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元夫を殺害するため、暗殺者サイトに依頼した女性が逮捕される。実はそのサイト、おとり捜査用だった

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(著) (編集)

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 闇サイトでは、様々な犯罪に関連する事案が横行しており、それを利用する人は後を絶たない。しかし、ある女性がアクセスしたのは闇サイトではなかった。

 誰もがアクセスできる「ヒットマン(暗殺者)派遣」という表のサイトを見つけた女性は、運営主に連絡し元夫の殺害を依頼、ところが運営主が警察に通報。すぐに逮捕された。

 実はこのサイトはおとり調査用の偽もので、こうした犯罪を防ぐために立ち上げられたネットワークセキュリティビジネスの一環だという。

偽サイトで暗殺者を雇おうとした女性

 2020年7月、ミシガン州サウス・ロックフォードに住むウェンディ・リン・ウェイン(52歳)は、ウェブサイト『Rent A Hitman.com』を見つけ、元夫を殺害するための暗殺者を派遣してくれるよう依頼した。

 北カリフォルニアのボブ・イネスという人物によって16年前に開設されたこのサイトは、実は犯罪を防ぐためのネットワークセキュリティビジネスの一環として運営されている偽のおとりサイトで、「Guido Fanelli」という運営者名も偽物だ。

 そうとは知らず、ウェインは元夫の殺害をサイト上で依頼。イネス氏はすぐにこの1件を警察に通報した。

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image credit:mohamed_hassan/Unsplash

待ち合わせ場所で警察に逮捕される

 後日、駐車場で暗殺者を装った覆面捜査員と待ち合わせたウェインは、元夫を殺害するための頭金として200ドル(約23000円)、成功報酬として5000ドル(約57万円)を支払うこと、交通費を提供することなどを申し出た。

 そして、別の州に住む元夫は小児性愛者だと非難し、彼の住所と勤務先を伝え、正式に暗殺を依頼した瞬間、即逮捕となった。

 後のメディア取材でイネス氏が明かしたところによると、ウェインは元夫の殺害を暗殺者に依頼するメールを送った際、サイトの信ぴょう性について少々疑問を抱いていたようだ。

ウェブサイトに謳ってある「160か国以上で数百人の顧客サービスを提供し、アメリカには17985人の暗殺者を派遣している」という部分に疑問を抱いて、「こういうビジネスは、普通は闇サイトでのものだと思っていた」「本当に殺し屋を派遣してくれるのか」「刑務所には行きたくないから自分で手を下すのは嫌」と伝えてきました。

暗殺者を雇いたいという人は確実に存在する

 しかし、ウェインのようにウェブサイトの内容に違和感を感じながらも、暗殺者を雇いたいと願う人からの問い合わせは、ここ16年で絶えることがないとイネス氏は話す。

これまでサイトには約700人からの問い合わせがあり、そのうちおよそ400人は「サービスリクエストフォーム」に実際に記入をして、暗殺者を雇いたいと依頼してきました。

大抵の場合、やり取りの中で遠回しに説得していくと、実行まで至ることはありません。

それでも、未だに多くの問い合わせがきます。去年、このサイトが偽の暗殺者サイトとして雑誌『ローリング・ストーン』で取り上げられたにもかかわらず、です。

犯罪を防いだ3つの事例

 イネス氏によると、これまでサイトを介して3つの事件を未然に防いだという。

 2018年には、バージニア州のデヴォン・バーバーという男性(当時20歳)が、サイトに連絡し、元恋人だった女性の3歳になる娘を誘拐する間、女性とその両親を殺害するよう暗殺者の派遣を依頼。

 結局、バーバーはイネス氏の通報を受けて逮捕となり、懲役10年の刑に科せられた。

 遡って2010年には、カナダにいたイギリス出身の女性から、財産相続の紛争で関係する3人を暗殺してほしいという依頼を受けたそうだ。

 イネス氏がカナダ当局に通報したことにより、その女性は4か月間の懲役刑を受け、その後イギリスに強制送還されたという。

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image credit:niu niu/Unsplash

 なお今回、ウェブサイトで殺人の勧誘を行った容疑を認めたウェインには、今年11月12日に有罪判決が下された。

 前科はないとされるウェインだが、9年の実刑に直面しており、その判決は来年1月13日に下されるということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

追記:(2021/12/05)本文を一部訂正して再送します。

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この記事へのコメント 38件

コメントを書く

  1. 是か非かといわれたらなんだか嫌な感じのサイトだな
    なんとか上手いこと言いくるめて暗殺を諦めさせるとかだったら良かったのに

    • -9
    1. ※1
      そこの説明もなされてるよ。

      >大抵の場合、やり取りの中で遠回しに説得していくと、実行まで至ることはありません。
      それでも、未だに多くの問い合わせがきます。去年、このサイトが偽の暗殺者サイトとして雑誌『ローリング・ストーン』で取り上げられたにもかかわらず、です

      • +7
  2. おとり調査用の偽もの自体が違法だから
    摘発された人は無罪だろうな

    違法な行為で集めた証拠は証拠にならない

    • -19
      1. ※8 ※10 ※11 ※13
        いやいや
        これはビジネスの一環として個人が立ち上げたサイトだろ
        >おとり調査用の偽もの

        俺がやっても構わないのか?

