / Australian scientists shine new light on ‘The Gentleman’. Here’s who he could be / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 26件

コメントを書く

  1. 身元がわかるには、まだ時間がかかりそうだね

    • +8
  2. 生物の生態調査みたいな方法が人間にも使えるんだな
    輸入食材よりその土地特有の物を食べるとこう言う時にも役立つのか

    • +11
  3. ドイツという先入観から
    「オーストリアか…隣国人なんだな」と思ったら、
    よく見たらカンガルーが居る方だった。

    • +20
  4. というか遺体一つにそこまでやるものなのか。
    たぶん、捜査能力向上のためのサンプルとして
    この遺体が起用されたのかもしれないが。

    • +10
  5. 世界に、この顔とこの服装を発信すれば何か手がかりがあるかもしれない。
    こういうのは、ちゃんと故郷に帰してあげたいよなぁ

    • +17
  6. ドイツの事件を遠くのオーストラリアで調べたら、オーストラリアに長く住んでいた人物でしたってすごい偶然だな

    • +4
    1. ※6
      完全に偶然だとすると疑わしく思えるけど、もしかしてオーストラリアかもしれない、とあたりをつけた上で、より現地のデータを持っているオーストラリアの研究機関に依頼した、とかかもね。

      • +2
  7. この男の風貌の画像から、何か得も言われぬ恐怖を感じるのは俺だけか?

    • +6
    1. ※7
      復顔モンタージュ的な作り物の画像だから、
      不気味の谷現象を感じるのでは?

      • +8
    2. >>7
      同じ気持ちの人がいた!
      リアルだけど違和感のある顔でゾワッとします…

      • +3
  8. 昔ドラマにもなった死体は語るという本があったが、今はさらに雄弁なってんだなぁ。

    • +6
  9. 人殺した犯人がしれっと生きてるのかと思うと怖いね。

    • +9
  10. 高級な靴、特定の組織に所属、殺害され重りを付けて海に投棄。
    先入観を持たざるを得ない。

    • +3
  11. ネクタイの話、これはレジメンタルタイで、日本人は普通に身に着けているけど、
    ヨーロッパ、アメリカでこれを付けてるとちょっと特別な意味を持つ。
    ヨーロッパだと、軍隊出身か名門大学出身。
    アメリカだと名門大学出身か、バカ。
    海外出張初めての時、アメリカ人上司から「日本で付ける感覚でレジメンタルタイを付けたらだめだよ。持っていくのはやめなさい」と強く言われた。

    • +18
    1. 高価な着衣を着られるほどの方ならかなりの人脈もありそうだと思うんだけど
      記事の再現画像でもピンとくる関係者の方いないのかねえ

      ※11
      特定の組織って記事にもあるから軍か大学関係者の可能性もあるわけか

      • +4
      1. ※17
        軍か名門大学出身だけでは絞るのは難しいと思う
        なにか身体的な特徴があったらいいのに

        • 評価
    2. >>11
      レジメンタルタイって元々英国軍の軍服だからな。
      それがオックスフォードケンブリッジやアイビーに降りてって日本ではアイビーファッションとして定着したがビジネスの場に東洋人が軍服付けてきたらそりゃ珍妙だろうw

      • +2
  12. ミッションインポッシブルでやられた脇役(実物)じゃね?

    • 評価
  13. ジェントルマンの目の下からが
    異様に長いのはなぜでしょうねぇ。

    • 評価
  14. 60代の顔だね。
    白人は皮膚弱いからシワになり易くてこれで年相応なのかも。

    • 評価
  15. タマムシュッド事件だっけ?はオーストラリアの身元不明遺体だよね
    昔は色々あったんかなぁ

    • 評価
  16. オーストラリアって以前も海岸で亡くなっていた男性の身元が分からない怪事件あったよね

    • +1
  17. どっかの組織のスパイとか工作員じゃないかな…

    • 評価
  18. この遺体の方にも、親族はいたのかな。帰ってこなくなったのを心配して待っているかもしれない。はやく故郷に返してあげたいな。

    • +2

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