        • -9
        1. >>15
          裏サイトにある(かもしれない)本物の殺人請負サイトにたどり着かないよう、わざとアクセスを容易にしておいて、考え直すよう説得するのが主な目的だろ。捜査機関の協力のもとかもしれないし、違法なら何年も継続していない。やりたければご自由に。

          • +5
        2. >>15
          個人となんて一言も書かれてないぞ?
          最初から警察がグルだっただけだろ。

          • +2
        3. ※15
          「偽のサイト」=「違法に作られたサイト」、ではなく「偽のヒットマン請負サイト」ですよ。勘違いしていませんか?

          カラパイアに限らず、伝えられるひとつの情報の背景に、書かれていない事柄が数多くあることを、大人なら少しは学習したらどうですかね?

          それでなくともただでさえ記事の一部分だけを抜き取って、妙な解釈に持っていくばかりで、そうじゃねえだろと、あなたは総ツッコミをもらってばかりでしょう?

          逆張り大王も結構ですが、あなたのは単にへその曲がった子供のようで、読む方が恥ずかしくなります。

          • +3
          1. ※25
            逆張りというかね
            「我々はこういう方法で違法なサービスを提供できます」って言って釣られた奴を
            罪に問うのが法として正しいかどうかって話

            麻薬の囮捜査で問題になってたのが
            潜入捜査と称して「100ドルで麻薬売るよ」って言って興味持った奴を捕まえてたとかいう
            ほぼ似たようなやり方

            • 評価
    1. ※3
      おとり捜査は、海外では積極的にその手法を用いて犯罪の摘発を行っています。例↓

      ttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20210609/k10013075331000.html

      実際の判例も記事にある通り、説得にも応じす殺害を依頼した以上、刑罰は避けられないでしょうね。

      国内でもかなり限定的ながら、刑訴法で認められてはいる手法です。

      • +8
    2. 確か日本だと暴力団が警察に通報した事件がなかったけ?
      ※3
      それは日本の警察だけの話で、アメリカではOKだし、日本でも麻取りはOK。
      当然法律での縛りは結構あるけどな。

      • +3
    3. >>3
      確かに日本ではおとり捜査が禁止されていますが、国が違えば法律も変わりますからね…

      • +1
    4. >>3
      アメリカだと非合法な手段で入手された証拠は事実だろうと無効だけどアメリカだと潜入捜査とかあるしいいんじゃね

      • +1
  3. 自分を暗殺するように依頼したらどうなるんだろう。してもらいたいんだけど。

    • -2
  4. このサイトを発見してしまったが為に殺意を誘発された
    って人も相当出そうだけどソコは良いのか

    • -4
  5. 正しい事だけど元夫を小児性愛者って非難してる所がひっかかるな。
    本当に小児性愛者で過去に加害してたら依頼するのも分からんでもない。

    • +7
  6. おとり「消したい人がいる方、代わりに承りますよー」
    女「お願いするわ」
    おとり「はい、通報」

    いや、ねぇ・・・

    • -4
  7. これで捕まったら、そらこんな顔にもなるよな。

    • 評価
  8. 現地では合法だけど
    おとり捜査で犯罪を誘発させられているって批判もあったはず。

    • 評価
  9. 暗殺じゃないけど特殊詐欺に関しては
    日本でも本来どんどんおとり捜査推進すべきなのにな

    • +1
    1. >>21
      「騙されたふり作戦」が、広い意味でのおとり捜査と言えるかと思います。

      • +1
  10. このサイトが無かったら人を殺そうとも思わなかったし、刑にも服してなかったであろう人もいるだろうな

    • 評価
    1. ※27

      闇サイトなんてわざわざ検索しなきゃヒットしない

      • +2
      1. ※30 ※31
        このニュースを見たおかげで、人を殺そうなんて思った事ない人が「殺人依頼サイト…そういうのもあるのか…(検索)」って思い至ってしまう事もあるかもなーと思いました

        • -1
    2. ※27
      人を殺そうなんて思ってない人はこんなサイトには辿りつかねえんだわ

      • +3
  11. 16年前とは結構前からあるんだね
    しかも偽サイトと知られてからも依頼が絶えないとは世知辛いというか闇深いというか・・・

    ちなみに日本でも振り込め詐欺で騙されたフリして通報者に協力してもらって捕まえたり
    違法ドラッグの受け渡しや痴漢などではおとり捜査する場合もあるよ
    闇サイトの問題は日本でも深刻だし未然に防ぐ抑止になるのなら今回のおとりサイトも有りなんじゃないかなあ

    • +1
  12. 性犯罪者もこうやって捕まえればいいのに・・・。

    • +2
  13. アズアイのボーカルもこれで逮捕されてたなぁ

    • 評価
  14. 小児性愛者は許せないけど、離婚すればいい話しじゃん?この奥さん他にも旦那を殺したい理由があったのでは?

    て言うか、暗殺者派遣しますなんてサイトが、堂々と表にある訳なかろうに。

    • -2
  15. 表サイトの暗殺サービスなんかに願い出る短絡さ、遠回しに説得されても殺意を持つ頑固さ、はてには旦那が小児性愛者と非難とは…
    旦那はこの視野の狭さと短絡さと頑固さに振り回されて自分よりも若い女と浮気して逃げたって所なのかね、旦那も50歳だとしてもどうせ25~30歳くらいの女と駆け落ちしたとかを悔しがってロリコン呼ばわりしてそうだ

    まぁこれらは妄想でしかないけど、大体話の全貌なんてそんなもんだろな

    • -1

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